10日の女流公式戦は、女流名人位戦B級・中倉宏美女流二段×中村桃子女流1級戦、女流王位戦予選・藤田麻衣子女流1級×山口恵梨子女流1級戦があった。私のファンランキング3位対5位、9位対2位という、垂涎の2局である。結果は、中倉女流二段と、山口女流1級の勝ち。中倉女流二段は残留に向けて大きな1勝。また山口女流1級も、リーグ入りと昇段に向けて、大きな1勝となった。中村女流1級はほぼ降級が決まり、藤田女流1級も残念な敗戦となった。しかしこれが勝負の厳しさである。
ところで今回違和感があったのは、これらの将棋が指された対局場である。女流名人位戦はともかく、女流王位戦はLPSAも主催社に名を連ねているため、来期予選分から、格上の棋士が所属するホームで対局が行われていたと記憶している。
しかるに日本将棋連盟HPの対局結果欄を見ると、今回の藤田×山口戦は、備考欄に「駒込」ではなく「内幸町(うちさいわいちょう)」と記してあったのだ。
これがどこだかまったく分からない。LPSAがマイナビ本戦で対局場にしているセレスティンホテルは、芝にあるから、ちょっと違う。そもそも、なぜに場所が変わったのだろうか。
たしかに駒込対局場は、東京・将棋会館と違って息抜きをする場所がない。女流棋士会所属の棋士は、アウェー感をひときわ感じるだろう。こんな環境はイヤですと、実際に対局した女流棋士から不満の声があったとしても不思議はないのだ。
米長邦雄日本将棋連盟会長は「LPSAと仲良くしたい」と述べているが、あれは会長一流のジョークであって、その言葉を額面通り受け取っている人は皆無だ。だから女流棋士会から連盟を通して(逆もある)、「女流棋士会棋士は駒込では指しません」と、LPSAに文書かなにかが届いた可能性もある。
そこで穿った目で見ると、この藤田×山口戦は、妙に対局が遅れていたことが分かる。なにしろ本日12日には、また女流王位戦で山口女流1級の対局があるからだ。やっぱり対局場は、内幸町である。これはいかにも不自然ではないか? 山口女流1級は高校生だから、試験休みか何かに日程を合わせたのだろうか。いやそれでは、対局場変更の説明にはならない。
じゃあやっぱり連盟が…と考えるところだが、それは下種の勘繰りというやつなのだろう。
真相は、LPSAが女流棋士会棋士のアウェー感を少しでも和らげるため、新たに対局場を設けた、というところではなかろうか。
というわけで本日12日だが、勝ちあがった山口女流1級のリーグ入りの相手は、船戸陽子女流二段である。このブログの読者にはあらためて言うまでもないが、ファンランキング1位と2位の決戦という、まるで私のために作られたような、夢のカードだ。
とはいうものの、現在猛烈な勢いで売り出し中の現役女子高生棋士と、中堅のソムリエ女流棋士では、世間では女子高生のほうに多くの声援を送りそうである。
しかし今回の対局は、船戸女流二段が絶対に勝たねばならない。女流棋士会の高校生棋士にLPSAの女流棋士が軒並み倒されては、その存在意義が問われるからだ。とにかく船戸女流二段は、本局を今年度最重要の一番と思って、悔いのない将棋を指してもらいたい。13日の金曜サロンは、船戸女流二段の担当である。その日、彼女の口から吉報が聞けることを、私は信じている。
ところで今回違和感があったのは、これらの将棋が指された対局場である。女流名人位戦はともかく、女流王位戦はLPSAも主催社に名を連ねているため、来期予選分から、格上の棋士が所属するホームで対局が行われていたと記憶している。
しかるに日本将棋連盟HPの対局結果欄を見ると、今回の藤田×山口戦は、備考欄に「駒込」ではなく「内幸町(うちさいわいちょう)」と記してあったのだ。
これがどこだかまったく分からない。LPSAがマイナビ本戦で対局場にしているセレスティンホテルは、芝にあるから、ちょっと違う。そもそも、なぜに場所が変わったのだろうか。
たしかに駒込対局場は、東京・将棋会館と違って息抜きをする場所がない。女流棋士会所属の棋士は、アウェー感をひときわ感じるだろう。こんな環境はイヤですと、実際に対局した女流棋士から不満の声があったとしても不思議はないのだ。
米長邦雄日本将棋連盟会長は「LPSAと仲良くしたい」と述べているが、あれは会長一流のジョークであって、その言葉を額面通り受け取っている人は皆無だ。だから女流棋士会から連盟を通して(逆もある)、「女流棋士会棋士は駒込では指しません」と、LPSAに文書かなにかが届いた可能性もある。
そこで穿った目で見ると、この藤田×山口戦は、妙に対局が遅れていたことが分かる。なにしろ本日12日には、また女流王位戦で山口女流1級の対局があるからだ。やっぱり対局場は、内幸町である。これはいかにも不自然ではないか? 山口女流1級は高校生だから、試験休みか何かに日程を合わせたのだろうか。いやそれでは、対局場変更の説明にはならない。
じゃあやっぱり連盟が…と考えるところだが、それは下種の勘繰りというやつなのだろう。
真相は、LPSAが女流棋士会棋士のアウェー感を少しでも和らげるため、新たに対局場を設けた、というところではなかろうか。
というわけで本日12日だが、勝ちあがった山口女流1級のリーグ入りの相手は、船戸陽子女流二段である。このブログの読者にはあらためて言うまでもないが、ファンランキング1位と2位の決戦という、まるで私のために作られたような、夢のカードだ。
とはいうものの、現在猛烈な勢いで売り出し中の現役女子高生棋士と、中堅のソムリエ女流棋士では、世間では女子高生のほうに多くの声援を送りそうである。
しかし今回の対局は、船戸女流二段が絶対に勝たねばならない。女流棋士会の高校生棋士にLPSAの女流棋士が軒並み倒されては、その存在意義が問われるからだ。とにかく船戸女流二段は、本局を今年度最重要の一番と思って、悔いのない将棋を指してもらいたい。13日の金曜サロンは、船戸女流二段の担当である。その日、彼女の口から吉報が聞けることを、私は信じている。