一昨日までの姉妹編で、タイトル戦で連続挑戦したカードを挙げてみる。分かりやすく書くと、
第○期名人戦 A名人 4-3 B八段
第×期名人戦 A名人 4-2 B八段
で、
第○期名人戦 A名人 3-4 B八段
第×期名人戦 B名人 4-2 A前名人
とは意味合いが異なる。
これは、挑戦者を一回負かしても、翌期に同じ相手が登場してくるのだから、防衛した側は不気味だろう。
なお、連続挑戦の前の期は、挑戦者がそのタイトルを保持していたケースも併記しておく。すなわち
(第○期名人戦 B名人 3-4 A八段)
第×期名人戦 A名人 4-3 B前名人←リターンマッチ
第△期名人戦 A名人 4-2 B九段←連続挑戦
となる。
今日は「2日制七番勝負編」を記す。
・名人戦
1953年 第12期 大山康晴名人 4-1 升田幸三八段
1954年 第13期 大山康晴名人 4-1 升田幸三八段
(1957年 第16期 大山康晴名人 2-4 升田幸三王将・九段)
1958年 第17期 升田幸三名人 4持2 大山康晴王将
1959年 第18期 升田幸三名人 1-4 大山康晴王将・九段
1979年 第37期 中原誠名人 4-2 米長邦雄棋王
1980年 第38期 中原誠名人 4持1 米長邦雄王位
(2011年 第69期 羽生善治名人 3-4 森内俊之九段)
2012年 第70期 森内俊之名人 4-2 羽生善治二冠
2013年 第71期 森内俊之名人 4-1 羽生善治三冠
2014年 第72期 森内俊之名人 0-4 羽生善治三冠
・十段戦
(1962年 第1期 升田幸三九段 3-4 大山康晴名人)
1963年 第2期 大山康晴十段 4-3 升田幸三九段
1964年 第3期 大山康晴十段 4-2 升田幸三九段
1965年 第4期 大山康晴十段 4-3 二上達也八段
1966年 第5期 大山康晴十段 4-1 二上達也棋聖
1967年 第6期 大山康晴十段 4持1 二上達也八段
(1970年 第9期 大山康晴十段 2-4 中原誠八段)
1971年 第10期 中原誠十段 4-2 大山康晴名人
1072年 第11期 中原誠十段 4-1 大山康晴王将
1973年 第12期 中原誠十段 3-4 大山康晴永世王将
1976年 第15期 中原誠十段 4千3 加藤一二三九段
1977年 第16期 中原誠十段 4-3 加藤一二三九段
1978年 第17期 中原誠十段 4-3 米長邦雄八段
1979年 第18期 中原誠十段 4-1 米長邦雄二冠
・竜王戦
2000年 第13期 藤井猛竜王 4-3 羽生善治五冠
2001年 第14期 藤井猛竜王 1-4 羽生善治四冠
2006年 第19期 渡辺明竜王 4-3 佐藤康光棋聖
2007年 第20期 渡辺明竜王 4-2 佐藤康光二冠
2011年 第24期 渡辺明竜王 4-1 丸山忠久九段
2012年 第25期 渡辺明竜王 4-1 丸山忠久九段
・王将戦
(1956年 第5期 大山康晴王将 0-3 升田幸三八段
※指し込み)
1957年 第6期 升田幸三王将 4千千2 大山康晴名人
1958年 第7期 升田幸三王将 3-4 大山康晴八段
1960年 第9期 大山康晴王将 4千2 二上達也八段
1961年 第10期 大山康晴王将 4-2 二上達也八段
1967年 第16期 大山康晴王将 4-1 加藤一二三八段
1968年 第17期 大山康晴王将 4-2 加藤一二三八段
1974年 第23期 中原誠王将 4-2 米長邦雄八段
1975年 第24期 中原誠王将 4-3 米長邦雄九段
2006年 第55期 羽生善治王将 4-3 佐藤康光棋聖
2007年 第56期 羽生善治王将 4千千3 佐藤康光棋聖
・王位戦
(1993年 第34期 郷田真隆王位 0-4 羽生善治竜王)
