一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2010年・私の将棋10大ニュース

2010-12-31 01:02:26 | ランキング
今年も残すところあと1日となった。そこできょうは、「2010年・私の将棋10大ニュース」を書く。

第1位 植山悦行七段、LPSA金曜サロンの手合い係を卒業。(5月28日)
2008年4月に植山七段が金曜サロン手合い係に着任してから、植山七段は金曜サロンの顔になった。会員のみんなが、植山七段を慕っていた。
そんな植山七段が今年5月、惜しまれつつ手合い係を卒業した。何かが終わった気がした。

第2位 LPSA指し初め式で、船戸陽子女流二段と手合わせする。(1月4日)
指し初め式に招ばれただけで光栄だが、指し初め将棋では「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング・第1位」の船戸女流二段と手合わせすることができ、新春から縁起のいい滑り出しとなった。
ファンランキング圏外にもかかわらず、私を指名してくれた石橋幸緒天河には、心から御礼を申し上げたい。

第3位 LPSA指し初め式で、中倉宏美女流二段の着物姿に放心する。(1月4日)
同じく指し初め式では、中倉女流二段が純白の着物姿で登場した。これがまことに艶やかで、中倉女流二段のあまりの美しさに、私は目を奪われっぱなしだった。
もちろんほかにも着物の女流棋士はいたが、ほとんど目に入らなかった。後日中倉女流姉妹のブログに宏美女流二段の着物姿がアップされたが、数時間後には、姉妹の画像に差し替えられていた。ピンの画像を保存しておかなかったことが、いまだに悔やまれる。

第4位 林葉直子さんを生で拝見する。(5月22日)
林葉直子さんといえば、私ぐらいの年代では永遠のヒロインで、その存在感は室谷由紀女流1級や山口恵梨子女流初段が束になっても敵わない。里見香奈女流名人も、林葉さんの敵ではない。林葉ブランドとは、そのくらいのものである。
そんな林葉さんを私は今回、将棋ペンクラブ関東交流会で拝見することができた。将棋ペンクラブはおカネがない。原稿料を払うカネはない、幹事に出す手当もないという貧乏団体だが、ときどきスゴイことをやる。
初めて生で見た林葉さんは、痩せていて元気がなかったが、その妖艶さは凄かった。圧倒される。近寄りがたい雰囲気がある。そんな感じだった。
林葉さんが帰るとき、私は林葉さんが表紙を飾った20年以上も前の「将棋マガジン」(の表紙)を持参し、サインをしていただいた。このときの感激は一生忘れないだろう。
林葉直子の前に林葉直子なし。林葉直子の後に林葉直子なし。林葉さんは、過去とはスッパリ縁を切って、また将棋界に戻ってきてもらいたい。

第5位 マイナビ女子オープン・一斉予選対局を堪能する。(7月17日)
50名近くの女流棋士の真剣勝負を1日で見られるという、贅沢なイベントである。いまではすっかり夏の風物詩となり、今年も大いに堪能させていただいた。
今年は現役女子高生の室谷由紀女流3級が予選を通過し、一気に女流1級に駆け上がった。今期は惜しくも本戦で姿を消したが、来年の一斉対局では、またナンチャッテ制服を着用して、由紀旋風を巻き起こしてもらいたい。

第6位 LPSA移転、芝浦サロンのシステムが変わる。(10月)
10月、LPSAが駒込から芝浦に移転した。サロンはいままでより広くなり、事務所とも一体化したから、いいことづくめだ。
しかしそれは経営側の見解であって、サロン会員は全員が恩恵にあずかったわけではない。私は片道で20分余計にかかるようになったし、サロンへの出費も多くなった。来年のスタンスをどうするかは、思案中である。

第7位 中井広恵女流六段企画、植山悦行七段、大野八一雄七段同行の将棋合宿に参加する。(10月30日・31日)
舞台は「信濃わらび山荘」。中井女流六段が蕨市の教育委員を務めている関係で、蕨市が運営するこの地が選ばれた。1泊2日といっても移動時間を考えると正味1日だったが、初日は深夜3時すぎまで将棋を指し、朝は食事後にすぐ将棋。まさに将棋三昧のひとときだった。
参加の(女流)棋士は、利益なしの将棋普及だったと人伝に聞いた。その熱意には頭が下がる。第2回も行われるなら、喜んで参加したい。

