今週の木曜日は14日、ヴァレンタインデーだ。
昨年はゴディバが「義理チョコはやめよう」という、キャッチフレーズのヴァレンタイン商戦を繰り広げた。
一方「一目で義理とわかるチョコ」を展開しているのは、「ブランクサンダー」を製造・販売しているユーラクだ。
今年も東京駅に「義理チョコショップ」を2月14日までの期間限定でオープンさせている。
アドタイ:ブラックサンダー「義理チョコショップ」東京駅で今年も開催 完売商品も
ただここ数年のヴァレンタインを見ていて感じることは、「義理だ・本命だ」と騒いでいるのは案外メディアなのでは?という気がしている。
というのも、このヴァレンタインで日本一の売り上げを上げると言われているJR名古屋髙島屋の「アムール・デュ・ショコラ」の広告を見ていると、「誰にあげるのか?」というよりも、「世界中の美味しいチョコレートを集めました」という、コンセプトのように思えるのだ。
「世界中から集まった美味しいチョコを、誰にあげるのか?」というよりも、「美味しいチョコを自分で探しませんか?」というメッセージのほうが強く感じられるのだ。
その「アムール・デュ・ショコラ」の広告などを眺めていると、今年のチョコレートのトレンドが分かる部分がある。
それは「ルビーチョコレート」と呼ばれる、「赤いチョコレート」がいくつもあることだ。
Callebaut公式サイト:ルビーチョコレートとは
写真にあるように、真っ赤な色をしたカカオから作られるチョコレートのようだ。
これまでチョコレートのトレンドはいくつもあった。
「(子供の)お菓子」としてのチョコに始まり、ゴディバのような大人向けのチョコ、「白い恋人」に使われているようなホワイトチョコ、フェアートレードのようにカカオの産地に利益還元をしながら、これまでよりもよりカカオの風味を生かすためシンプルな製法の「ビーン・トゥ・バー」などなど、ヴァレンタインのチョコレート商戦は、ハロウィンのようなイベントや「恵方巻」のようなイベント食とは違う、社会の変化を表すような「流行(=トレンド)」を創り出してきた。
一部では「ハロウィンは、経済的な部分(様々なイベント関連売上)では、ヴァレンタインを抜いた」と言われているが、ハロウィンには、ヴァレンタインで話題になるような「チョコレートのトレンド」を、創ってはいない。
言い換えれば、「ヴァレンタイン」というイベントは、社会の変化(あるいは、生活者の意識変化)を表すトレンドを見ることができるほど、日本の生活者に根付いた、といったほうが良いのでは?という、気がしている。