1994年 第35期 羽生善治王位 4-3 郷田真隆五段
1995年 第36期 羽生善治王位 4-2 郷田真隆五段
1997年 第38期 羽生善治王位 4-1 佐藤康光八段
1998年 第39期 羽生善治王位 4-2 佐藤康光名人
1999年 第40期 羽生善治王位 4-0 谷川浩司棋聖
2000年 第41期 羽生善治王位 4-3 谷川浩司九段
(2002年 第43期 羽生善治王位 1千4 谷川浩司九段)
2003年 第44期 谷川浩司王位 4-1 羽生善治竜王・名人
2004年 第45期 谷川浩司王位 1-4 羽生善治王座
2005年 第46期 羽生善治王位 4-3 佐藤康光棋聖
2006年 第47期 羽生善治王位 4-2 佐藤康光棋聖
名人戦は、第69期から72期まで、森内十八世名人と羽生十九世名人の激突が光る。ことに羽生竜王の3期連続名人挑戦は特筆モノで、この記録は今後も破られることはないだろう。
今回は「連続挑戦」のデータなので、2度目(or3度目)の挑戦時の結果をカウントすると、名人戦は防衛3回、奪取2回となった。
十段戦は、連続挑戦とリターンマッチの歴史と言ってもいい。2日前も記したが、第9期から14期までの大山-中原の6年連続同一カードは驚異的だ。全体では、防衛6回、奪取1回。
竜王戦はシステム上、連続挑戦は難しいのだが、3棋士が実現している。いずれも名人経験の猛者だ。防衛2回、奪取1回。
王将戦は、防衛4回、奪取1回。
王位戦も、実力派の連続挑戦が多い中、「郷田五段」の名前が目を引く。実力者は若いころから実力があるのだ。全体では、防衛4回、奪取1回。
前回の「2日制七番勝負のリターンマッチ」はいい勝負だったが、今回の「連続挑戦」は、防衛19回、奪取6回と、大きな差が出た。
大山十五世名人、中原十六世名人、羽生竜王、名人保持期の森内九段は、誰が来てもタイトルを渡さない、というイメージだ。
第○期名人戦 A名人 4-3 B八段
第×期名人戦 A名人 4-2 B八段
で、
第○期名人戦 A名人 3-4 B八段
第×期名人戦 B名人 4-2 A前名人
とは意味合いが異なる。
これは、挑戦者を一回負かしても、翌期に同じ相手が登場してくるのだから、防衛した側は不気味だろう。
なお、連続挑戦の前の期は、挑戦者がそのタイトルを保持していたケースも併記しておく。すなわち
(第○期名人戦 B名人 3-4 A八段)
第×期名人戦 A名人 4-3 B前名人←リターンマッチ
第△期名人戦 A名人 4-2 B九段←連続挑戦
となる。
今日は「2日制七番勝負編」を記す。
・名人戦
1953年 第12期 大山康晴名人 4-1 升田幸三八段
1954年 第13期 大山康晴名人 4-1 升田幸三八段
(1957年 第16期 大山康晴名人 2-4 升田幸三王将・九段)
1958年 第17期 升田幸三名人 4持2 大山康晴王将
1959年 第18期 升田幸三名人 1-4 大山康晴王将・九段
1979年 第37期 中原誠名人 4-2 米長邦雄棋王
1980年 第38期 中原誠名人 4持1 米長邦雄王位
(2011年 第69期 羽生善治名人 3-4 森内俊之九段)
2012年 第70期 森内俊之名人 4-2 羽生善治二冠
2013年 第71期 森内俊之名人 4-1 羽生善治三冠
2014年 第72期 森内俊之名人 0-4 羽生善治三冠
・十段戦
(1962年 第1期 升田幸三九段 3-4 大山康晴名人)
1963年 第2期 大山康晴十段 4-3 升田幸三九段
1964年 第3期 大山康晴十段 4-2 升田幸三九段
1965年 第4期 大山康晴十段 4-3 二上達也八段
1966年 第5期 大山康晴十段 4-1 二上達也棋聖