第8位 第4期マイナビ女子オープン・予選組み合わせ抽選会で、中村桃子女流1級の色紙を引き当てる。(5月19日)
これも恒例となった、組み合わせ抽選会である。2回目となる今回は知名度も増して、色紙当選の競争率は約3倍の狭き門となった。
私の整理券番号は終盤まで引かれなかったが、残り3人というところで、宇治正子女流三段が、私の番号を引いてくれた。宇治女流三段は、隠れた殊勲者である。
私が色紙を引いた中村女流1級は、健闘虚しく予選1回戦で敗れ、来期のチャレンジマッチ行きが決定した。しかし中村女流1級は実力者である。チャレンジマッチは軽く突破して、予選でもいい将棋を見せてくれるだろう。

第9位 マドンナの公式戦18連勝を、焼き肉パーティーで祝う。(7月31日)
マドンナを誘っての焼き肉パーティーは、マドンナが15連勝したかしないかのころに計画された。それ以後マドンナの連勝が止まっていたらシラけた会になったが、幸いパーティー直前に新記録の18連勝を達成し、絶好のタイミングで開くことができた。
私はマドンナとデュエットをさせていただいた。いまでもいい思い出である。

第10位 林葉直子さん、LPSA公認棋戦に登場。(7月28日)
このブログでは何度も呼びかけたが、ついに林葉直子さんが真剣勝負の場に立った。将棋への情熱を失い、将棋界を去った女性が再び脚光を浴びる。そんな夢が本当に叶ったのだ。
林葉さんを快く推薦してくれた日本レストランシステム様には、感謝の気持ちでいっぱいである。

次点 倉敷藤花戦を舞台にして、「勝手にマッカラン勝負」を行う。
LPSA所属女流棋士が倉敷藤花戦のトーナメントで好成績を取ったら、ウヰスキーのマッカランを差し上げましょう、というものである。
結果は、挑戦した12名がこちらの提示した条件をクリアできず、私の全勝となった。予想どおりとはいえ、カスリもしなかったのは情けない。来期はガンバッテもらいたい。

以上11コである。私は年賀状にも総合10大ニュースを書いているが(来年で28回目になる)、将棋関係のニュースは、本稿1位の「植山七段、LPSA金曜サロンの手合い係を卒業する」が3位に入ったのみである。総合1位も厳密にいえば将棋関連なのだが、プライベート色が濃いので、将棋の10大ニュースからは外した。

さて今年も女流棋士の皆さま、とりわけ船戸女流二段、中井女流六段には、かなりお世話になった。おふたりから見れば私は、相当な変態というかお邪魔虫だったはずだが、おふたりはそれをおくびにも出さず、ふつうに接してくださった。感謝に堪えない。
読者の皆さまも含め、今年もいろいろありがとうございました。よいお年を。
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第7回『将棋寄席』・楽しかった打ち上げ

