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岸田首相の発言「国民の責任」とは?

2022-12-15 20:29:04 | 徒然

先日、岸田首相が発言した「防衛費増額」について内容が、随分問題となっている。
問題となっているのは「国民が自らの責任」という発言だ。
そしてこの部分に対して、与野党から厳しい声が相次いだところもあり?昨日「我々が」という表現に訂正している。
朝日新聞:防衛財源「国民が自らの責任として」を「我々が」に訂正 岸田首相側 

岸田首相側の対応を見る限りでは、問題となっている本質を十分理解していないのでは?とか「言葉遊び」という印象を持ってしまう。
TwitterなどのSNS上では、「上から目線」などというtweetが数多く見られたような報道もあるが、「上から目線」ではなく「お願い」という表現であれば、多くの国民が納得をしたのか?という点で、疑問がある。

ただ、この「国民が自らの責任」という部分だけを聞いた時、「総選挙に打って出るのでは?」という、印象を持ったのだ。
「防衛費増額の為の増税を実施する」ということになれば、内閣だけで決められるようなことではない。
やはり国民に信を問う必要があるのでは?と、感じたからだ。
実際は、閣議で事前に決定していた通りの結果となったようだ。
「ようだ」と表現をしたのは、決まったのか決まっていないのか、はっきりとわからないからだ。
このような動きで決定され、実施されたのは「故安倍元首相の国葬」と、同じような印象がある。

それにしても、岸田首相は「国民が責任として」という発言をしたことは、とても興味深いところがあると思う。
何故なら、今これらの話をしているのが「国民の代表」である、国会議員たちだからだ。
その中でも、自民党の国会議員が議席の過半数を得ているからこそ、このような「ゴリ押し」ともとれるような、強硬なことができるのでは?
とすると、このような国会議員を選んだ国民の責任ということにもなる。

確かに、「不甲斐ない野党」ということもあると思うのだが、だからと言ってこのようなことを行う自民党を含む与党も、どうなのだろう?
「政治家の劣化」と嘆く前に、もう一度「政治」そのものを国民の手に戻す必要があるのでは、ないだろうか?
岸田首相の首相としての責任や覚悟、そしてそのやり方などには、多々問題があり、その多くは「国民に目を向けていない」という点にある。
国際社会の中で起きている、数々の暴挙に対する対抗措置をする必要はもちろんあるが、唐突とも思えるような「防衛費増額」という発言は、多くの国民から支持を得られる話ではないと感じている。

岸田首相だけではなく与野党を含め「優先すべき政策一覧」のようなモノをつくり、順序を決め国会で議論を重ねるという方法はできないモノだろうか?
最も「優先すべき政策」を決める事自体、国会が紛糾しそうな気がするが…。