きのう11日のフジテレビ系「笑っていいとも!」、「テレフォンショッキング」に出演した道端ジェシカは、すこぶる綺麗だった。身長173cmで股下89cmは、タダモノではない。あれだけ綺麗なのに鼻にかけるところもなく、性格もサッパリしているようだ。いつまでも活躍してほしいモデルである。
(前日のつづき)
再び局面の一部の符号を記す。
先手・私:4一玉、4四馬、5三成香 持駒:銀、歩など
後手氏:4二歩、7二金、7三歩、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9五歩 持駒:歩など
先手番。ここでふつうのアマチュアなら、☗6二成香と指す。しかし私は☗6三歩。以下☖6一歩☗6二歩成☖同歩☗5一銀(悪手)☖9三王☗6二成香☖8二金…と、狙いをつけた金に逃げられてしまった。なんたる攻めか。いまこうして再現していても、信じられない。
香を相手に渡すのを惜しんだのと、自玉の周りに少しでも駒を置いておきたい気持ちが、鈍重な攻めを誘発したのだろうが、ありえない手順である。
以下も数手進んで、先手8五金、8八香(8六香だったかもしれない)、持駒・桂2枚など。後手氏8一桂、8二金、8三歩、9一香、9三王、9五歩…の局面から、☗9四桂と打てては優勢を意識したのだが、後手の馬と2枚の竜の存在がやはり大きく、ついに玉に逃げ出されてしまった。
これは持将棋模様である。私の大駒は馬しかないが、歩がけっこうあるから24点は確保できそうだ。
と、後手氏の背後にいるチームメイトが、あらかじめ配られていた対局規定を目で追い始めた。…そうか。これは「27点法」だ。大駒を5点、小駒を1点として計算し、27点あればいいが、同点だと、後手の勝ちとなる。私は先手だから、たぶん28点を取らなければならない。いままでは後手王を捕まえるつもりでいたのに、駒の入手も考えなければいけなくなった。何とか後手の馬を取ったが、点数は足りるのだろうか。その後は秒読みのなか、黙々と駒取りに精を出した。なにか別のゲームをやっているかのようだった。
後手氏、ハッシと☖9三桂と跳ね、ここで持将棋宣言をされた。数えてみると、私の26点に対し、後手氏は28点。すなわち、完全な私の負けである。審判員がやってきて、「本当にいいんですか?」と言ったが、もう後手の駒はタダで取れない。私は「負けました」と投了した。
二転三転したこの将棋、どちらにも言い分はあるだろうが、やはり私が後手王を寄せなければならなかった。しかし本当にショックだったのはこのあとだった。
なんと私の敗戦により、チームも3勝4敗で負けてしまったのだ。しかも相手チームはここまで1敗しかしておらず、中盤の首位攻防戦だったというのだ。1点を争う持将棋模様だったからこの将棋が最後まで残り、チームのみんなも固唾をのんで観戦していたらしいのだが、私はその期待に応えられなかった。みんなに、何と言って詫びたらいいのか。まさに「悪夢」だった。
打ちひしがれるヒマもなく、3回戦が始まった。相手は「S大グリーン」。本局も後手番。先手氏の手つきはまたもや、なんとなくぎごちない。私は☖7五銀と1歩ドクし、早くも有利を意識した。しかしこの将棋もおかしくなる。
先手氏:5七金、6五歩、6八飛、7五銀、9六歩、9七角
後手・私:3一角、3二王、3四歩、4三歩、5二金、5四歩、6二銀、6三歩、7二飛、7三歩、8一桂、8三歩、9一香、9五歩…
ここから☗6四歩☖同歩☗同銀☖6三歩☗同銀成☖同銀☗3一角成☖同金(同王と取ったかもしれない)と進む。そこで☗6四歩と打たれたら困っていた。☖7四銀は☗6三角と打ちこみ、これは先手、攻め切れる。よって☖6四同銀だが、☗同飛☖6三歩☗5四飛(☗6一角もある)と暴れて、先手が大優勢だった。
ところが先手氏は自陣を整備する。そこで私が☖6四歩と収めれば銀得で優勢だったのに、☖7九角☗6七飛☖8八角成とおかしな手を指してしまう。どうして☖6四歩と守らないのだろう。この辺り、先手氏をナメていたとしか思えない。これは危険な兆候である。
しかしここでも先手氏は☗6四歩と打たず、別の手を指す。さすがに私も☖6四歩と守って、危機は去った。以後は快調に攻めて完勝。
