「少女時代」だ!!
佐世保駅前に建つ「FRIESTA SASEBO」ステージ前で、韓国のPOPグループ・少女時代が「Gee」を歌っていたのだ!!
…いや違う。彼女らはもちろん、日本人だ。日本の女子高生だ! 9人の女子高生だ!! 今年は無理だと諦めていた佐世保の女子高生に、ひょんなことから、巡り会えたのだ!! しかし何という美脚であろうか! 少女時代といえば、朱里エイコばりの美脚が代名詞である。ステージで少女時代のヒット曲を歌うならば、脚をギリギリまで見せるのが本筋である。
彼女らも当然、ショートパンツにハイヒールという、本家に勝るとも劣らないいでたちである。まったく、嬉しい暗黙の了解ができたものだ。
佐世保の少女時代は、途中で4人退場し、しばらくして6人が加わった。計11人になったわけだが、9人じゃないじゃないか! などと文句を言ってはいけない。出演者は多ければ多いほどよい。
ところで女流棋士会の「少女時代」はどうか。坂東香菜子女流2級が休場、伊奈川愛菓女流1級は休場が明けたものの、女流名人位戦の予選には参加せず、はっきりしない。さらに先ごろ、熊倉紫野女流初段も休場してしまった。こちらの少女時代は、ちょっとばかり危機である。
彼女らの歌が終了し、1年生の女子と思しきMC(master of ceremony)が2人登場した。
彼女らによると、今回の出演は佐世保商業高等学校で、これが2回目のステージとのことだった。1回目もあったのか…!! ま、まあいい。
MCの説明が終わると、今度は制服に着替えた数人の女子高生が現われ、アメリカの音楽に合わせて、バトンを持って踊り始めた。彼女らはバトン部なのだろうか。ともあれこれまた、素晴らしい光景である。踊るたびに超ミニのスカートがひらひら揺れるが、デザインが統一されてないから、私服であろう。しかし制服らしさが出ていてとてもよい。佐世保の女子高生に魅せられて数年、やはり私の見る目は間違っていなかった。
ちなみに女子高生は、制服を着る特権があるのが、一番の強みである。そして「女子高生」を名乗れるのは3年間だけである。制服は、着られる時期に着ておくのがよい。その意味で、室谷由紀女流1級の考えは正しい。
それはともかく、ステージで堂々と美脚を見せつけられると、逆に凝視することができないものだ。私も平静を装って、あえて他所を見たりしている。
しかしカメラ小僧の血が騒いでいることは確かだ。写真に収めたいが、大丈夫だろうか。撮影禁止とは思えぬが、ちょっと勇気が要る。
周りを見ると、同校の生徒と思われる女子や男子、それに老夫婦など、人畜無害の人たちばかりである。一見して怪しいのは、私だけだ。
それでも意を決しカメラを出し、別に撮る気はないんだけど、旅の記念だから…というふうを装い、「ヒキ」でパチリと撮った。
数分のパフォーマンスが終わる。と、今度はチアリーダーと思しきコスチュームを着た女子が出てきて、オリジナルコミックソングを歌い始めた。つ、ついにコスチュームで登場か…!! これは彼女ひとりでは終わらないだろう。ここで時間つなぎをして、先ほどの女子がチアのコスチュームで踊るんだろう!?
ああーしかし、早岐方面行き列車の出発時間が迫っている。腕時計を見ると3時30分だ。次の発車は15時33分である。もし乗るなら、もう切符を買いに行かなければならない。
しかし女子高生のチアリーディングは捨てがたい。だけどそのためにクジラ店を遅刻するのか!? いや、たびら平戸口駅前での電話では、オバちゃんに、4時過ぎに着きます、と断ったのだ。遅れても、店は開けておいてくれている。私は自問自答する。どうする? 決断しなければ!