2010-12-31 00:14:06 | 落語
注目していると、船戸陽子女流二段、中倉宏美女流二段が現われ、向かいに座った。これは…!! 夢じゃないだろうか。「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」1位と4位の、そろい踏みである。いままで将棋ペンクラブの飲み会では席運が悪かったが、ここで一気に払拭した感じだ。
しかし中テーブル(掘りごたつ式)の定員は5名なのに、7名座っている。そこに桂扇生師匠まで加わったから、総勢8名になった。
まあ女流棋士がふたりも入っているのだから、その気持ちも分かる。しかし私が席を替わるのもヘンなのでそのまま居座り、グラスを足し、肩を寄せ合って?乾杯した。
こうして女流棋士と話せる絶好の機会が訪れたのだが、いざ実現するとビビッてしまい、話しかけることができない。もっともここはテーブルが広く、対面の女流棋士とは話しづらい。私はおもに、両隣のT氏やK江氏と話した。
鍋はモツ鍋。バブル時代に流行ったメニューで、なつかしい。グツグツ煮立ったころ、中倉女流二段がよそってくれた。昨年秋に北海道を旅行したとき、洞爺湖畔の食堂で中倉女流二段に釜めしをよそってもらう絵を夢想したが、小皿を持って私に差し出してくれる姿はそれとそっくりで、私はちょっと感動した。
1時間ぐらい経ったころか。船戸女流二段が席を移動した。なるべく多くの人と接したいという、船戸女流二段らしい配慮だ。
中倉女流二段が、
「この前の大沢さんの懇親会のブログ、『よ~ちゃん』って、陽子さんのことですよ」
と、間違いを指摘してくれる。
「あ、それは(すでに指摘してくれた人がいたんで)もう直しました」
中倉女流二段が私のブログを読んでくださっていることは知っているが、内容について語られると、やはり嬉しいものだ。
さらに聞くと、パフュームの髪型も、ウィッグではなく、自毛をまとめたものだったという。私は知らないうちに、いままで多くの間違いを平気で書いてきたと痛感する。誤字も多いし、信用の置けないブログであることは確かだ。
かなりの会員の席替えがあったが、私は不動である。最初決めた席からは、滅多に移動しない主義である。
「先生、いつだったか私がブログで、中倉先生が小雪に似ているって書いたんですけど、あれはマズかったでしょうか」
若干人がハケたので、中倉女流二段に問う。
「いえいえ、嬉しかったです。ワタシ友達に、大沢さんのブログを見せちゃいました」
ありがたい言葉である。
「卑弥呼、って書いたのはマズかったでしょうか」
「いえいえ」
中倉女流二段は笑って応える。さすがに心が広い。
「先生、1月20日の女流名人位戦、ガンバッテくださいよ。やっぱり女流名人リーグに入って毎月の対局が予定されてると、女流棋士、っていう感じになるでしょ?」
「そうですよねえ。がんばります」
中倉女流二段が力強く宣言すると、T氏が
「女流名人戦の予選決勝に相当するのは、昔の十段戦予選の決勝だったと思うんです。あれはリーグ入りすると、大山、米長、加藤らがいて、10局指せたんですから」
と言った。
「十段リーグですか。あれは2人しかリーグ入りできないんだから価値がありましたよねえ。強い人も、意外な人もリーグ入りした。安恵、石田…」
すかさず私が返す。
「土佐さん」
「…うん、土佐さん、有森」
「有森さんは強いでしょ」
「うん、そうですね。安恵も1局目で中原名人を破ったし…」
…あっ、いかん! 向かいに中倉女流二段がいるというのに、ついマニアックな話に走ってしまった。T氏が横にいるとどうもいけない。
三遊亭とん楽師匠がいらっしゃる。とん楽師匠は石立鉄男に似たナイス・ガイだが、話すのは意外にもこれが初めて。今回も最初は、顔と名前が一致しなかった。申し訳ない。
将棋ペンクラブに入ってありがたいと思うのは、その道の達人、ふだんならお話もできない方と気軽に話せることだ。今回も初形のテーブルメンバーでは、T氏と私以外の6名は、いずれも「先生」と呼ばれてもいい方だった。もっとも将棋の会では肩書なんて気にせず、お互いフランクに話せばいいのだ。
今回もとん楽師匠には、知る人ぞ知る名店を紹介していただいた。とん楽師匠に厚く御礼を申し上げたところで、お開きの時間になった。
女流棋士ふたりに言葉をいただく。中倉女流二段は、
「落語を生で聞いたのは初めてでしたが、とてもとてもとても楽しかった」
と語った。
船戸女流二段は
「落語に出ろと言われたから、最初は高座に上がるのかと思いました」
と言い、次は舞台に上がるのも吝かではない、という意味の言葉を続けた。
いまから来年のことを言うと鬼が笑うが、今年もあと1日だ。来年はゼヒ中倉女流二段と、あの舞台に上がってもらいたい。
最後は三本〆で幕。私にとっては落語よりも、打ち上げが楽しい将棋寄席だった。
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