一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

九州旅行8・恵梨子、降臨

2013-05-19 01:37:14 | 旅行記・G.W.編
きのう行われた第3期女流王座戦一次予選で、中倉宏美女流二段は2連勝し、二次予選進出を決めた。宏美女流二段は先日も、女流王将戦で本戦トーナメント進出を決めている。この調子で、ひとつでも多く白星を積み重ねてもらいたい。応援しています。

(きのうのつづき)
スマホはあるものの、肥薩おれんじ鉄道沿線の観光地はよく分からない。ここ数年の私は、ガイドブックを携行しておらず、行き当たりばったりの出会いを愉しむところがある。
阿久根は以前降りたことがあるから省くとして、候補に上げているのは八代の2つ手前の日奈久温泉だ。ここは確実に温泉施設がある。博多ではきょうもネットカフェに泊まる予定で、その前に温泉に入ってサッパリしたいところである。
車内は混んでいたが、その阿久根で大半の乗客が降り、ようやく座ることができた。
出水着10時23分。新幹線の接続駅でもあるが、ここで12分停車する。出水は鶴の飛来地で有名だが、初夏のいまは下車する気がしない。
あれっ…? いまのは山口恵梨子ちゃん!? 恵梨子ちゃんじゃないか!! どうして彼女がここに!?
何だかよく分からないが、10時35分、出水発車。日奈久温泉もいいが、ちょっと八代に近すぎる。もっと手前で何かないかと探したら、たのうら御立岬公園という駅があった。肥薩おれんじ鉄道になってから新設された駅らしい。わざわざ公園名を冠しているのだから、名所なのであろう。私はここで降りることにした。
11時31分、岬公園下車。ホームは薄いコンクリート板1枚だけの簡素なもので、線路の途中に駅を新設した感がアリアリである。ま、それだけ市民の要望が大きかったということだろう。
駅前に案内板があり、それを参考に進む。岬までは、徒歩で40分前後かかるようだった。もちろん徒歩で行く。ブクブク太っている私には、ちょうどいい散歩コースである。
舗装された道をてくてく歩くと、綺麗な海岸が見えてきた。東京在住の者には、これだけで目の保養になる。だんだん坂道になり、海岸線に沿ってしばらく歩くと、初夏の原っぱに覆われた、広い展望台があらわれた。ここが岬であろう。
きょうも天気はよく、海の彼方にいくつかの島が見える。こんなところを彼女と来てみたいものだが、一生叶わないだろう。
そしてこの先に、温泉施設があるようである。どうせだから、温泉はここで済ませることにした。
「御立岬温泉センター」、入浴料500円。この類の温泉では、標準的な値段である。
浴場に入ると、広い湯船だった。何より景色がいい。ここまで登ってきたご褒美といえる。
サッパリして上がろうかというとき、窓の向こうに出られることが分かった。ああそうだよな、と思う。やはり、露天風呂が併設されていたのだ。
ここからのロケーションがまたよかった。何も遮るものがないから、大自然が目の前に開けている。私はいままでいくつもの温泉に入ってきたが、静岡県三島の温泉場から見た富士山を凌駕する絶景であった。
そして温泉といえば中倉宏美女流二段である。もし彼女が入ったら、どんな感想を述べるだろう。一度聞いてみたいものである。
傍らに、ビーチチェアーが置かれてあったので、そこに体を預けてみる。屋外にて、一糸まとわぬ姿でベローン。こんな機会は意外にない。
このまま眠りそうだったが、それだと変態と間違われるので、早々に浴場に戻った。
温泉から上がり、食事処にて昼食。太刀魚の蒲焼丼というのがオススメのようで、それを頼んでみる。蒲焼がうまく味付けされていて、美味い。ご飯との間に敷かれたキャベツがいい食感だった。
いま来た道を戻り、駅でボーッとする。この時間が何ともいえずよい。
次は14時29分発だ。私が用心深かったら13時27分の列車に乗れていたのだが、きょうはワンテンポずつ遅れている。列車が来た。フロントは薔薇だか牡丹だかのデザインだ。これは、山口恵梨子ちゃんではあるまいか!? …やっぱり!!
私はドキドキしながら乗車する。ロングシートの向かいの柱には、山口恵梨子ちゃんが穏やかな笑みを浮かべている。江口寿史か…。
その脇の女性は、そんな私の視線に気付いてか、警戒感を露わにしている。しかしそれは誤解だ。
15時03分、列車は2分遅れで、八代に着いた。私は列車の写真を撮る。まったくこれは、「山口恵梨子号」そのものだった。





再び鹿児島本線に戻り、15時16分発の熊本行きに乗る。
ところで今回の旅行は、時計回りに九州を一周しようと思っている。「旅名人きっぷ」の有効期間が拡がったから、こんな行程が可能になった。
だが私は、帰りの飛行機のチケットを予約していない。これはヤバイんじゃないかとスマホを繰ったら、6日の「宮崎→東京」は満席だった。私はアオくなって、空席待ちの予約をする。
ためしに福岡空港からの便を調べると、ほとんどが満席の中で、夜の一便だけが、「○」印だった。たぶん臨時便が設定されたのだろう。いざとなればこの飛行機に乗ればよい。
15時53分、熊本着。駅前には「くまもと森都心プラザ図書館」があり、将棋の本が驚くほど充実しているのだが、きょうはさすがに寄らない。
私は熊本市電に乗って熊本城に向かう。いまさら熊本城もないが、とりあえず熊本城、というところもある。
途中で席が空いたので、座る。と、右手の広告に、「坪井川園遊会」なるチラシが目に入った。きらびやかな衣装を着た女性が、大挙して写っている。なんだこれは? 一体どこなのだろう。
熊本城・市役所前で降りる。そのまま、お濠だか川だかに沿ってぶらぶら歩く。
と、近くのスピーカーを通じて、何かが聞こえてきた。「おいらん」がどうこう言っている。
私はその音のする方を見る。…ああっ!? お濠の向かいに、大勢のおいらんがズラッと整列していた。その数30人前後か。なんだあれは!? なんなんだあれは!!
(22日につづく)
コメント
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