一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月6日のLPSA金曜サロン(前編)

2009-11-07 11:16:34 | LPSA金曜サロン
昨日6日のLPSA金曜サロン、昼は中倉彰子女流初段、夜は大庭美夏女流1級の担当だった。姉妹女流棋士のお姉さんコンビである。
昨日は所用があり、サロン入りは午後4時すぎ。U氏がビルに入るところだったので、今回はインターフォンを利用せず、いっしょに入る。
入室すると、いきなりの顔見せだったので、みんなびっくりする。中倉女流初段が、明るく「こんにちは!」と声を掛けてくださる。ありがたいことである。
…と、こんな記述をしていると、「オマエ昼間から、うらやましいなァ」という声が聞こえてきそうだが、平日、陽の明るいうちから将棋会所にいりびたるのは空しいものがある。私だって仕事がしたいのだ。人間とは身勝手なもので、かつて仕事が忙しく、夜しか来られなかったころを、いまでは懐かしく思う。
今回は、来たる15日(日)に行われる「第30回1dayトーナメント・ファミリーカップ」の協賛社で、中倉女流初段とペアを組む紳士氏が顔を見せていた。
紳士氏のウォーミングアップもかねて、私との対局となった。
告白すれば、対局の前までは、協賛社からの特別参戦だから、紳士氏の棋力は大したことはないだろうとフンでいたのだが、いざ対局が始まってみると、この紳士氏、お強い。中盤で私が指したわずかな緩手を的確に咎められ、以降は一方的に攻められ、完敗した。
ペア対局が控えているので紳士氏の採った戦法は書かないが、中倉女流初段との棋風はよく似ていると思った。ペア将棋は、棋力ももちろん大切だが、それ以上に棋風が似ていることが重要である。このペアはプロアマ混合だが、立派な優勝候補である。
入室が遅くなったのに、植山悦行手合い係が中倉女流初段との対局をつけてくださったので、ありがたく席に着く。と、対局中だったか、中倉女流初段が、
「あっ、一公さん、ちょうど1枚手元に残ってたんですよ」
と、12月23日に公開で行われる「第31回1dayトーナメント・フランボワーズカップ」のチケットをバッグから出す。
クリスマスイブイブの祝日という貴重な日だけれども、私に予定なんかないだろうと見切っているところが不愉快だが、こうして中倉女流初段にヒマワリのような笑顔で勧められては、買わないわけにはいかない。
「あの…いまここで買うんですか? 現金もここで払うんですか?」
「ハイ!!」
どうせ買うなら船戸陽子女流二段から…と考えていたのだが、ファンランキング10位の中倉女流初段に、カンタンに陥落して、おカネを渡す。余談だが、アフターの食事会でW氏が言うには、彼も「ちょうど1枚チケットが残っていたので…」と、サロンでチケットを買わされた?とのこと。中倉女流初段、恐るべし、である。
私との指導対局が終わると(この詳細は後日)、中倉女流初段が、例の紳士氏とペア将棋の作戦会議を始めた。ふたり寄り添って駒を並べている光景は仲睦まじく、見ていておもしろくない。中倉女流初段が人妻なのにこれだから、もし女流棋士側が船戸女流二段や中倉宏美女流二段だったら、とても私はその場におれなかっただろう。
「あ、あれ、あんなことしていいんですか!? おもしろくないです!!」
しかしそれでも私は堪え切れず、つい周りに聞こえるように憎まれ口を叩いてしまった。大のオトナが、オトナげないことこの上ない。しかも先ほどLPSAのホームページを調べてみたら、この紳士氏、協賛社の代表取締役社長であった。しゃ、社長にこんな言葉を浴びせるとは…!! ここで深くお詫びする次第です。
ハタから見ると不愉快な打ち合わせも終わり、5時40分ごろから大盤解説。
今回取り上げる将棋は、9月26日に行われた「日レスインビテーションカップ」の中倉彰子女流初段×小野ゆかりアマ女王戦である。本当ならこの日、私は北海道をまだ旅行しているはずだった。しかしその前日25日に船戸女流二段担当の金曜サロンがあったため、一足早く帰京したのだ。いまとなってはちょっと早まったような気もするが、まあ、終わったことは仕方がない。
解説はもちろん大庭女流1級も入るが、中倉女流初段の自戦なので、聞き手にまわる形となった。
先手・小野アマ女王の振り飛車対中倉女流初段の居飛車穴熊という戦型だったが、解説では中倉女流初段がうっかり▲8六歩と突きあげてみたり、終盤中倉女流初段が△3六歩と叩いて▲4八玉と引いた手に、「ここで歩を成り捨てる手(△3七歩成)もあったと思うんですよねぇ」と真顔で言うなど、その天然ボケぶりは目を瞠るものがあった。
あの明るい笑顔とポジティブな性格、そしてこの天然のキャラクターである。中倉女流初段の人気の理由が分かる気がした。
大盤解説が終わると、久々にサロンにお越しになったM氏との対局となった。中盤のむずかしい局面で、聞き覚えのある女性の声がした。
(つづく)
コメント (8)
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