一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

女流棋士発足45周年記念パーティー・1「5年ぶりの大パーティー」

2019-06-22 16:31:48 | 将棋イベント
6月16日(日)に、東京・渋谷「セルリアンタワー東急ホテル」にて、「女流棋士発足45周年記念パーティー」が開かれることになった。女流棋士の大掛かりなパーティーとしては、同40周年記念以来5年ぶりとなる。女流棋士マニアの私としては参加は絶対で、よろこんで?申し込んだ。
当日午前10時50分ごろ、山手線に乗る。私は都内在住だから余裕だけれど、地方から来る人は前乗りもあるだろう。交通費に宿泊費がかかるわけで、金銭的負担は小さくない。女流棋士側がどう思っているかは知らないが、将棋ファンはありがたい存在だとつくづく思う。
日暮里付近で若者がおばあさんに席を譲った。「私は駒込で降りますから」とおばあさんは固辞したが、結局座った。
だがそのおばあさんが、駒込に着いても下車しない。私が口を挟む立場ではないので黙っていたが、おばあさんは次の巣鴨で、思い出したように下車した。もし駒込で降りるつもりだったなら、向かいの外回り電車に乗り直せばよい。
私は渋谷で下車。西口から国道246号方面を見ると、セルリアンタワーが聳えている。タイトル戦も行われた名ホテルで、方向音痴の私でも分かる。
ホテルに入ると、会場は地下2階の「ボールルーム」だった。
まだ開場前だったこともあるが、ボールルーム前は意外に長蛇の列だ。Sak氏、Osa氏など、知った顔がある。今回の参加費は2万円で安くないが、将棋ファンには関係ないようだ。
あの白髪は田丸昇九段だ。今回は男性棋士も多く来場するのだろう。
受付を済ませ、入室する。気のせいかもしれないが、5年前の会場より一回り小さくなった気がする。
私は 場内後方に位置する。私はこの手のパーティーでは、だいたいこの辺りに陣取る。
徐々に来場者が増えてきた。おっ、中倉宏美女流二段だ! 黒のドレスにノースリーブが妖艶で、中国の美人女優のようだ。蛸島彰子女流六段! 渡部愛女流三段! あの女子高生は礒谷真帆女流初段だろうか。
渡部女流三段の参加は前夜たまたまツイッターを見て知っていたが、LPSAの代表格も招待?されたわけだ。女流棋士会もなかなか粋なことをする。
LPSA連は私のすぐ近くに位置し、何となくその周りに将棋ファンが集まる。私がその場を離れるのは変だが、じりじり脇に追いやられた。
定刻の12時になり、いよいよパーティー開始。司会進行はもちろん、中村アナウンサーである。まずは山田久美女流棋士会会長の挨拶。
「女流棋士は1974年に6名で発足し、現在は60余名を数えるまでになりました」
その頭数に、LPSAはもちろん含まれていない。
ここで女流棋士の紹介である。安食総子女流初段から続々と登壇し、総勢59名になった。
ステージ横一列に女流棋士が並ぶさまは壮観である。そして個々に紹介されてゆく。ステージの左右上部には大スクリーンが設置されていて、各女流棋士がアップで映される。一人ひとりが紛れもないスターで、私とは住む世界が違うと痛感する。
前列の20名近くが紹介されると後方に回り、後列の女流棋士が紹介される。これは40周年の時と同じ演出だ。
なお今回は「囲碁将棋チャンネル」その他のカメラが入っている。私はせいぜい、映り込まないようにしなければならない。
続いて祝辞である。伊東香織・倉敷市長の予定だったが、公務のため休み。井上正義・教育委員教育長が代読する。
「……大山名人は、女性への将棋の普及に力を入れておりました……」
井上教育長はそこから倉敷藤花戦の設立、現在までの道のりを長々と話す。けっこうな長編詰将棋だ。ハレの席だから伊東市長も気合を入れてしたためたのだろうが、今回の会費は2万円である。パーティーは3時までだから、1分あたり111円になる。こちらは貴重な時間を有効に使いたいわけで、もう少し手短にまとめてくれないかと思う。
左に目を転じると、渡部女流三段の後ろ姿が目に入った。渡部女流三段もドレスである。体の線がクッキリ出ていて、……エッ? エエッ……!?

ま、愛ちゃん……エロエロじゃねえか!!!!!

こうなったら井上教育長のスピーチは耳に入ってこないが、私の位置からでは、渡部女流三段が視界の端すぎる。徐々に押されて移動したのがいまさらながら悔やまれた。
井上教育長の35手詰が終わり、続いて広瀬章人竜王の修辞。
「……女流棋士の人間力が認識され、女流棋士を目指す人が増えたのだと思います」
続いて羽生善治九段の祝辞。
「私が将棋雑誌を初めて読んだのは、1977年の『近代将棋』だったと思います。当時の女流棋士は10人前後だったと思います。現在ここまで人数が増えたのは、スポンサー各社様のおかげです」
……羽生九段あたりは軽く7手詰で押さえてくれるかと思ったのだが、羽生九段も意外に長い。でも、羽生九段の講演はいつもこんな感じなのかと思った。
結局、17手詰だった。
続いて鏡開き。報知新聞社代表取締役社長・丸山伸一氏、広瀬竜王、羽生九段、山田女流四段、清水女流六段である。リハーサルを経て、爽快に割った。
ここでいよいよ乾杯である。気が付くと、女流棋士が降壇したあと、場内の後方にまとまっていたようだ。
和田あき女流初段が来て、ビールを注いでくれる。和田女流初段といえばNHK杯の司会もこなす若手のホープで、そんな彼女に注いでもらうとは、光栄の至りである。
私は蛸島女流六段にビールを注がせていただいた。蛸島女流六段は女流棋士第1号で、女流棋界の歴史は蛸島女流六段から始まっている。その蛸島女流六段にビールを注がせていただいた私が最も幸せだった。
音頭は報知新聞社・丸山社長である。丸山氏のスピーチがこれまた長く、先崎学九段などは「フライング」している。
やっと乾杯になった。私はアルコールはやらないが、ビールの最初の1杯は美味いと思った。
(つづく)
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