よし! ここはチアを観ることに決めた。しかしクジラ店に連絡は入れる。
私はケータイを持っていないので、再び公衆電話を探す。これが駅のどこを探しても、ない。数分探して、改札口近くにそれを発見した。
オバちゃんと話がつき、安心して「FRIESTA SASEBO」ステージへ戻る。
すると果たして、10人以上のチアが、バトンとポンポンを持って、踊っていた。
ブラボー!! ブラボーブラボーブラボー!! である。
これも船戸陽子女流二段へお土産を買うために生じた余得だが、船戸女流二段からのご褒美にも思えた。
さらに3枚ほど写真を撮る。もちろんヒキである。本当はズームを目一杯利かせてひとり一人をじっくり撮りたいのだが、それをやると本当に変質者になってしまう。あくまでも旅行中に撮った1枚、というスタンスでなければならない。
どのコも健康的な笑顔でかわいらしい。しかし室谷女流1級には負ける。格が全然違う。
チアのダンスが終了。さあ、次は何の出し物だ!? と期待したら、先ほどのMCが出てきて、イベント終了の挨拶をした。
終わり!? 終わりなの!? 腕時計を見ると3時34分である。何だ…快速が出たばかりじゃないか。これなら早岐へまっすぐ向かうべきだった…。いや、旅で後悔は禁物だ。数分とはいえ、しっかりチアのパフォーマンスを堪能したではないか。旅にしろ人生にしろ、反省はしても後悔をしてはいけない。
私は気を取り直して、隣接している大型スーパーマーケットに入る。
書き遅れたが、このあたり一帯の商業施設は、数年前の駅前再開発で誕生したものである。それまでは、駅前から国道35号線を挟んだバスターミナルの間に地下街があって、数軒の中華料理屋などが店を構えていた。その地下街が再開発で埋め立てられ、私が佐世保名物と認定していた「名所」は、消滅した。
これら料理屋は、「FRIESTA SASEBO」に入居するという話だったが、建物が完成してみると、そのような店はなかったのだった。
スーパーに入ると、刺し身用クジラが置かれている。さすがにクジラ消費量全国一だ。冷凍されているが、これをそのまま買っても融けてしまい、味が落ちる。念のため係の人に訊くと、宅配サービスはないという。
しかし自宅で食す分には、多少融けても構わないだろう。さんざん迷ったが、ここで私は、旅先で初めて、クジラを買った。レジを抜けると、先ほどの女子高生らと何度かすれ違った。軽いカメラ小僧をやってしまったので、何となくバツが悪い。
16時12分発の普通列車で早岐へ向かう。目指すクジラ店は、半分シャッターが開いていた。
ちょっと後ろめたい気持ちで、店に入る。電話のオバちゃんが出てきた。
ここは数年前にも一度訪れ、そのときもこのオバちゃんが応対してくれた。ちょっと懐かしい。
当時は例の喫茶店のことも話したのでそれを言うと、オバちゃんも思い出してくれ、歓迎してくれた。ただし私は、今回の遅刻の理由は言わない。まさかチアを観ていて遅れた、とは言えまい。都合の悪いことは、言う必要はないのだ。
早速クジラを所望すると、赤身は店内に陳列されておらず、奥から凍ったものを数本出してきた。
一見して、スーパーのそれとは違う気がする。スーパーはバラの肉を寄せ集めた、という感じだが、ここのそれは、混じりけのない良質の肉を棒状にスパッと切った、という感じである。
これを数本と、湯あみ用の白身肉を買う。
「あの私、夜帰るんですけど、このまま持って帰ったら融けちゃいますよね。
あ、あの、これ、片想いの女性に贈るんで、より完璧なものにしたいんです。
だからあの、宅配便で送りたいんですけど」
私がそう口にすると、オバちゃんの表情が一瞬くもったような気がした。
(あんたいい歳して、何を言ってるの?)