先手氏は、☗6四歩の叩きには☖7四銀とかわされてダメと即断してしまったらしい。私が勝つには勝ったが、反省点が多かった。
ほかを見ると、Wちゃんがいない。もう終局しているが、勝敗はどうなったのだろう。
しばらくすると、Wちゃんが戻ってきて、「勝ちました?」と訊かれた。
「うん。○○ちゃんは?」
「勝ちました」
えっ? そ、それは見事だ。本局は六将だったが、消費時間から見て、軽く吹っ飛ばしたのだろう。このぶんなら、ほかの5局で2勝はできるだろう。
「パパちゃんはたいへんみたいだよ」
と私が言うと、Wパパがこちらを見た。事実、この将棋はWパパの大苦戦だった。
劣勢のなか詰めろに迫られ、☗5八香と受けたのだが、これが逆転を狙った渾身の一着。後手氏は☖7七角と秒読みに追われるように打ったが、☗3二飛の王手に☖4二歩の中合いが大悪手。☗同飛成☖5二金と先手を取るつもりが、☗5三香成とされて、☖6二王が詰んでしまった。
Wパパが5三の歩をつまんで香が成るまでの後手氏の表情は、文字どおり天国から地獄に突き落とされたかのようだった。
中倉宏美女流二段と島井咲緒里女流初段が対局場所の近くに見える。なんという美しさであろう。道端ジェシカほどの美人とは言わないが、女流将棋界を代表する美人であることに変わりはない。
何となく会話ができる雰囲気になったので、私は2回戦のアホな将棋を説明する。美人女流棋士を前にして、こんなことしか言えないのかと思う。しかしこのふたりとの共通の話題といえば、将棋しかないのだった。
けっきょく3回戦は、4勝3敗で際どい勝ち。結果的に、Wパパの1勝がとてつもなく大きかった。
4回戦は「O電気工業」と。私は四たび副将で、3度目の後手番となった。ここは初手から紹介する。
☗7六歩☖3四歩☗2六歩☖8四歩☗2五歩☖8五歩☗7八金☖3二金☗2四歩☖同歩☗同飛☖8六歩☗同歩☖同飛☗3四飛。
ここで私は☖3八歩と、盤上に打った。いや、置いた。置いたままで考えた。
いかん、これじゃあ☗2二角成でゲームセットではないかと。3八の歩から指は離していない。そこから私は駒を戻し、角を換わってから、今度こそ☖3八歩と打った。
しかしこれ、先の☖3八歩を着手と抗議されていたら、私は抗弁できなかった。指は離れていなかったとは思うが、それは私の視点による言い分であって、客観的に見れば、離れていたに違いないのだ。一旦着手したら、チェスクロックを押さなくても、着手とみなされる。私は素知らぬ顔で、窮地を脱したのだ。
しかし「待った」は有段者にあるまじき汚い行為。激しい自己嫌悪に陥りながら、将棋を指していた。
そのあとは先手氏が角銀交換の駒得をし、☗2三銀とか☗3一角とか決め手もあったのだが指し切れなかったようで、最後は先手氏の時間切れで、あっけなく終わってしまった。
なんてことだ…。後味のわるい勝利だった。
三将のKa氏は大苦戦。先手Ka氏・8七歩、9六歩、9七玉、9九香 持駒:金など。後手氏・7六馬、8六歩 持駒:金など。
先手玉はほとんど受けなしで、私なら投了しているところ。しかしKa氏は☗7八金と受ける。しかしこれはただの延命にすぎず、先手玉は8五まで引っ張り出され、これこそ風前の灯である。
ところがこのどうしようもない将棋を、Ka氏が大逆転勝利したのだった。その前まで、私たちは5勝1敗だった。つまりこの将棋の勝敗は関係ないのだが、後手氏はそれを知らないから、投了したとたん、頭を抱えてしまった。その気持ち、痛いほどよく分かる。そしてKa氏もあらためて、社団戦の恐ろしさを体感したのではなかろうか。
全4回戦が終わった。今回はチーム3勝1敗。その1敗の責任の一端は私にある。
Wパパ氏は、なんだかんだで4勝0敗。
「これで大沢さんに(個人成績が)追いつきました」
と笑う。敵は相手だけではなく、味方にもいたということか。チーム内で火花を散らせるのも、いいことだと思う。
Wちゃんは堂々の3勝1敗。小学3年生ながら、頼もしい存在だった。この調子で、次回も頑張ってほしい。
総合成績が発表された。応援に来ていた某氏が、
「ボクたち、勝ち星の差で2位に落ちましたよ」
と言う。何…?
