一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

最終便

2010-08-25 00:33:31 | 旅行記・沖縄編
私がこれから乗る飛行機はANA994便(那覇20時50分発・東京/羽田23時10分着)である。これは最終便で、私はいつも帰京する時、最終便を予約する。
なにしろ現地ではなにが起こるか分からない。自宅は山手線沿線にあるから終電の心配をする必要もないので、遅い便を取るに越したことはないのだ。
しかし今回はちょっとウッカリした。石垣から那覇のANA最終便が18時55分那覇着で、それからお土産をいくつか買って時間をつぶしたものの、時間があり余ってしまったのだ。こんなことなら、東京行きの便をもう少し早くしておくのだった。
そんなとき、
「ANA992便、那覇20時20分発、東京行きは、現在満席でございます。お客様の中で、ANA994便、那覇20時50分発東京行きに振り替えをしてくださる方はお申し出ください。1万円の謝礼をお渡しいたします」
との放送が流れた。こうした放送は繁忙期にままあり、事前に利用客からの予約を取ったものの、意外にキャンセルがなく座席が足らなくなったのか、或いは単に、一刻も早く東京に帰りたい! というキャンセル待ち客の要望を聞き入れてのものか、とにかくそういう放送が入ることがあるのだ。実際いままでにも、札幌雪まつりの日曜日とか、3連休の最終日とか、こうした放送は何度か聞いたことがある。しかしそれらはすべて、「最終便」だった。
今回は「ラス前」992便の乗客への放送だから、これは珍しい。どちらにしても、30分の帰宅を遅らせるだけで10,000円のキャッシュバックだから、これは大きい。だが…私は最初から994便を予約(購入済)しているので、残念ながら該当しない。
なんてことだ、と思う。もし992便を予約していたら、すぐにカウンターの係氏に申し出るところだ。ああ、キャッシュバック10,000円の幸運に浴した乗客はいたのだろうか。
ただ仮に自分が992便を取っていて、カウンター氏に申し出ても、恐らく
「おかげさまで、乗客の皆さまは無事全員乗れることになりました」
と言われたろうが、試しにカウンターに駆け込んでみたかったところである。
那覇空港内のローソンで「ソーミンチャンプルー」を買って夕食とし、ANA994便に乗る。いつも書くことだが、行きの飛行機はあんなに楽しいのに、帰りの飛行機はなぜこんなにつまらないのだろう。
飛行機は定刻に離陸。音楽を聴きたいが、ヘッドホンは座席前ポケットにはなく、スッチーが配っていた。全部は用意せず、「使う人にだけ渡す」という涙ぐましい倹約である。
倹約といえば、新聞廃止に続いて、飲み物が有料化になったことには驚いた。機内誌に、飛行機内は乾燥するから、多めに水分を取るように、と書かれてあった気がするが、その水分をおカネで買わねばならなくなったのだ。
幸い現在は、水とお茶は無料で提供となったが、タダならお茶をいただきます、と思われるのもおもしろくないので、スッチーが横を通っても、私は機内誌を読むフリをして、無視した。
倹約もいいが、あまり度がすぎるとサービス低下になり、やがて乗客離れを起こすことを、航空会社は肝に銘じたほうがいい。
定刻を少し遅れて、飛行機は羽田空港に着陸した。空港第2ビル23時26分発・浜松町行き区間快速があり、それに飛び乗った。前回ゴールデンウイークのときは、ふつうにSUICAを使って改札を抜けてしまったのだが、今回は自動券売機で「モノレール&山手線内きっぷ」(500円)をしっかりと買った。これでふつうに買うより、130円浮く。
羽田空港第2ビルは始発なので、座れることが多い。進行方向逆の席だったが、私も座ることができた。
JALの最寄り駅である第1空港ビル駅に着くと、かなりの乗客が乗ってきた。この人の多さ。東京へ帰ってきてしまったことを、イヤでも実感する。
これであとは、自宅へ帰るのみである。私はうつろな目で窓外を見る。…ええっ!? あ、あの女性…!! 昔の外国映画に出ていたかと見紛うような、超ウルトラスーパースペシャルに綺麗な女性が、窓に映った車内に見えたのだ。
な、なんだ!? なんであんなに綺麗な外国人女性が、こんな一般市民が利用するモノレールに、ふつうに乗ってるんだ!?
分からん。分からないが、彼女はふつうの職業ではないぞ。あの美貌は、絶対に周りがほうっておかない。絶対にそれを活かした職業に就いているはずだ。
いやしかし…何という美形だろうか。つい目が行ってしまう。あの美貌には、山口恵梨子女流初段と室谷由紀女流1級が束になってかかっても敵わない。
あの美女は間違いなく、終点の浜松町で降りる。そこから何線に乗り換えるのだろう。ああ…気になる。大井競馬場前駅だったか天王洲アイル駅だったか、男性客が乗ってきて、彼女の近くに立った。あ、彼女が見えない!! 邪魔だ、邪魔だオッサン、どけ!!
モノレールは浜松町に着いた。私は彼女を探す。しかし彼女はもう、見当たらなかった。
コメント (3)
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