と語っている気もしたが、気のせいだろうか。
とはいえこの言葉が利いたのか、オバちゃんは端数の20円をおまけしてくれた。
さて、これで今回の旅の目的はすべて終了、というところだが、まだひとつやり残したことがある。川上文旦堂のざぼんの砂糖漬を買うのだ。もう他のメーカーのものは買ったが、どうもこの店の砂糖漬が気になるのだ。動物的カン、とでも言おうか。
実はここ早岐からバスで数キロ行ったところに、川上文旦堂の本店がある。
そこを訪ねてもいいのだが、往復にバス代を使うくらいなら、このまま長崎空港まで行き、そこで買ったほうがいい。
私は16時50分発の長崎行き快速列車に乗った。観光はまったくしていないのに、本当にめまぐるしい。
大村着、定刻2分遅れの17時32分。ここから空港行きの長崎県営バスに乗り換え、3分遅れの17時55分、長崎空港に着いた。
チェックインを済ませ、2階の土産物屋を物色する。棋友や親戚に、買わずもがなのお土産を買う。クジラに比べれば、「真剣度」は50%ぐらいか。
川上文旦堂のざぼんはどこだ。…あった。砂糖漬が、ほかのメーカーと変わらぬ袋詰めで置いてあった。
何だ…ちょっと拍子抜けしたな。と思ったそのときだった。
こ、これは…!! そうだこれを…これも船戸女流二段に買っていこう。そして、船戸女流二段にも苦労を味わってもらうのだ。船戸女流二段の反応を楽しみに、私はそれもレジへ持って行った。
さて、これで本当に今回の旅の目的は完遂した。あとは遅い昼食、いや夕食を摂るだけである。とにかく朝に食事を摂ってからは、佐世保のネットカフェでウーロン茶を飲んだだけだ。いい加減お腹が空いた。時刻はまだ6時30分。時間はたっぷりある。
空港内レストラン横では、ベテランジャズシンガーが、クリスマスコンサートをやっていた。しかし立って聴くのが難儀だ。それにレストランのメニューの値段が高かったので、パスする。
それより空港に架かる蓑島大橋を渡った先に、ネットカフェがあった。いまからそこに入る気はないが、回転寿司は確認していた。ほかにも食事処があるだろう。
私は両手に土産袋を提げ、最後の長崎の街に出た。
佐世保駅前に建つ「FRIESTA SASEBO」ステージ前で、韓国のPOPグループ・少女時代が「Gee」を歌っていたのだ!!
…いや違う。彼女らはもちろん、日本人だ。日本の女子高生だ! 9人の女子高生だ!! 今年は無理だと諦めていた佐世保の女子高生に、ひょんなことから、巡り会えたのだ!! しかし何という美脚であろうか! 少女時代といえば、朱里エイコばりの美脚が代名詞である。ステージで少女時代のヒット曲を歌うならば、脚をギリギリまで見せるのが本筋である。
彼女らも当然、ショートパンツにハイヒールという、本家に勝るとも劣らないいでたちである。まったく、嬉しい暗黙の了解ができたものだ。
佐世保の少女時代は、途中で4人退場し、しばらくして6人が加わった。計11人になったわけだが、9人じゃないじゃないか! などと文句を言ってはいけない。出演者は多ければ多いほどよい。
ところで女流棋士会の「少女時代」はどうか。坂東香菜子女流2級が休場、伊奈川愛菓女流1級は休場が明けたものの、女流名人位戦の予選には参加せず、はっきりしない。さらに先ごろ、熊倉紫野女流初段も休場してしまった。こちらの少女時代は、ちょっとばかり危機である。
彼女らの歌が終了し、1年生の女子と思しきMC(master of ceremony)が2人登場した。
彼女らによると、今回の出演は佐世保商業高等学校で、これが2回目のステージとのことだった。1回目もあったのか…!! ま、まあいい。
MCの説明が終わると、今度は制服に着替えた数人の女子高生が現われ、アメリカの音楽に合わせて、バトンを持って踊り始めた。彼女らはバトン部なのだろうか。ともあれこれまた、素晴らしい光景である。踊るたびに超ミニのスカートがひらひら揺れるが、デザインが統一されてないから、私服であろう。しかし制服らしさが出ていてとてもよい。佐世保の女子高生に魅せられて数年、やはり私の見る目は間違っていなかった。