私たちは2回戦に負けた「F士通SSL」と同じチーム7勝1敗ながら、勝ち星1つの差で、2位に落ちたのだった。私があの将棋を勝っていれば…の後悔が再び頭をよぎるが、勝数差が順位に影響するとは思わず、社団戦には1局としてムダな対局はないのだと、痛感したのだった。
さて次の対局は8月29日である。私は所用で欠席するが、幸いLPSA星組には優秀なメンバーがそろっている。次回こそ4戦全勝で、昇級へ大きく近づいてくれることだろう。
(前日のつづき)
再び局面の一部の符号を記す。
先手・私:4一玉、4四馬、5三成香 持駒:銀、歩など
後手氏:4二歩、7二金、7三歩、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9五歩 持駒:歩など
先手番。ここでふつうのアマチュアなら、☗6二成香と指す。しかし私は☗6三歩。以下☖6一歩☗6二歩成☖同歩☗5一銀(悪手)☖9三王☗6二成香☖8二金…と、狙いをつけた金に逃げられてしまった。なんたる攻めか。いまこうして再現していても、信じられない。
香を相手に渡すのを惜しんだのと、自玉の周りに少しでも駒を置いておきたい気持ちが、鈍重な攻めを誘発したのだろうが、ありえない手順である。
以下も数手進んで、先手8五金、8八香(8六香だったかもしれない)、持駒・桂2枚など。後手氏8一桂、8二金、8三歩、9一香、9三王、9五歩…の局面から、☗9四桂と打てては優勢を意識したのだが、後手の馬と2枚の竜の存在がやはり大きく、ついに玉に逃げ出されてしまった。
これは持将棋模様である。私の大駒は馬しかないが、歩がけっこうあるから24点は確保できそうだ。
と、後手氏の背後にいるチームメイトが、あらかじめ配られていた対局規定を目で追い始めた。…そうか。これは「27点法」だ。大駒を5点、小駒を1点として計算し、27点あればいいが、同点だと、後手の勝ちとなる。私は先手だから、たぶん28点を取らなければならない。いままでは後手王を捕まえるつもりでいたのに、駒の入手も考えなければいけなくなった。何とか後手の馬を取ったが、点数は足りるのだろうか。その後は秒読みのなか、黙々と駒取りに精を出した。なにか別のゲームをやっているかのようだった。
後手氏、ハッシと☖9三桂と跳ね、ここで持将棋宣言をされた。数えてみると、私の26点に対し、後手氏は28点。すなわち、完全な私の負けである。審判員がやってきて、「本当にいいんですか?」と言ったが、もう後手の駒はタダで取れない。私は「負けました」と投了した。
二転三転したこの将棋、どちらにも言い分はあるだろうが、やはり私が後手王を寄せなければならなかった。しかし本当にショックだったのはこのあとだった。
なんと私の敗戦により、チームも3勝4敗で負けてしまったのだ。しかも相手チームはここまで1敗しかしておらず、中盤の首位攻防戦だったというのだ。1点を争う持将棋模様だったからこの将棋が最後まで残り、チームのみんなも固唾をのんで観戦していたらしいのだが、私はその期待に応えられなかった。みんなに、何と言って詫びたらいいのか。まさに「悪夢」だった。
打ちひしがれるヒマもなく、3回戦が始まった。相手は「S大グリーン」。本局も後手番。先手氏の手つきはまたもや、なんとなくぎごちない。私は☖7五銀と1歩ドクし、早くも有利を意識した。しかしこの将棋もおかしくなる。
先手氏:5七金、6五歩、6八飛、7五銀、9六歩、9七角
後手・私:3一角、3二王、3四歩、4三歩、5二金、5四歩、6二銀、6三歩、7二飛、7三歩、8一桂、8三歩、9一香、9五歩…
ここから☗6四歩☖同歩☗同銀☖6三歩☗同銀成☖同銀☗3一角成☖同金(同王と取ったかもしれない)と進む。そこで☗6四歩と打たれたら困っていた。☖7四銀は☗6三角と打ちこみ、これは先手、攻め切れる。よって☖6四同銀だが、☗同飛☖6三歩☗5四飛(☗6一角もある)と暴れて、先手が大優勢だった。
ところが先手氏は自陣を整備する。そこで私が☖6四歩と収めれば銀得で優勢だったのに、☖7九角☗6七飛☖8八角成とおかしな手を指してしまう。どうして☖6四歩と守らないのだろう。この辺り、先手氏をナメていたとしか思えない。これは危険な兆候である。
しかしここでも先手氏は☗6四歩と打たず、別の手を指す。さすがに私も☖6四歩と守って、危機は去った。以後は快調に攻めて完勝。
先手氏は、☗6四歩の叩きには☖7四銀とかわされてダメと即断してしまったらしい。私が勝つには勝ったが、反省点が多かった。
