Ok氏との対局中、植山悦行七段が私に、「室谷さん負けちゃいましたよ」と報告してくれる。
白瀧あゆみ杯の室谷由紀女流初段と和田あき女流2級の決勝戦は、和田女流2級がうっちゃったようだ。
みなはよろこんでいるが、私は複雑だ。この教室で室谷女流初段を応援しているのは私しかおらず、完全アウェーだ。
Ok氏との対局が終わり、感想戦の最中、W氏に聞かれる。前期のリーグ戦は、私が11勝4敗、もうひとりが11勝5敗で終了した。それがS君だったのだが、彼が私と最終決戦をしたいというのだ。
私は前回Fuj氏とのリーグ戦で「切れ負け」という醜態を演じており、とても首位争いをする資格はない。決戦は丁重に断り、私はS君に優勝を譲る。が、S君は聞かない。
結局、S君と再戦することになった。
洋間で対局。リーグ戦では私の角落ちだったが、本局はS君の希望で平手・振り駒。私の後手になった。
S君の矢倉志向に、私は急戦で挑む。矢倉と穴熊が得意のS君には速攻がよい。S君も普通に駒組を進めていたので、私が仕掛け、主導権を握った。
中盤、△6六歩▲同金に(4四から)△3五銀が、狙いすました手。角道を通し金取り、及び△3五銀が▲2六角取りだ。「将棋世界」今月号の付録で藤森哲也四段が解説していた手を拝借した。以下、私の勝ち。
S君はいまや難敵だが、肩の力を抜いて指したのが、いい結果になったようだ。局後は植山七段を交え、軽く感想戦。居飛車は覚えることがいっぱいあるが、だからこそ楽しい。S君がそれらを全部吸収したら、飛躍的に強くなるだろう。
和室のOk―小学生戦が終わったようだ。見ていたら感想戦に付き合わされそうだったから、私は洋室に逃げる。
ここでは室谷―和田戦の話題になっており、大盤に投了図が並べられている。室谷玉は「5五」で都詰めにされており、「さすが室谷先生、投了図も美しい!」と私は感心するばかりだ。
せっかくなので、終盤のハイライトを並べてもらう。室谷女流初段△8九竜、和田女流2級▲8八歩。ここで△8六金▲同玉△8八竜が利けばいいが、そこで▲8七角合が△5四玉への逆王手。これがさっき、植山七段が叫んでいた変化だ。
そこで室谷女流初段は△7六金と一路ずらして金を打ったが、ここでの予定変更?は痛かった。以下激戦の末、和田女流2級の優勝となったのだった。
戻って△7六金では、予定通り?△8六金と打つべきだった、が教室の結論。▲8七角の逆王手には△4五玉と逃げて、室谷女流初段に勝機が多い将棋だったようだ。
とはいえ和田女流2級の優勝は見事。私は室谷女流初段の応援だったからまったく関係ないが、教室の有志はいろいろお祝いをしてくれるのではないだろうか。
Hon氏がヒマそうである。
「Honさん、一局指す?」
「指しましょうか」
「Honさんも好きだなあ」
というバカな会話を経て、対局開始。実に本日、6局目である。Hon氏の早石田で始まり、▲7四歩の仕掛け。これを△同歩は面白い変化があるのだが、テキの研究範囲と見て、私は△7二金。つまらない手だが、いまやこれが本手なのだろう。
Hon氏、▲4五歩△同歩と角道を通して▲○○○(忘れた)だが、これはチャンスを逸した。ここは▲2二角成△同玉▲7五飛(と銀を取る)△同歩▲7四歩で、△同金には▲5五角の王手飛車があり、Hon氏の必勝だった。
私はすんでのところを助かり、以下は私が優位を拡げ、勝ち。
時刻は午後7時をとうに過ぎている。教室は5時までだが、大野八一雄七段は将棋好きに優しい。将棋を指すなら、ある程度の延長は黙認してくれるのである。
それでHon氏は、さらにShin氏と対局中。もちろんどっちも、将棋が好きである。
パソコンの前ではW氏が企画書作成にいそしんでいる。私もちょっとお手伝い。
しばらくごちゃごちゃやったあと、フト後ろを見ると、Watanabe氏が「大山―中原」の実戦集を並べていた。Ok氏もまだいて、詰将棋を解いている。ふたりは級位者だが、この熱心さはどうだ。これには大野七段も苦笑いだった。
これじゃキリがねえよ、ということで、みんなで食事に行くことにする。外は豪雨だ。2台のクルマに分乗し、今回は久しぶりに、「華屋与兵衛」に行った。
ではここで、席の配置を記しておこう。
Watanabe 大野 W 植山 Fuj
Shin 一公 Hon Ok
壁
私はえび天丼と小そばのセットを頼む。お吸い物、茶碗蒸しが付いて1,310円+税はまずまずだろう。
食後は雑談。ここはドリンクバーはないので、そのまましゃべるのみ。小心者の私は、場所代のためにデザート類でも頼みたいのだが、自分だけいい恰好をするわけにもいかない。
しかし時間はあっという間に過ぎ、10時、10時半、11時となり、ここでお開き。
表に出ると雨脚はいよいよ強くなっていた。こんな日に将棋とは、やはりどうかしているのだろう。
この台風で、あすは何事もなければいいがと思った。
白瀧あゆみ杯の室谷由紀女流初段と和田あき女流2級の決勝戦は、和田女流2級がうっちゃったようだ。
みなはよろこんでいるが、私は複雑だ。この教室で室谷女流初段を応援しているのは私しかおらず、完全アウェーだ。
Ok氏との対局が終わり、感想戦の最中、W氏に聞かれる。前期のリーグ戦は、私が11勝4敗、もうひとりが11勝5敗で終了した。それがS君だったのだが、彼が私と最終決戦をしたいというのだ。
私は前回Fuj氏とのリーグ戦で「切れ負け」という醜態を演じており、とても首位争いをする資格はない。決戦は丁重に断り、私はS君に優勝を譲る。が、S君は聞かない。
結局、S君と再戦することになった。
洋間で対局。リーグ戦では私の角落ちだったが、本局はS君の希望で平手・振り駒。私の後手になった。
S君の矢倉志向に、私は急戦で挑む。矢倉と穴熊が得意のS君には速攻がよい。S君も普通に駒組を進めていたので、私が仕掛け、主導権を握った。
中盤、△6六歩▲同金に(4四から)△3五銀が、狙いすました手。角道を通し金取り、及び△3五銀が▲2六角取りだ。「将棋世界」今月号の付録で藤森哲也四段が解説していた手を拝借した。以下、私の勝ち。
S君はいまや難敵だが、肩の力を抜いて指したのが、いい結果になったようだ。局後は植山七段を交え、軽く感想戦。居飛車は覚えることがいっぱいあるが、だからこそ楽しい。S君がそれらを全部吸収したら、飛躍的に強くなるだろう。
和室のOk―小学生戦が終わったようだ。見ていたら感想戦に付き合わされそうだったから、私は洋室に逃げる。
ここでは室谷―和田戦の話題になっており、大盤に投了図が並べられている。室谷玉は「5五」で都詰めにされており、「さすが室谷先生、投了図も美しい!」と私は感心するばかりだ。
せっかくなので、終盤のハイライトを並べてもらう。室谷女流初段△8九竜、和田女流2級▲8八歩。ここで△8六金▲同玉△8八竜が利けばいいが、そこで▲8七角合が△5四玉への逆王手。これがさっき、植山七段が叫んでいた変化だ。
そこで室谷女流初段は△7六金と一路ずらして金を打ったが、ここでの予定変更?は痛かった。以下激戦の末、和田女流2級の優勝となったのだった。
戻って△7六金では、予定通り?△8六金と打つべきだった、が教室の結論。▲8七角の逆王手には△4五玉と逃げて、室谷女流初段に勝機が多い将棋だったようだ。
とはいえ和田女流2級の優勝は見事。私は室谷女流初段の応援だったからまったく関係ないが、教室の有志はいろいろお祝いをしてくれるのではないだろうか。
Hon氏がヒマそうである。
「Honさん、一局指す?」
「指しましょうか」
「Honさんも好きだなあ」
というバカな会話を経て、対局開始。実に本日、6局目である。Hon氏の早石田で始まり、▲7四歩の仕掛け。これを△同歩は面白い変化があるのだが、テキの研究範囲と見て、私は△7二金。つまらない手だが、いまやこれが本手なのだろう。
Hon氏、▲4五歩△同歩と角道を通して▲○○○(忘れた)だが、これはチャンスを逸した。ここは▲2二角成△同玉▲7五飛(と銀を取る)△同歩▲7四歩で、△同金には▲5五角の王手飛車があり、Hon氏の必勝だった。
私はすんでのところを助かり、以下は私が優位を拡げ、勝ち。
時刻は午後7時をとうに過ぎている。教室は5時までだが、大野八一雄七段は将棋好きに優しい。将棋を指すなら、ある程度の延長は黙認してくれるのである。
それでHon氏は、さらにShin氏と対局中。もちろんどっちも、将棋が好きである。
パソコンの前ではW氏が企画書作成にいそしんでいる。私もちょっとお手伝い。
しばらくごちゃごちゃやったあと、フト後ろを見ると、Watanabe氏が「大山―中原」の実戦集を並べていた。Ok氏もまだいて、詰将棋を解いている。ふたりは級位者だが、この熱心さはどうだ。これには大野七段も苦笑いだった。
これじゃキリがねえよ、ということで、みんなで食事に行くことにする。外は豪雨だ。2台のクルマに分乗し、今回は久しぶりに、「華屋与兵衛」に行った。
ではここで、席の配置を記しておこう。
Watanabe 大野 W 植山 Fuj
Shin 一公 Hon Ok
壁
私はえび天丼と小そばのセットを頼む。お吸い物、茶碗蒸しが付いて1,310円+税はまずまずだろう。
食後は雑談。ここはドリンクバーはないので、そのまましゃべるのみ。小心者の私は、場所代のためにデザート類でも頼みたいのだが、自分だけいい恰好をするわけにもいかない。
しかし時間はあっという間に過ぎ、10時、10時半、11時となり、ここでお開き。
表に出ると雨脚はいよいよ強くなっていた。こんな日に将棋とは、やはりどうかしているのだろう。
この台風で、あすは何事もなければいいがと思った。