ちなみに女子高生は、制服を着る特権があるのが、一番の強みである。そして「女子高生」を名乗れるのは3年間だけである。制服は、着られる時期に着ておくのがよい。その意味で、室谷由紀女流1級の考えは正しい。
それはともかく、ステージで堂々と美脚を見せつけられると、逆に凝視することができないものだ。私も平静を装って、あえて他所を見たりしている。
しかしカメラ小僧の血が騒いでいることは確かだ。写真に収めたいが、大丈夫だろうか。撮影禁止とは思えぬが、ちょっと勇気が要る。
周りを見ると、同校の生徒と思われる女子や男子、それに老夫婦など、人畜無害の人たちばかりである。一見して怪しいのは、私だけだ。
それでも意を決しカメラを出し、別に撮る気はないんだけど、旅の記念だから…というふうを装い、「ヒキ」でパチリと撮った。
数分のパフォーマンスが終わる。と、今度はチアリーダーと思しきコスチュームを着た女子が出てきて、オリジナルコミックソングを歌い始めた。つ、ついにコスチュームで登場か…!! これは彼女ひとりでは終わらないだろう。ここで時間つなぎをして、先ほどの女子がチアのコスチュームで踊るんだろう!?
ああーしかし、早岐方面行き列車の出発時間が迫っている。腕時計を見ると3時30分だ。次の発車は15時33分である。もし乗るなら、もう切符を買いに行かなければならない。
しかし女子高生のチアリーディングは捨てがたい。だけどそのためにクジラ店を遅刻するのか!? いや、たびら平戸口駅前での電話では、オバちゃんに、4時過ぎに着きます、と断ったのだ。遅れても、店は開けておいてくれている。私は自問自答する。どうする? 決断しなければ!
よし! ここはチアを観ることに決めた。しかしクジラ店に連絡は入れる。
私はケータイを持っていないので、再び公衆電話を探す。これが駅のどこを探しても、ない。数分探して、改札口近くにそれを発見した。
オバちゃんと話がつき、安心して「FRIESTA SASEBO」ステージへ戻る。
すると果たして、10人以上のチアが、バトンとポンポンを持って、踊っていた。
ブラボー!! ブラボーブラボーブラボー!! である。
これも船戸陽子女流二段へお土産を買うために生じた余得だが、船戸女流二段からのご褒美にも思えた。
さらに3枚ほど写真を撮る。もちろんヒキである。本当はズームを目一杯利かせてひとり一人をじっくり撮りたいのだが、それをやると本当に変質者になってしまう。あくまでも旅行中に撮った1枚、というスタンスでなければならない。
どのコも健康的な笑顔でかわいらしい。しかし室谷女流1級には負ける。格が全然違う。
チアのダンスが終了。さあ、次は何の出し物だ!? と期待したら、先ほどのMCが出てきて、イベント終了の挨拶をした。
終わり!? 終わりなの!? 腕時計を見ると3時34分である。何だ…快速が出たばかりじゃないか。これなら早岐へまっすぐ向かうべきだった…。いや、旅で後悔は禁物だ。数分とはいえ、しっかりチアのパフォーマンスを堪能したではないか。旅にしろ人生にしろ、反省はしても後悔をしてはいけない。
私は気を取り直して、隣接している大型スーパーマーケットに入る。
書き遅れたが、このあたり一帯の商業施設は、数年前の駅前再開発で誕生したものである。それまでは、駅前から国道35号線を挟んだバスターミナルの間に地下街があって、数軒の中華料理屋などが店を構えていた。その地下街が再開発で埋め立てられ、私が佐世保名物と認定していた「名所」は、消滅した。
これら料理屋は、「FRIESTA SASEBO」に入居するという話だったが、建物が完成してみると、そのような店はなかったのだった。
