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少子化と未婚者増加の因果関係

2022-12-23 19:59:55 | ライフスタイル

朝の支度をしながら、聞き流しているFM番組。
拙ブログでも何度か、話題のテーマとして取り上げさせていただいている。
そのFM番組を聞いていたら「なるほど、確かに」と思う話題があった。
それは「少子化は女性が出産しない、という問題ではない」という話題だった。

これまで、「少子化=一人の女性が出産する人数の減少」ということが、再三言われてきた。
確かに「少子化」の一つの指標として、一人の女性が生涯何人出産するのか?という統計によって、判明した数字が「1.30人」だ。
ELEMINIST]:【2022年】日本の出生率 少子化が加速する日本と世界の動向 

一方で、結婚をした女性が生涯に出産する子どもの数そのものは、大きく変わっていないという指摘もある。
何故なら、1000人当たりに対する出生数は、決して少ない数字ではないからだ。
そう考えると、既婚者の出産人数は変わらなく、15歳~49歳の女性が結婚をしていない為に、「合計特殊出生率」が大幅に低くなっている、ということも分かるはずだ、
先日聞いていたFM番組で指摘していたのは「少子化=合計特殊出生率」の数字から言われていることで、見方を変えると「既婚者が少ない為に、合計特殊出生率」が下がっているのでは?という、内容だった。

とすれば、「結婚する人を増やす」ということが、まず優先になるのでは?ということなのだ。
法的な制度を整え「事実婚」を選択したカップルに対しても、婚姻と同等の法的メリットがあるようにする、ということも重要だろう。
ただ、結婚について男女とも「出会いがない」ということも、言われている。
結婚する前に、出会える機会が無ければ(事実婚を含む)結婚そのものはできない。
昭和の頃に様に「お見合い話」を持ってきてくれるような人が、いれば「恋愛結婚」にこだわる必要もなく、結婚することができただろう。
「コロナ禍」以前、話題になった「親のお見合い会」のような、親同士が先に顔を合わせ、話をすることでその後の子ども同士の見合いが、スムーズに進む、というサービスがあった。

それが「コロナ禍」となり、気軽に「親同士のお見合い会」のような会をセッティングすることが難しくなり、代わりに登場したのが「マッチングアプリ」ということになるらしい。
「マッチングアプリ」が登場した頃は、既婚者が浮気相手を見つける目的で、偽のプロフィールを登録する、ということもあったようだが、今ではそのような問題な点を、登録時に様々な本人資料などを提出させるなど、個人情報の保護に気を付けながらも大手マッチングアプリサイトは、業績好調だという。
このようなマッチングアプリを使った婚活を行政も始めている、という話もあるようだ。

その理由として挙げられるのは、「マッチングアプリ」を登録するときに、最初から「相手に望むこと」や「自分のプロフィールの一部公開」などをすることで、趣味を含むある程度のパーソナル情報を知る事ができるので、相手を見つけやすく、成婚にも至りやすい、ということのようだ。
いわば「今のお見合いシステム=マッチングアプリ」になりつつある、ということのようだ。

「少子化」」という問題は、単に女性が子どもを出産するコトで片付く問題ではない。
「専業主婦」という言葉が、過去の言葉になりつつあるように、男性も女性も「結婚後の生活」や「産後の働き方」など、社会も企業も当事者である男性と女性の意識が変わらなければ、「1.3ショック」ともいえる「少子化」に歯止めをかける事は難しいのでは?という、気がした。