一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

きょうは将棋ペンクラブ「関東交流会」

2013-05-25 02:20:12 | 将棋ペンクラブ
きょう5月25日(土)は、東京都渋谷区「将棋会館」にて、将棋ペンクラブ「関東交流会」が行われる。
「交流会」は関西でもあるが、関東の集まりは年に一度、これだけ。朝10時から午後4時まで自由対局を行い、それ以降は懇親会という名の飲み会になる。会場は、ふだんプロ棋士が公式戦を指している4階。実に荘厳な気分を味わえる。
交流会では指導対局ゲストを毎年招んでいるが、今年は櫛田陽一六段と鈴木環那女流二段が来場する。環那女流二段は同日午後1時から、品川区「きゅりあん」で行われる「女流棋士との将棋親睦会2013」にも出演するが、今回はその前の寸暇を割いての参加である。これは涙が出るほどありがたい。交流会は将棋ペンクラブ会員ならずとも参加できる。カンナファンは、午前だけでも参加する一手だろう。参考までに指導対局は、無料である。
昼はおにぎりなどの軽食がつく。さらに当日の参加者には、参加賞として、サイン色紙や棋書がもれなくもらえる。これは一応、将棋大会の成績上位順に賞品を手に取っていくのだが、将棋ペンクラブ会員は花より団子が好きなようで、棋書がわりとハケる。けっこう後のほうまで、サイン色紙が残っている。
さらにさらにうまくいけば、懇親会にて、あのバトルロイヤル風間氏から似顔絵を描いてもらえるかもしれない特典がある。またそれ以外にも、何人かの棋士がサプライズで顔を見せてくれる可能性がある。
これだけ盛りだくさんの内容で、参加費は3,000円。将棋会の類はいろいろあるが、こんなに破格のイベントを、私はほかに知らない。
この交流会はいつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。この辺り、将棋ペンクラブはいい意味でルーズなのである。あなたもいっとき、交流会の雰囲気を味わってみてはいかが。
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「将棋世界」6月号を読む

2013-05-25 00:07:29 | 将棋雑記
14日(火)に、3か月ぶりに「将棋世界」(6月号)を買った。別冊付録は「米長邦雄の終盤」(下)で、これが目当てである。前号も同じ付録の(上)だったが、本屋に行く機会がなく、けっきょく買わなかった。私は半引きこもりなのである。
しかし(下)を入手すれば、(上)も読みたくなるもの。その5月号では本文で、井山裕太囲碁五冠と、室田伊緒女流初段の対談「後編」が載っている。それを読めば、今度は4月号の「前編」を読みたくなる。日本将棋連盟も、連続の購読をさせようと、いろいろ知恵を絞っているのである。
バックナンバーはネットでも購入できるだろうが、しかし買っても、5月号だけだろう。

6月号の巻頭グラビアは、第2回電王戦。観戦記者を務めた、作家の夢枕獏が映っている。氏がネット上に発表した観戦記は何と申しましょうか、第5局などは怪作で、熱局をあそこまで蔑ろにした観戦記は珍しかった。

「プレイバック2012」。栄えある第1位は、渡辺明王座VS羽生善治二冠の王座戦第4局。これは千日手局の△6六銀が名手だったが、千日手局(を含む一局)が第1位になるのは珍しい。
個人的には、「過去を振り返る」的な記事にはやや興味がないのだが、プロお墨付きの熱局が解説付きで10局掲載されるのはありがたく、これだけで750円の価値があると思う。

第38期棋王戦第4局は、相崎修司氏の観戦記。本職とはいえ、ソツなくまとめられていて、おもしろい。ゼニの取れる観戦記とは、こういうことをいう。

「第2回電王戦全局レポート」。今回は将棋ソフトの3勝1敗1引き分けで終わったが、レポートは淡々と綴られている感じ。塚田泰明九段戦などは、もっと感動的に書いてもよかったと思う。
最終第5局は4月20日の対局だったが、その記事も滑り込ませた編集には感心した。ただ、全体の編集には波及していないので、ちょっと浮いてしまった感もある。

第71期名人戦第1局は、関浩六段の観戦記。関六段は毎回安定した観戦記を書く。今回もそつない記述だった。
写真は中野伴水氏。羽生善治三冠の対局中の姿を一枚載せてほしかった。
将棋は森内俊之名人が制勝。森内名人は、名人戦の鬼だ。

青野照市九段「将棋時評-棋道哀楽-」。こうした読み物の類は、マクラがおもしろい。今号もそうで、将棋大会誘致のために、担当者がいろいろ苦労していることが分かり、興味深かった。
今号は取材日が7日間あり、青野九段が精力的に取材していることに感心した。

第6期マイナビ女子オープン第1局。これは里見香奈女流四冠(当時)が初めて和服を着たことで話題になった。しかし渡部壮大氏の観戦記にはわずかしか触れられておらず、もったいなかった。氏の観戦記は指し手の変化も詳細に記されており好感が持てるが、もう少し対局者の息づかいを描写してほしかった。
編集としては、両者の対局姿をカラーページで紹介してくれれば、もっとよかった。

池田将之「関西本部棋士室24時」。3月31日に行われた「関西駒桜フェスタ」のレポートがおもしろい。フェスタの出場者には、当然室谷由紀女流初段が入っている。関西にあって関東にないもの、それは「室谷由紀」であり、彼女がいる限り、関東のイベントはどう転んでも関西には勝てない。
それにしても、関西は若手女流棋士の逸材が豊富だ。

勝又清和六段「突き抜ける!現代将棋」。今月号は、むかしと今の穴熊将棋を比較検討する。
そこで必ず題材となるのが、1968年に指された大山康晴名人と升田幸三九段の一戦だ。これ、先手の升田九段が居飛車穴熊を採ったことで、エポックメイキングな将棋とされる。後手大山名人の対応策といい、現在の目で見ても新鮮だ。
今月から始まった広瀬章人七段の「僕の考える振り飛車のアイデア」と合わせて読むと、居飛車穴熊の指し方の勘所が掴めると思う。

「新・イメージと読みの将棋観」。テーマ3は、1987年に行われた中原誠名人-米長邦雄九段の、名人戦第4局。これは終盤の数手が有名で、私でも知っている局面。ところが回答6棋士のうち、この将棋を知らない棋士が「確実に5人いる」ことに驚いた。残りの1人も、恐らく知らなかったと思う。
いまから26年前とはいえ、中原-米長の名人戦七番勝負である。6棋士が修行中に並べそうなものなのに、その気配がまったくない。これはどうしたことなのだろう。彼らには、中原-米長戦は、参考にならないのだろうか。
しかしそれだったら、これから26年後、この6棋士の将棋も並べられない可能性が高い。プロの将棋も、一局の重みがなくなってきたか。
テーマ4は、「失恋の痛手は将棋に影響するか」。これはむずかしいところ。個人的にいえば、根気がなくなる。頑張って将棋を指そうという気がなくなる。
その頃、よくFuj氏と指す機会があったのだが、こちらが圧倒的優勢なのにFuj氏は指す気満々で、ウンザリした私は、何度も逆転負けを喰らったことがある。
もっとも同じ時期私は、現役奨励会3級相手に持ち時間30分、1対1の平手で勝ったこともあった。それも将棋のおもしろさといえようか。

別冊付録は楽しめたが、第36問に持ち駒の「桂」が抜けていた。書物に誤植は付き物だが、この類のそれは珍しい。
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