10月23日のLPSA金曜サロン、昼は大庭美樹女流初段、夜は中倉宏美女流二段の担当だった。
この日は時間の都合で、大庭女流初段との指導対局は見送り。6月12日いらいの、「夜のナカクラヒロミ」との指導対局となった。
以前も記したが、夕方に見えた中倉女流二段は白のブラウスに黒のスカートといういでたちで、秋というより初夏の装いを思わせた。清純派女優のようで、その姿を脳内でプロマイドにしてみる。なかなかよい。
前回の対局は対三間飛車の将棋で、私が歩を突き捨てる順番を間違えたため苦戦に陥ったが、終盤になんとか盛り返し、勝ちの局面もあったのに勝ち切れなかった。私のファンランキングトップ10の中で、まだ中倉女流二段からはサインを戴いていない。今度こそ絶対に負けられない勝負であった。
外も暗くなり、気分が高揚したところで、指導対局開始。私の居飛車宣言に、中倉女流二段は得意の三間飛車。私も意地で急戦を仕掛け、まずまずの岐れとなった。
中倉女流二段が盤を離れ、ほかの将棋を考えている。私は視線を上げて、中倉女流二段の横からの姿を鑑賞する。中倉女流二段の椅子席や正座での対局姿が目に焼き付いてはいるが、立ち姿もスラッとして、なかなかいいものである。しかも外は夜だ。…と、こんなことを考えていると将棋どころではなくなるので、盤上に視線を戻す。
ここで、中盤の入口あたりの局面を記してみよう。今回は、中倉女流二段に掲載の許可は得ている。
上手・中倉女流二段:1一香、1三歩、2三歩、3一飛、3三桂、3四歩、4二金、4五歩、5三銀、6一金、6三歩、7二銀、7三歩、7四馬、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9四歩 持駒:なし
下手・一公:1七歩、1九香、2五歩、2六飛、3五歩、3七桂、4四歩、5五銀、5六銀、5七金、6七歩、6九金、7六歩、7八玉、8七歩、8八角、8九桂、9七歩、9九香 持駒:歩2
☖4五歩☗5五銀右に☖3一飛まで。ここで私は☗3四歩と取りこんだが、☖2五桂と軽く跳ねられ、意外と難しくなったことに愕然とした。☗2五同飛は☖3四飛☗3五歩に☖2四飛とぶつけられ、この飛車交換は陣形の薄い下手が不利。これは桂得ぐらいでは合わない。
したがって本譜は☗2五同桂と取り、☖3四飛☗3五歩☖同飛に☗3六歩と我慢したが、☖3四飛と黙って引かれていると、桂得でもこちらの飛車が重く、一気に棋勢が縮まった気がした。以下はこちらの疑問手と中倉女流二段の巧妙な攻めが相まって、私の玉はダウン寸前となった。
ここで中倉女流二段に☖5九馬と入られていたら、8四に上手の飛車はいるし、金銀は持たれているしで、投了の一手だった。しかし少考のすえ中倉女流二段の指した手は、2六の飛車を詰ます☖1五銀!であった。
これは、「あなたとはトモダチになりたくありません」という手。こんな牛歩の攻めで負かされたくないが、こちらも小駒の攻めしかなく、一手違いにもならない。最後は取られた飛車で王手をされ、☖8七飛成と左右挟撃の必死をかけられたところで、無念の投了となった。
私は茫然とし、感想戦もそこそこに盤を離れ、傍らの将棋盤で「ひとり研究」をする。そこに植山悦行手合い係が合流してくださったが、検討では54手目☖3一飛に☗3四歩が攻め急ぎで、ここは☗2四歩と突いて飛車の突破を目指せば、優勢を持続できた、とのことだった。考えてみれば☗2四歩はふつうの手。この順を読みから捨てるとは、自分の中に、早くサインがほしいという焦りがあったとしか思えない。中倉女流二段を眺めたのも、思考を乱してマズかったか。
それにしても、参った…。松尾香織女流初段に続いて、中倉女流二段にも返り討ちに遭ってしまった。3本目のサイン扇子は出だし7連勝だったのに、そこからほとんどサインが増えていない。ここからサインが増えるのか?…と、さすがにこのときは弱気になった。
