きょう3日は藤田麻衣子先生のお誕生日。おめでとうございます。
藤田先生は今年現役生活を退かれましたが、「どうぶつしょうぎ」の普及や観戦記執筆、詰め将棋カレンダーの制作など、現役以上の忙しさだと推察いたします。どうかお体に気を付けて、これからも将棋界のために尽力ください。応援しております。
きのう2日のLPSAマンデーレッスンは、講師が浴衣で勢揃いする「ゆかたまつり」。私は金曜サロンの人間なので、マンデーレッスンは部外者だが、船…マンデーレッスン講師の浴衣姿が拝めるならと、「ビジター」でお邪魔した。
午後6時15分ごろ駒込サロンに入ると、船戸陽子女流二段と松尾香織女流初段の浴衣姿が目に入った。船戸女流二段は水色、松尾女流初段は白の浴衣で、目の覚めるような美しさだった。
さらに藤森奈津子女流四段(塾長)、石橋幸緒天河の姿も見える。石橋天河は黒のスーツだが、藤森女流四段は紺の浴衣。これもよく似合っている。
と、女流棋士の皆さんが異口同音に
「焼き肉いいなあ」「私も焼き肉、食べたかった」
と言う。先月31日に、私たち金曜サロンの有志がカラオケや焼き肉パーティーで楽しんだことを言っているらしいが、焼き肉店に行くことぐらい、ここにいる女流棋士だって簡単にできることであって、べつに不満を言われる筋合いはない。皆さん、何か勘違いしているのだろう。
このあとパーテーションうしろの事務室から大庭美樹女流初段も現れる。こちらは白地に赤の模様の浴衣で、これまた艶やかだ。本当に夏らしい。
私はマンデーレッスンの参加は4度目だが、きょうはおまつりだけあって、会員の参加が最も多かった。私はもちろん、船戸女流二段との対局である。
将棋は船戸女流二段得意の「雁木」に、私は右四間飛車で対抗。中盤の入口で☖9五歩☗同歩☖同香☗6四角(銀を取る)☖同歩☗9五香、という二枚換えの手順があったが、これは船戸女流二段、「指せる」とフンでいたようだ。
私だってこの順で悪ければ、格言を信用できなくなってしまう。
だから私がいいと思って指していたのだが、現実的にはほぼ互角だったようだ。
その後私に攻め急ぎの手が出て、以下の局面となった。
上手・船戸女流二段:1一香、1四歩、2三歩、3一王、3二金、3三角、3四歩、4二金、4三銀、4四歩、4六馬、5四歩、6四歩、7二飛、7四歩、8一桂、8四歩 持駒:桂、歩4
下手・一公:1六歩、1九香、2九香、3六歩、3九飛、5六銀、5七歩、5八金、6六銀、6七歩、6九金、7六歩、7八玉、8七歩、8九桂、9五香 持駒:銀、桂
☗3六歩(打)☖4六馬まで。ここで第一感は☗3七銀だったが、貴重なカナ駒をここで使うのはもったいないと思った。そこで私は☗4七銀と引く。☖1三馬は☗2五桂があるから、上手は当然☖1九馬と香を取ってくるが、以下☗2三香成☖2八馬☗3三成香☖同金右☗5九飛☖9七歩☗9九歩☖4五香で馬の力が強く、下手がわるくなった。手順中☖3三同金右ではもちろん☖3九馬もあり(なんで飛車取らなかったんだろ、と船戸女流二段がつぶやいた)、これも下手がわるい。
とするとやはり☗4七銀では☗3七銀だった。もっともこれも、☖5六馬☗同歩☖6五歩☗7七銀☖7五歩☗同歩☖同飛と、9五の香を狙われると、やはり下手いけない。しかしこの馬は、やはり消去すべきだったのだ。
☗3七銀を逃した、と思いつつ指しているから、指し手に元気が出ない。しかしこの将棋に勝てば、浴衣姿の船戸女流二段とのツーショット写真という特典が待っている。簡単に投了するわけにはいかないのだ。
しかしその我慢も限界だった。☖4五香のあと66手も指し継いだが、万策尽きて投了。この敗戦は痛かった。
まだ時間がたっぷりあるので、藤森女流四段と1局。書き忘れたが、先ほどの船戸女流二段戦も、この藤森女流四段戦も、扇子サイン勝負を兼ねている。
藤森女流四段はきのう8月2日が誕生日。先日誕生日だった松尾女流初段の年齢と足して、「50歳なのオ」とか言っていた気がするが、私の聞き間違いだろう。
藤森女流四段との将棋は、藤森女流四段の石田流。せっかくビジターで来たのに、2連敗じゃかわいそうよね、と慮ってくれたのか、この将棋は何とか勝たせていただいた。
船戸女流二段、松尾女流初段、大庭女流初段らの指導対局は一部続いていたが、石橋天河と藤森女流四段の大盤解説が始まった。教材は、先日の倉敷藤花戦で女流公式戦18連勝を決めた中井広恵女流六段の、対本田小百合女流二段戦。