1967年 第6期 大山康晴十段 4持1 二上達也八段
(1970年 第9期 大山康晴十段 2-4 中原誠八段)
1971年 第10期 中原誠十段 4-2 大山康晴名人
1072年 第11期 中原誠十段 4-1 大山康晴王将
1973年 第12期 中原誠十段 3-4 大山康晴永世王将
1976年 第15期 中原誠十段 4千3 加藤一二三九段
1977年 第16期 中原誠十段 4-3 加藤一二三九段
1978年 第17期 中原誠十段 4-3 米長邦雄八段
1979年 第18期 中原誠十段 4-1 米長邦雄二冠
・竜王戦
2000年 第13期 藤井猛竜王 4-3 羽生善治五冠
2001年 第14期 藤井猛竜王 1-4 羽生善治四冠
2006年 第19期 渡辺明竜王 4-3 佐藤康光棋聖
2007年 第20期 渡辺明竜王 4-2 佐藤康光二冠
2011年 第24期 渡辺明竜王 4-1 丸山忠久九段
2012年 第25期 渡辺明竜王 4-1 丸山忠久九段
・王将戦
(1956年 第5期 大山康晴王将 0-3 升田幸三八段
※指し込み)
1957年 第6期 升田幸三王将 4千千2 大山康晴名人
1958年 第7期 升田幸三王将 3-4 大山康晴八段
1960年 第9期 大山康晴王将 4千2 二上達也八段
1961年 第10期 大山康晴王将 4-2 二上達也八段
1967年 第16期 大山康晴王将 4-1 加藤一二三八段
1968年 第17期 大山康晴王将 4-2 加藤一二三八段
1974年 第23期 中原誠王将 4-2 米長邦雄八段
1975年 第24期 中原誠王将 4-3 米長邦雄九段
2006年 第55期 羽生善治王将 4-3 佐藤康光棋聖
2007年 第56期 羽生善治王将 4千千3 佐藤康光棋聖
・王位戦
(1993年 第34期 郷田真隆王位 0-4 羽生善治竜王)
1994年 第35期 羽生善治王位 4-3 郷田真隆五段
1995年 第36期 羽生善治王位 4-2 郷田真隆五段
1997年 第38期 羽生善治王位 4-1 佐藤康光八段
1998年 第39期 羽生善治王位 4-2 佐藤康光名人
1999年 第40期 羽生善治王位 4-0 谷川浩司棋聖
2000年 第41期 羽生善治王位 4-3 谷川浩司九段
(2002年 第43期 羽生善治王位 1千4 谷川浩司九段)
2003年 第44期 谷川浩司王位 4-1 羽生善治竜王・名人
2004年 第45期 谷川浩司王位 1-4 羽生善治王座
2005年 第46期 羽生善治王位 4-3 佐藤康光棋聖
2006年 第47期 羽生善治王位 4-2 佐藤康光棋聖
名人戦は、第69期から72期まで、森内十八世名人と羽生十九世名人の激突が光る。ことに羽生竜王の3期連続名人挑戦は特筆モノで、この記録は今後も破られることはないだろう。
今回は「連続挑戦」のデータなので、2度目(or3度目)の挑戦時の結果をカウントすると、名人戦は防衛3回、奪取2回となった。
十段戦は、連続挑戦とリターンマッチの歴史と言ってもいい。2日前も記したが、第9期から14期までの大山-中原の6年連続同一カードは驚異的だ。全体では、防衛6回、奪取1回。
竜王戦はシステム上、連続挑戦は難しいのだが、3棋士が実現している。いずれも名人経験の猛者だ。防衛2回、奪取1回。
王将戦は、防衛4回、奪取1回。
王位戦も、実力派の連続挑戦が多い中、「郷田五段」の名前が目を引く。実力者は若いころから実力があるのだ。全体では、防衛4回、奪取1回。
前回の「2日制七番勝負のリターンマッチ」はいい勝負だったが、今回の「連続挑戦」は、防衛19回、奪取6回と、大きな差が出た。
大山十五世名人、中原十六世名人、羽生竜王、名人保持期の森内九段は、誰が来てもタイトルを渡さない、というイメージだ。