今月の半ば、独居高齢者である父のご機嫌伺いという名目の、介護チェックの為帰省をした。
2~3ヶ月に1度、ケアマネさんやデイケアのスタッフさんたちと、日ごろの父の生活状況を確認し、今後の対応を相談する為だ。
このサイクルが、短くなっていくのか?と、考えつつの帰省であった。
今回の帰省で利用した在来線乗り換えで見かけた、海外からの観光客については先日拙ブログでエントリをした通りだ。
「神在月」となっている、出雲地方を訪れる為に日本に来ているのだろうか?という、疑問を持ったのは、後日Yahoo!のトピックスに面白い記事がピックアップされていたからだ。
JCN NEWSWIRE:CNN、「Next Big Trip」で日本の秘境の隠れた魅力発見
曲がりなりにも、実家が鳥取県にあり、本籍が島根県という私としてはこの両県が「日本の秘境」と書かれることに、残念な思いがある。
多くの日本人が思い描くような「秘境」ではないし、地方都市として成り立っている行政もある。
ただ、この記事で取り上げられる理由となった「新幹線が通っていない県」というのは、確かだ。
そして現在、舞鶴から山陰にかけ「山陰新幹線誘致」という活動を行っているようだ。
当然だが、このような「誘致活動」が起きれば、「反対活動」も起きる。
それはある意味仕方のないことだと思うし、むしろ盛んに意見を交換しあい「新幹線ありき」ではなく「地域活性化」に繋がるようになることが、一番だと思う。
これまで度々と感じてきたことに、行政側がこのような「新幹線誘致」を進める時「新幹線さえできれば、地域の活性化につながる」という、考えだ。
そしてそのような考えで、新幹線を誘致してきた行政の多くは、「人口流出」等に悩まされるという結果になっている。
交通の便が良くなったことで、「人の交流が生まれる」のではなく「10代から現役世代が外へ出やすくなった」という、状況を生んでいる、ということなのだ。
「人の交流が増える・新たな人の交流を刺激する」という意味で考えるのであれば、真っ先に思い浮かべられるのが「観光」ということになる。
おそらく行政の首長さん達も「観光誘致」を中心に考えられているのでは?と、想像をしている。
問題なのは「新幹線があるから、観光客が来るわけではない」ということに、気づかないことだ。
上述したCNNの「秘境の魅力発見」という点においては、「新幹線」云々の話ではない。
元々海外の方たちの旅行は「のんびり・ゆったり」が基本だ。
大切なことは「その場所に行かなくては、体験できないコト。その場所に行かなくては見ることができない風景や地元の人たちとのふれあい」だ。
「コロナ禍」が(建前上)終わり、海外からの観光客も増えつつある。
「コロナ禍」以前のような「インバウンド=爆買い」というイメージは徐々に薄れてきているがゆえに、改めて「自分たちの地域にあったインバウンドとは何か?」ということを模索しなくてはならなくなってきている。
そのことを忘れ、以前のような「爆買い」や「有名観光地」という固定された発想の中では、新しい海外からの旅行者を受け入れる事は、難しくなってくるのではないだろうか?
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