一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月6日のLPSA金曜サロン(後編)

2009-11-08 01:38:58 | LPSA金曜サロン
それは石橋幸緒女流王位だった。その直前、石橋女流王位のご母堂が見えていたので予測はついたが、ちょっと意外な気がした。
こちらはM氏との将棋が佳境を迎えている。ややあって、石橋女流王位がこちらを覗いているのが視界に入ったが、ここで石橋女流王位に視線を向けていいものか、迷った。
目礼する手もあったが、「勝ちを懸命に模索している私」を見てもらったほうが、石橋女流王位のハートを鷲摑みにできるのではないかと思い、私はそのままの姿勢でこんこんと考え続ける。
参考までにM氏との将棋は相矢倉だったが、自玉の端を破られるのを覚悟で攻め合いに出たのが、いい踏み込みだったようだ。結果、難敵を倒して制勝できたのは大きかった。
石橋女流王位が多忙の中いらしたのは、表向きはファンクラブ会報ができたので、それを金曜サロンの会員に直接手渡すため、というものだったが、実際は会員と実戦を指して、来たる女流王位戦の最終局へ弾みをつけたい、というものだった…わけでもなく、しばらく金曜サロンに顔を見せていなかったので、純粋に挨拶にいらしたのだと思う。こうした配慮が嬉しい。
石橋女流王位は、サロン一の強豪、O氏と対局を行う。それを私たちは観戦し、ああだこうだと、言いたいことを言い始める。しかしこの将棋は、チェスクロックを使った「真剣勝負」だったので、ちょっとこちらも口を挟みすぎたと思う。ただ、中倉彰子女流初段と1day協賛社社長との打ち合わせで私が嫉妬した件について、石橋女流王位が
「一公さんもペア将棋のスポンサーになれば、船戸さんと打ち合わせができますよ」
と、軽口を飛ばされたのには閉口した。
「そんな…数分間の打ち合わせをするためだけに、そんなおカネの遣いかたはできませんよ。それなら直接飲みに誘ったほうが早いじゃないですか」
「いやいや、いっしょに飲むのと、将棋の真剣な打ち合わせでは、雰囲気が違いますよ」
「でも船戸先生とボクとでは、棋風が違うからペアにはなりませんよ」
「じゃあ宏美ちゃんでもいいですよ」
石橋女流王位は、なおも食い下がる。中倉女流初段といい、先日「どうぶつしょうぎ」を私に売りつけた?藤田麻衣子女流1級といい、LPSAの女流棋士は、どうしてこうもセールストークが巧みなのだろう。
石橋女流王位とO氏の熱局が終わると、今度は私に指名が回ってきた。天下のタイトルホルダーと、サシの平手戦である。まことに畏れ多いが、いい機会だと思って、教えを乞うことにした(詳細は後日)。
このあと、大庭美夏女流1級にも指導対局をいただき、食事に行く前に最後の1局とばかり、Y氏とリーグ戦を指したのだが、これがまた熱局となった。
終了したのは午後9時を過ぎていたが、私にしては珍しく感想戦に時間を使ったため、お開きは9時半となった。
このあと定跡どおり、有志で食事に行ったのだが、みんなが
「今日は遅くなったから、(雑談の)時間が短くなっちゃったね」
と異口同音に言う。本来なら食事など二の次で、9時半まで将棋の感想戦を続けたことに大きな意義があると思うのだが、最近はこの関係がとみにおかしくなっている。なんだか、みんな将棋のあとの食事会…というか雑談のほうを楽しみにしているようなのだ。中には、サロンには行く時間がないけれども、食事会には行きます、という会員まで出る始末である。
しかし私も含めて、食事後の雑談は将棋の話ばかりである。みんな将棋が好きなんだなあと、あらためて思う。
コメント (9)
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