スーパーに入ると、刺し身用クジラが置かれている。さすがにクジラ消費量全国一だ。冷凍されているが、これをそのまま買っても融けてしまい、味が落ちる。念のため係の人に訊くと、宅配サービスはないという。
しかし自宅で食す分には、多少融けても構わないだろう。さんざん迷ったが、ここで私は、旅先で初めて、クジラを買った。レジを抜けると、先ほどの女子高生らと何度かすれ違った。軽いカメラ小僧をやってしまったので、何となくバツが悪い。
16時12分発の普通列車で早岐へ向かう。目指すクジラ店は、半分シャッターが開いていた。
ちょっと後ろめたい気持ちで、店に入る。電話のオバちゃんが出てきた。
ここは数年前にも一度訪れ、そのときもこのオバちゃんが応対してくれた。ちょっと懐かしい。
当時は例の喫茶店のことも話したのでそれを言うと、オバちゃんも思い出してくれ、歓迎してくれた。ただし私は、今回の遅刻の理由は言わない。まさかチアを観ていて遅れた、とは言えまい。都合の悪いことは、言う必要はないのだ。
早速クジラを所望すると、赤身は店内に陳列されておらず、奥から凍ったものを数本出してきた。
一見して、スーパーのそれとは違う気がする。スーパーはバラの肉を寄せ集めた、という感じだが、ここのそれは、混じりけのない良質の肉を棒状にスパッと切った、という感じである。
これを数本と、湯あみ用の白身肉を買う。
「あの私、夜帰るんですけど、このまま持って帰ったら融けちゃいますよね。
あ、あの、これ、片想いの女性に贈るんで、より完璧なものにしたいんです。
だからあの、宅配便で送りたいんですけど」
私がそう口にすると、オバちゃんの表情が一瞬くもったような気がした。
(あんたいい歳して、何を言ってるの?)
と語っている気もしたが、気のせいだろうか。
とはいえこの言葉が利いたのか、オバちゃんは端数の20円をおまけしてくれた。
さて、これで今回の旅の目的はすべて終了、というところだが、まだひとつやり残したことがある。川上文旦堂のざぼんの砂糖漬を買うのだ。もう他のメーカーのものは買ったが、どうもこの店の砂糖漬が気になるのだ。動物的カン、とでも言おうか。
実はここ早岐からバスで数キロ行ったところに、川上文旦堂の本店がある。
そこを訪ねてもいいのだが、往復にバス代を使うくらいなら、このまま長崎空港まで行き、そこで買ったほうがいい。
私は16時50分発の長崎行き快速列車に乗った。観光はまったくしていないのに、本当にめまぐるしい。
大村着、定刻2分遅れの17時32分。ここから空港行きの長崎県営バスに乗り換え、3分遅れの17時55分、長崎空港に着いた。
チェックインを済ませ、2階の土産物屋を物色する。棋友や親戚に、買わずもがなのお土産を買う。クジラに比べれば、「真剣度」は50%ぐらいか。
川上文旦堂のざぼんはどこだ。…あった。砂糖漬が、ほかのメーカーと変わらぬ袋詰めで置いてあった。
何だ…ちょっと拍子抜けしたな。と思ったそのときだった。
こ、これは…!! そうだこれを…これも船戸女流二段に買っていこう。そして、船戸女流二段にも苦労を味わってもらうのだ。船戸女流二段の反応を楽しみに、私はそれもレジへ持って行った。
さて、これで本当に今回の旅の目的は完遂した。あとは遅い昼食、いや夕食を摂るだけである。とにかく朝に食事を摂ってからは、佐世保のネットカフェでウーロン茶を飲んだだけだ。いい加減お腹が空いた。時刻はまだ6時30分。時間はたっぷりある。
空港内レストラン横では、ベテランジャズシンガーが、クリスマスコンサートをやっていた。しかし立って聴くのが難儀だ。それにレストランのメニューの値段が高かったので、パスする。
それより空港に架かる蓑島大橋を渡った先に、ネットカフェがあった。いまからそこに入る気はないが、回転寿司は確認していた。ほかにも食事処があるだろう。
私は両手に土産袋を提げ、最後の長崎の街に出た。