31日に焼き肉パーティーでご一緒した女性の話では、この形は事前に研究していたそうで、それがうまくいった、とのことだった。しかし私はその将棋は見ていない。喫茶店では、U氏の哀愁漂う将棋のグチを拝聴していたからだ。
石橋天河の解説は分かりやすく、おもしろい。しかしその合間に船戸女流二段の浴衣姿もチラチラ鑑賞しなければならないから、意外といそがしい。ところで船戸女流二段の浴衣姿は、おととし8月3日のMinervaファンクラブイベントで初めて拝見したのだが、船戸女流二段は背が高すぎて、浴衣姿は「並」だと思った。いまあらためて拝見すると、さすがに美しい。髪をアップにしているのがよい。とくにうなじがいい感じである。
けっきょく船戸女流二段のほうばかり見ていたら、解説も終わってしまった。将棋は中井女流六段の快勝。本田女流二段もムダに粘ることなく、潔く投了したようだ。私はファンランキングのトップ10に彼女を入れているが、それは彼女の健康的な美しさだけでなく、女流棋士にしては珍しい、投げっぷりの良さ(と言っても、男性棋士から見たら普通だろうが)を買っているからである。
ちなみに岩根忍女流二段も、投了の時期が絶妙だと思う。やはりトップ10に入っている女流棋士は違うと、我が眼に自信を持つ。
最後は記念撮影。今回はゆかたまつりなので、もし会員が女流棋士に勝ったら、その女流棋士とのツーショットか、講師全員との撮影が選択できる。負けた場合も、講師全員との撮影ができるらしい。これなら全員との記念写真のほうがいいのではないか? とも思えるが、ツーショット写真も貴重だ。
私は藤森女流四段とのツーショットを選択する。
「私とのツーショットでいいの?」
「もちろん! ほかの女流棋士なんか、ケッ、という感じですよ」
現状のLPSAで、誰のご機嫌を取るのがいちばんいいのか。これを瞬時に判断するのも、力量のうちである。私はよろこんで、藤森女流四段とのツーショット写真に入った。ちなみにこの撮影者は船戸女流二段。船戸女流二段は私とのツーショット写真などどうでもいいだろうが、いざ撮影となると、ちょっと複雑な気持ちだったかもしれない。いや、やっぱりそれはないな。
さて、マンデーレッスンではアフターに参加するまで皆さんと打ち解けていないので、私はこのまま帰る。その途次、プリントされた(であろう)藤森女流四段との写真を、いただいてくるのを忘れたことに気付いた。
藤田先生は今年現役生活を退かれましたが、「どうぶつしょうぎ」の普及や観戦記執筆、詰め将棋カレンダーの制作など、現役以上の忙しさだと推察いたします。どうかお体に気を付けて、これからも将棋界のために尽力ください。応援しております。
きのう2日のLPSAマンデーレッスンは、講師が浴衣で勢揃いする「ゆかたまつり」。私は金曜サロンの人間なので、マンデーレッスンは部外者だが、船…マンデーレッスン講師の浴衣姿が拝めるならと、「ビジター」でお邪魔した。
午後6時15分ごろ駒込サロンに入ると、船戸陽子女流二段と松尾香織女流初段の浴衣姿が目に入った。船戸女流二段は水色、松尾女流初段は白の浴衣で、目の覚めるような美しさだった。
さらに藤森奈津子女流四段(塾長)、石橋幸緒天河の姿も見える。石橋天河は黒のスーツだが、藤森女流四段は紺の浴衣。これもよく似合っている。
と、女流棋士の皆さんが異口同音に
「焼き肉いいなあ」「私も焼き肉、食べたかった」
と言う。先月31日に、私たち金曜サロンの有志がカラオケや焼き肉パーティーで楽しんだことを言っているらしいが、焼き肉店に行くことぐらい、ここにいる女流棋士だって簡単にできることであって、べつに不満を言われる筋合いはない。皆さん、何か勘違いしているのだろう。
このあとパーテーションうしろの事務室から大庭美樹女流初段も現れる。こちらは白地に赤の模様の浴衣で、これまた艶やかだ。本当に夏らしい。
私はマンデーレッスンの参加は4度目だが、きょうはおまつりだけあって、会員の参加が最も多かった。私はもちろん、船戸女流二段との対局である。
将棋は船戸女流二段得意の「雁木」に、私は右四間飛車で対抗。中盤の入口で☖9五歩☗同歩☖同香☗6四角(銀を取る)☖同歩☗9五香、という二枚換えの手順があったが、これは船戸女流二段、「指せる」とフンでいたようだ。
私だってこの順で悪ければ、格言を信用できなくなってしまう。
だから私がいいと思って指していたのだが、現実的にはほぼ互角だったようだ。
その後私に攻め急ぎの手が出て、以下の局面となった。
上手・船戸女流二段:1一香、1四歩、2三歩、3一王、3二金、3三角、3四歩、4二金、4三銀、4四歩、4六馬、5四歩、6四歩、7二飛、7四歩、8一桂、8四歩 持駒:桂、歩4
