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「時代は巡る」‐流行は「新しい」ことよりも「目新しい」さが重要か?

2022-03-14 11:32:20 | マーケティング

日経新聞のWebサイトを見ていたら、「新しい消費の主役となる」といわれている「Z世代」についての記事があった。
日経新聞:Z世代に「平成レトロ」ブーム 厚底・ミニスカなぜ好調 (有料会員記事)

確かに、最近街中(といっても我が家から半径2Km くらいだが)を歩いていると、厚底ブーツを履いている若い女性の姿を見かけることが多くなった。
そしてそのような「厚底ブーツ」を履いている女性たちは、決まったようにミニスカートをはいている。
ファッションのイメージで言うなら、「アムラー世代の復活」に近いというほうが、わかりやすいかもしれない。
流石にルーズソックスを履いている女子高校生は見かけないが、4月になればルーズソックスも復活するのかもしれない。
そんな気がするほど、日経新聞のWebサイトの記事のように「平成レトロ風」のファッションの女性たちを、見るようになった気がする。

それが「平成レトロ」と呼んでよいのか?という気がしないわけではない。
というのも「アムラー」と呼ばれた女性たちのファッションは、1970年代に流行したファッションに似ているからだ。
社会的背景を考えても、オイルショックや、イラン・イラク戦争など、世界がザワザワとしていた時代だった。

そのような視点で考えると「流行は巡る」ということになるのでは?という気がするのだ。
実際、同じ日経新聞のWebサイトには「昭和しか勝たん」という見出しの記事があった。
2021年6月28日掲載
日経新聞:「昭和しか勝たん」 Z世代、非デジタルが居心地いい (有料会員記事)

見出しにある「勝たん」というのは、「最強」とか「一番」という意味で使われていることは、ご存じの通りだと思う。
決して、何かと比較をして優劣を決めている、という意味ではない。
言い換えるとすれば、これからの消費の主役となるZ世代は「昭和レトロ」を経た「平成レトロ」に興味がある、ということになる。
それは「時代は巡る」という意味でもあるのではないだろうか?
もう少し違う視点で見てみると、「新しさ」を求めているのではなく「目新しさ」を求めている、といえるようにも思うのだ。

ただし「目先を変えたモノ・コト」ではなく、Z世代にとって「新鮮である」と感じられる必要がある。
小手先の変化ではなく、核となるモノがありそのしっかりとした核があるからこそ生まれる、時代感にあわせた変化を柔軟に受け止めた「目新しさ」ということではないだろうか?

街中で見かける「厚底ブーツにミニスカート」の若い女性のファッションは、平成の頃に流行ったバーバリーチェックのミニスカートではないし、厚底ブーツといっても様々だ。
単なる「レトロブーム」ではない、という姿も知っておく必要があると思うのだ。




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