一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・渡部愛ツアー女子プロ①

2009-11-02 00:32:00 | LPSA金曜サロン
1日(日)の夜は「奥さまは魔女」のDVDを観た。ダーリン家で魔法使いたちのハロウィンパーティーが催されることになり、一悶着、という話。髪をアップにしたドレス姿のサマンサが素敵だった。
このエピソードが制作されたのは1960年代。アメリカではかなり昔からハロウィンパーティーが行われていたことに驚いた。あたり前か。

10月9日の金曜サロン、夜は渡部愛ツアー女子プロの担当だった。
渡部ツアー女子プロは、金曜サロン初登場。この日は渡部ツアー女子プロとの対局を目当てに訪れた会員も多く、植山悦行手合い係といっしょにいらした渡部女子ツアープロは、夜を待たずに断続的に指導対局をこなし、その数は最終的に18局に上った。
私の今年の指し初めは金曜サロンで、まだアマチュアだった渡部ツアー女子プロとだった。そのときは、渡部アマの振り飛車に私が居飛車急戦で挑み中盤で優勢になったが、終盤で強烈な急襲に遭い、無念の逆転負け。「泣きの再戦」では相矢倉になり、これは勝勢になったが、渡部アマの諦めない指し手に応手を誤り、1手違いでからくも逃げ切ったという将棋だった。
この2局で、渡部アマの棋力は私より上だと実感した。それから8ヶ月。すこし大人っぽくなった渡部アマはその間、LPSA公認の女子プロになり、当然棋力も向上した。多面指しのハンディは、私が平手で指すには妥当なところと思った。
この日の渡部ツアー女子プロとは、もちろん陽が暮れてからの対局。秋の夜、女子高生から教えを乞う。畏れ多いことである。ちなみに「女子高生」と将棋を指すのは、私が高校生以来だから、20数年ぶりとなる。
指導対局開始。もちろんサイン勝負である。渡部ツアー女子プロが、
「一公さんとは1勝1敗でしたよね」
と言う。私とのどうでもいい対戦成績を覚えていてくれたのが嬉しい。
戦形は渡部ツアー女子プロの三間飛車に私の居飛車。渡部ツアー女子プロは何でも指すが、振り飛車が得意らしい。私は急戦を狙うが、▲3六歩より▲5七銀左を先に指したため、△3五歩と突かれて指しづらくなった。以下は浮き飛車に構えられ、▲2四歩△同角の突き捨てを含め、上手に2歩を持たれたこちらは苦しくなった。
ここで上手に△1五角と幽霊のように出られ、次になんでも△2四飛とぶつけられたら、陣形の低い上手が優勢だった。しかし渡部プロはそれに気付かぬ様子。△1四歩▲1六歩の交換のあとも、△1三角からやはり△2四飛のスジが残っており、ここで決戦を挑まれたら私の苦戦は否めなかった。
1対1の勝負なら、早見えの渡部ツアー女子プロのこと、ノータイムでこの筋を発見しただろうが、ここで多面指しのハンディが露呈したか。
以下は私がと金で香を入手し、それで▲3七香と飛金の田楽刺しを指せたのが大きかった。▲5五の角を自陣に引き揚げるときも7七に引き、何かのときの王手(7八玉)を未然に防いで、いい指運だった。
最後は下手2一竜、4三と、持駒が角、銀2、上手が片美濃囲いの局面で▲7一銀△同王▲6二銀の爽快な寄せが決まり、なんとか勝たせていただくことができた。その前の渡部ツアー女子プロの△7五銀では、△5一歩と底歩で頑張られていたら、まだまだ大変な将棋だった。
計3局指して、渡部ツアー女子プロはやはり強いと思った。渡部ツアー女子プロは指導将棋だから本気は出していなかったろうし、2時から指しづめで疲労感も尋常ではなかったはずだ。それでも駒を中央へ中央へ集め、全部の駒を働かせる指し方は、さすがだと思った。実際上手に遊び駒はなかった。
惜しむらくは、渡部ツアー女子プロは1手指すごとに盤を離れるので、いらぬ時間を消費したこと。序盤は数手をまとめて指して回ったほうが、時間の短縮になる。まあこれは、渡部ツアー女子プロが指導対局をこなすにつれ、自然とそのスタイルが身についてくるだろう。
さて、これでめでたく渡部ツアー女子プロからサインを頂戴できることになった。渡部ツアー女子プロと指導対局を指せる機会はめったにない。だから本局の勝利はまことに大きかった。ところが、まったく予期していない事態に、翌週私は直面することになる。
コメント (2)
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