ほかを見ると、Wちゃんがいない。もう終局しているが、勝敗はどうなったのだろう。
しばらくすると、Wちゃんが戻ってきて、「勝ちました?」と訊かれた。
「うん。○○ちゃんは?」
「勝ちました」
えっ? そ、それは見事だ。本局は六将だったが、消費時間から見て、軽く吹っ飛ばしたのだろう。このぶんなら、ほかの5局で2勝はできるだろう。
「パパちゃんはたいへんみたいだよ」
と私が言うと、Wパパがこちらを見た。事実、この将棋はWパパの大苦戦だった。
劣勢のなか詰めろに迫られ、☗5八香と受けたのだが、これが逆転を狙った渾身の一着。後手氏は☖7七角と秒読みに追われるように打ったが、☗3二飛の王手に☖4二歩の中合いが大悪手。☗同飛成☖5二金と先手を取るつもりが、☗5三香成とされて、☖6二王が詰んでしまった。
Wパパが5三の歩をつまんで香が成るまでの後手氏の表情は、文字どおり天国から地獄に突き落とされたかのようだった。
中倉宏美女流二段と島井咲緒里女流初段が対局場所の近くに見える。なんという美しさであろう。道端ジェシカほどの美人とは言わないが、女流将棋界を代表する美人であることに変わりはない。
何となく会話ができる雰囲気になったので、私は2回戦のアホな将棋を説明する。美人女流棋士を前にして、こんなことしか言えないのかと思う。しかしこのふたりとの共通の話題といえば、将棋しかないのだった。
けっきょく3回戦は、4勝3敗で際どい勝ち。結果的に、Wパパの1勝がとてつもなく大きかった。
4回戦は「O電気工業」と。私は四たび副将で、3度目の後手番となった。ここは初手から紹介する。
☗7六歩☖3四歩☗2六歩☖8四歩☗2五歩☖8五歩☗7八金☖3二金☗2四歩☖同歩☗同飛☖8六歩☗同歩☖同飛☗3四飛。
ここで私は☖3八歩と、盤上に打った。いや、置いた。置いたままで考えた。
いかん、これじゃあ☗2二角成でゲームセットではないかと。3八の歩から指は離していない。そこから私は駒を戻し、角を換わってから、今度こそ☖3八歩と打った。
しかしこれ、先の☖3八歩を着手と抗議されていたら、私は抗弁できなかった。指は離れていなかったとは思うが、それは私の視点による言い分であって、客観的に見れば、離れていたに違いないのだ。一旦着手したら、チェスクロックを押さなくても、着手とみなされる。私は素知らぬ顔で、窮地を脱したのだ。
しかし「待った」は有段者にあるまじき汚い行為。激しい自己嫌悪に陥りながら、将棋を指していた。
そのあとは先手氏が角銀交換の駒得をし、☗2三銀とか☗3一角とか決め手もあったのだが指し切れなかったようで、最後は先手氏の時間切れで、あっけなく終わってしまった。
なんてことだ…。後味のわるい勝利だった。
三将のKa氏は大苦戦。先手Ka氏・8七歩、9六歩、9七玉、9九香 持駒:金など。後手氏・7六馬、8六歩 持駒:金など。
先手玉はほとんど受けなしで、私なら投了しているところ。しかしKa氏は☗7八金と受ける。しかしこれはただの延命にすぎず、先手玉は8五まで引っ張り出され、これこそ風前の灯である。
ところがこのどうしようもない将棋を、Ka氏が大逆転勝利したのだった。その前まで、私たちは5勝1敗だった。つまりこの将棋の勝敗は関係ないのだが、後手氏はそれを知らないから、投了したとたん、頭を抱えてしまった。その気持ち、痛いほどよく分かる。そしてKa氏もあらためて、社団戦の恐ろしさを体感したのではなかろうか。
全4回戦が終わった。今回はチーム3勝1敗。その1敗の責任の一端は私にある。
Wパパ氏は、なんだかんだで4勝0敗。
「これで大沢さんに(個人成績が)追いつきました」
と笑う。敵は相手だけではなく、味方にもいたということか。チーム内で火花を散らせるのも、いいことだと思う。
Wちゃんは堂々の3勝1敗。小学3年生ながら、頼もしい存在だった。この調子で、次回も頑張ってほしい。
総合成績が発表された。応援に来ていた某氏が、
「ボクたち、勝ち星の差で2位に落ちましたよ」
と言う。何…?
私たちは2回戦に負けた「F士通SSL」と同じチーム7勝1敗ながら、勝ち星1つの差で、2位に落ちたのだった。私があの将棋を勝っていれば…の後悔が再び頭をよぎるが、勝数差が順位に影響するとは思わず、社団戦には1局としてムダな対局はないのだと、痛感したのだった。
さて次の対局は8月29日である。私は所用で欠席するが、幸いLPSA星組には優秀なメンバーがそろっている。次回こそ4戦全勝で、昇級へ大きく近づいてくれることだろう。