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女性マーケターから見た日々の出来事

日本には、日本の風土に似合った「自然エネルギー」

2019-02-27 21:12:21 | ビジネス

毎日新聞のサイトを見ていたら「風力発電機市場」で、日本勢は“不在”という状態にあるらしい。
毎日新聞:風力発電機市場 日本勢は“不在” 発電機の大型化競争で欧米に取り残され

都市部で生活をしていると、「風力発電機」そのものをほとんど見ることが無いのでは?という気がしている。
それが私の実家がある鳥取、島根に行くと、海岸沿いにいくつもの「風力発電機」を見ることができる。
そのいくつかは、風が吹いてもピクリとも動かないのだ。
おそらく、同じような光景は日本の「田舎の海岸」で見ることができるのでは?という、気がしている。

「風力発電」が脚光を浴びて、しばらく経つと様々な問題が発覚した。
一つは発電機の羽が起こす「低周波音や騒音」による健康被害だ。
もう一つは、何等かの故障が起きても修理などの対応ができないまま、放置されるという問題だ。
実際、沿岸部に設置された「風力発電機」の羽が落ち、そのままになっているという光景も見たことがある。
一説によると、日本の海風は欧州でつくられた「風力発電機」には、強すぎるらしい。
「風力発電機」の羽が受け切れず故障してしまい、撤去費用などの問題もありそのまま放置されてしまっている、ということのようだ。

そう考えると、欧米の「風力発電機」は日本の風土には合わないのかもしれない。
だからこそ、日本には日本の風土に似合った「風力発電機」が必要だろうし、「自然エネルギー」が必要ということになる。
逆に、日本のような周囲を海に囲まれた国々についても、同じようなことが言えるのではないだろうか?
インドネシアのように小さな島が点在する国では、欧米型の「風力発電機」は向かない可能性もあるのでは?

「自然エネルギー」の市場は、確かにグローバルな市場だといえる。
ドイツのように、原発を廃炉し将来的には自然エネルギー主体に切り替える、という国も今後出てくる可能性もある。
だからこそ、「国際競争力が必要」ということになるのだと思うのだが、「自然エネルギー」という名の通り、地形や風土などその土地や生活、文化などを十分加味したモノでなくては意味が無い、というのも事実だろう。

「『自然エネルギー』のグローバルスタンダードは、一つではない」という視点があれば、そのビジネスチャンスも違ってくるのではないだろうか?