一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

同じ観戦記

2010-12-06 00:25:54 | 将棋雑考
きのう5日は、近所の図書館に本(岩淵悦太郎著「悪文」)を返しに行った。ついでに新聞の将棋観戦記を読む。学生のころは大学の図書館で、各新聞の観戦記をナナメ読みしたものだった。
きのうの朝日新聞は、A級順位戦の郷田真隆九段と三浦弘行八段との一戦、大川慎太郎氏の観戦記だった。続けて毎日新聞を読む。…あれっ? こっちも郷田-三浦戦だが…上地隆蔵氏の観戦記にデジャヴを感じた。
そこで両紙を見比べてみると、どちらも最終第6譜で、指し手も93手から113手までと、同じだった。しかも冒頭の書き出しが、朝日は「図の局面、後手玉には詰みがある――。」、毎日は「図で後手玉には即詰みがある。」と、これもほとんど同じ表現だった。以下の内容も、ほぼ似通ったものだった。
名人戦・順位戦は、最も歴史ある棋戦である。それを大手三紙のうち二紙が掲載していることに異は唱えないが、観戦記の切り口が同じだと、興醒めしてしまう。
まあ今回の場合はたまたま詰むや詰まざるやの局面だったので、「あなたが先手番だったらどう詰ましますか?」という意味で、92手目で区切ったのだろう。
しかし対局が行われた順に掲載していれば、こうした「ニアミス」は起こり得ることで、いままでにもあったのだろう。
世の中には朝日新聞と毎日新聞の両方を購読している家も多いはずだ。そして観戦記を読んでいる熱心な将棋ファンも多いと思う。その人たちは、掲載順の違いはあれど、同じ将棋を鑑賞しているわけだ。私はやはり、別の棋戦の将棋を観たい。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする