一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・島井咲緒里女流初段(当時)4

2014-10-22 00:08:42 | LPSA芝浦サロン
12日(日)にBS日テレで「君よ憤怒の河を渉れ」(1976年松竹)の放送があった。高倉健と原田芳雄のダブル主演で、録画したものを先日観たが、これが稀に見る怪作だった。
内容は、高倉健演じる東京地検検事・杜丘冬人が窃盗の濡れ衣を着せられ、逃亡をしつつも真犯人を探すというサスペンスアクションなのだが、全編に渡って突っ込みどころ満載で、別の意味で引き込まれた。いまは名作なんじゃないかと思い始めている。

3年前の6月17日(金)は、LPSA芝浦サロンに行った。この日の担当は島井咲緒里女流初段(当時)だった。島井女流初段の回に訪れるのは久しぶりで、同年2月25日以来だった。
なおこの週は13日(月)に「マンデーレッスンS」があり、講師は植山悦行七段だったので、お邪魔した。よってこの週も、都合7,000円の出費である。当時の私は金銭感覚が麻痺していた、というしかない。
17日は午後5時15分ごろ入ると、島井女流初段の姿があった。この日は珍しく、メガネ姿だった。
先客は2名で、His氏とTod氏だった。ふたりが自由対局を始めたので、6時から指導対局の私は手持無沙汰になり、小諸そばに行った。
戻って来て、対局開始。3面指しで、その中にFukuda氏がいた。
Fukuda氏はLPSA駒込サロン後期の準レギュラーで、特異な風貌とキャラクターから、一躍サロンの人気者になった。サロンが芝浦に移ってからは足が遠のき気味だったが、彼は島井女流初段のファンだったのか、今回は久しぶりに顔を出したようだった。
私のほうは、「チョコレート勝負」。第3局で、ここまで1勝1敗だった。
▲2六歩△3四歩▲7六歩△4二飛。
振り飛車なのに角道を止めないとは不愉快だが、私には用意の手があった。
▲6六歩。
「(角道を)止められるとは…」
と島井女流初段がつぶやいた。
His氏に
「この将棋はいつのブログに載るの?」
と聞かれたので、
「半年後です」
と答えたが、それがまさか3年4か月後になるとは思わなかった。
島井女流初段、△9二香。
His氏「この暑いのに(穴熊ですか)…」
島井女流初段、
「負けられない」
とつぶやく。島井女流初段、やる気満々のようだ。
私は▲6五歩。これなら△8八角成に▲同玉があるので、角は換えにくいだろう。
将棋は持久戦になった。中盤、私は角道を通して▲5四歩。△同飛に▲1一角成と香を取ったが、△5九飛成と飛車を成らせたのも相当な被害で、ここは落ち着いて考えるべきだった。
では終盤の局面を記す。

以下の指し手。△6六桂▲同金△5七馬▲6九香△7七歩▲同桂△6六馬▲同香△9九竜▲同玉△9七金▲8八飛△9六香▲8九玉△6八金▲7九銀△8八金▲同銀△4九飛
まで、98手で島井女流初段の勝ち。

島井女流初段は△6六桂! ▲同金に△5七馬と迫ってきた。私は▲6九香と受けたが、いかにも薄い。いまなら▲7七銀打としそうだ。
その後も島井女流初段の指し手は豪快で、△9九竜切りから△9七金ときた。これで下手が受けにくく、参った。
とはいえ本譜も何とか逃げられそうだと思ったのだが、やはり△4九飛が厳しい。受けても一手一手と思い、ここで投了した。

His氏とTod氏が帰った後、入れ替わりでY氏が来た。Y氏はふだん、女流棋士と指導対局は指さなかったので、指導対局が終わった私と、リーグ戦を指した。
将棋はY氏の石田流。私は中央志向で受けた。戦いは終始難しかったが、私の勝ち。
注目すべきはこのときの感想戦で、私が軽視しがちな序盤を、Y氏は何度も振り返って研究した。Y氏こそ将棋学徒だ、と思ったものだった。
帰りはFukuda氏と3人で、ガストに行きオッサントーク。いまではあり得ないメンツだが、極上の時間だった。Fukuda氏はいまも元気で暮らしているだろうが、またどこかで会いたいものである。
コメント
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