この日は時間の都合で、大庭女流初段との指導対局は見送り。6月12日いらいの、「夜のナカクラヒロミ」との指導対局となった。
以前も記したが、夕方に見えた中倉女流二段は白のブラウスに黒のスカートといういでたちで、秋というより初夏の装いを思わせた。清純派女優のようで、その姿を脳内でプロマイドにしてみる。なかなかよい。
前回の対局は対三間飛車の将棋で、私が歩を突き捨てる順番を間違えたため苦戦に陥ったが、終盤になんとか盛り返し、勝ちの局面もあったのに勝ち切れなかった。私のファンランキングトップ10の中で、まだ中倉女流二段からはサインを戴いていない。今度こそ絶対に負けられない勝負であった。
外も暗くなり、気分が高揚したところで、指導対局開始。私の居飛車宣言に、中倉女流二段は得意の三間飛車。私も意地で急戦を仕掛け、まずまずの岐れとなった。
中倉女流二段が盤を離れ、ほかの将棋を考えている。私は視線を上げて、中倉女流二段の横からの姿を鑑賞する。中倉女流二段の椅子席や正座での対局姿が目に焼き付いてはいるが、立ち姿もスラッとして、なかなかいいものである。しかも外は夜だ。…と、こんなことを考えていると将棋どころではなくなるので、盤上に視線を戻す。
ここで、中盤の入口あたりの局面を記してみよう。今回は、中倉女流二段に掲載の許可は得ている。
上手・中倉女流二段:1一香、1三歩、2三歩、3一飛、3三桂、3四歩、4二金、4五歩、5三銀、6一金、6三歩、7二銀、7三歩、7四馬、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9四歩 持駒:なし
下手・一公:1七歩、1九香、2五歩、2六飛、3五歩、3七桂、4四歩、5五銀、5六銀、5七金、6七歩、6九金、7六歩、7八玉、8七歩、8八角、8九桂、9七歩、9九香 持駒:歩2
☖4五歩☗5五銀右に☖3一飛まで。ここで私は☗3四歩と取りこんだが、☖2五桂と軽く跳ねられ、意外と難しくなったことに愕然とした。☗2五同飛は☖3四飛☗3五歩に☖2四飛とぶつけられ、この飛車交換は陣形の薄い下手が不利。これは桂得ぐらいでは合わない。
したがって本譜は☗2五同桂と取り、☖3四飛☗3五歩☖同飛に☗3六歩と我慢したが、☖3四飛と黙って引かれていると、桂得でもこちらの飛車が重く、一気に棋勢が縮まった気がした。以下はこちらの疑問手と中倉女流二段の巧妙な攻めが相まって、私の玉はダウン寸前となった。
ここで中倉女流二段に☖5九馬と入られていたら、8四に上手の飛車はいるし、金銀は持たれているしで、投了の一手だった。しかし少考のすえ中倉女流二段の指した手は、2六の飛車を詰ます☖1五銀!であった。
これは、「あなたとはトモダチになりたくありません」という手。こんな牛歩の攻めで負かされたくないが、こちらも小駒の攻めしかなく、一手違いにもならない。最後は取られた飛車で王手をされ、☖8七飛成と左右挟撃の必死をかけられたところで、無念の投了となった。
私は茫然とし、感想戦もそこそこに盤を離れ、傍らの将棋盤で「ひとり研究」をする。そこに植山悦行手合い係が合流してくださったが、検討では54手目☖3一飛に☗3四歩が攻め急ぎで、ここは☗2四歩と突いて飛車の突破を目指せば、優勢を持続できた、とのことだった。考えてみれば☗2四歩はふつうの手。この順を読みから捨てるとは、自分の中に、早くサインがほしいという焦りがあったとしか思えない。中倉女流二段を眺めたのも、思考を乱してマズかったか。
それにしても、参った…。松尾香織女流初段に続いて、中倉女流二段にも返り討ちに遭ってしまった。3本目のサイン扇子は出だし7連勝だったのに、そこからほとんどサインが増えていない。ここからサインが増えるのか?…と、さすがにこのときは弱気になった。