下手・一公:1六歩、1九香、2九香、3六歩、3九飛、5六銀、5七歩、5八金、6六銀、6七歩、6九金、7六歩、7八玉、8七歩、8九桂、9五香 持駒:銀、桂
☗3六歩(打)☖4六馬まで。ここで第一感は☗3七銀だったが、貴重なカナ駒をここで使うのはもったいないと思った。そこで私は☗4七銀と引く。☖1三馬は☗2五桂があるから、上手は当然☖1九馬と香を取ってくるが、以下☗2三香成☖2八馬☗3三成香☖同金右☗5九飛☖9七歩☗9九歩☖4五香で馬の力が強く、下手がわるくなった。手順中☖3三同金右ではもちろん☖3九馬もあり(なんで飛車取らなかったんだろ、と船戸女流二段がつぶやいた)、これも下手がわるい。
とするとやはり☗4七銀では☗3七銀だった。もっともこれも、☖5六馬☗同歩☖6五歩☗7七銀☖7五歩☗同歩☖同飛と、9五の香を狙われると、やはり下手いけない。しかしこの馬は、やはり消去すべきだったのだ。
☗3七銀を逃した、と思いつつ指しているから、指し手に元気が出ない。しかしこの将棋に勝てば、浴衣姿の船戸女流二段とのツーショット写真という特典が待っている。簡単に投了するわけにはいかないのだ。
しかしその我慢も限界だった。☖4五香のあと66手も指し継いだが、万策尽きて投了。この敗戦は痛かった。
まだ時間がたっぷりあるので、藤森女流四段と1局。書き忘れたが、先ほどの船戸女流二段戦も、この藤森女流四段戦も、扇子サイン勝負を兼ねている。
藤森女流四段はきのう8月2日が誕生日。先日誕生日だった松尾女流初段の年齢と足して、「50歳なのオ」とか言っていた気がするが、私の聞き間違いだろう。
藤森女流四段との将棋は、藤森女流四段の石田流。せっかくビジターで来たのに、2連敗じゃかわいそうよね、と慮ってくれたのか、この将棋は何とか勝たせていただいた。
船戸女流二段、松尾女流初段、大庭女流初段らの指導対局は一部続いていたが、石橋天河と藤森女流四段の大盤解説が始まった。教材は、先日の倉敷藤花戦で女流公式戦18連勝を決めた中井広恵女流六段の、対本田小百合女流二段戦。
31日に焼き肉パーティーでご一緒した女性の話では、この形は事前に研究していたそうで、それがうまくいった、とのことだった。しかし私はその将棋は見ていない。喫茶店では、U氏の哀愁漂う将棋のグチを拝聴していたからだ。
石橋天河の解説は分かりやすく、おもしろい。しかしその合間に船戸女流二段の浴衣姿もチラチラ鑑賞しなければならないから、意外といそがしい。ところで船戸女流二段の浴衣姿は、おととし8月3日のMinervaファンクラブイベントで初めて拝見したのだが、船戸女流二段は背が高すぎて、浴衣姿は「並」だと思った。いまあらためて拝見すると、さすがに美しい。髪をアップにしているのがよい。とくにうなじがいい感じである。
けっきょく船戸女流二段のほうばかり見ていたら、解説も終わってしまった。将棋は中井女流六段の快勝。本田女流二段もムダに粘ることなく、潔く投了したようだ。私はファンランキングのトップ10に彼女を入れているが、それは彼女の健康的な美しさだけでなく、女流棋士にしては珍しい、投げっぷりの良さ(と言っても、男性棋士から見たら普通だろうが)を買っているからである。
ちなみに岩根忍女流二段も、投了の時期が絶妙だと思う。やはりトップ10に入っている女流棋士は違うと、我が眼に自信を持つ。
最後は記念撮影。今回はゆかたまつりなので、もし会員が女流棋士に勝ったら、その女流棋士とのツーショットか、講師全員との撮影が選択できる。負けた場合も、講師全員との撮影ができるらしい。これなら全員との記念写真のほうがいいのではないか? とも思えるが、ツーショット写真も貴重だ。
私は藤森女流四段とのツーショットを選択する。
「私とのツーショットでいいの?」
「もちろん! ほかの女流棋士なんか、ケッ、という感じですよ」
現状のLPSAで、誰のご機嫌を取るのがいちばんいいのか。これを瞬時に判断するのも、力量のうちである。私はよろこんで、藤森女流四段とのツーショット写真に入った。ちなみにこの撮影者は船戸女流二段。船戸女流二段は私とのツーショット写真などどうでもいいだろうが、いざ撮影となると、ちょっと複雑な気持ちだったかもしれない。いや、やっぱりそれはないな。
さて、マンデーレッスンではアフターに参加するまで皆さんと打ち解けていないので、私はこのまま帰る。その途次、プリントされた(であろう)藤森女流四段との写真を、いただいてくるのを忘れたことに気付いた。