26日に行われた第10期女流王座戦二次予選・水町みゆ女流初段と田中沙紀女流3級との一戦は、158手までで水町女流初段の勝ち。田中女流3級は正女流棋士に赤信号が灯ってしまった。
26日は女流王座戦の二次予選が4局行われていたので、私は無料中継をスマホでザッピングしながら観戦した。といっても、最注目はもちろん、水町―田中戦だった。
この将棋、相居飛車の力戦形になり、田中女流3級もよくついていったのだが、終盤で王手飛車を掛けられ、将棋が終わってしまった。
振り返ってみるとその5手前、111手目の▲3四桂の王手がややダサイと思った(図)。

これは軽く△5二玉と逃げる手もありそうである。ところが水町女流初段は△同銀と取った。田中女流3級はもちろん▲同歩で、次に▲3三銀がある。これは田中女流3級が面白くなったと思ったのだ。
水町女流初段は△6七銀成。田中女流3級は▲同金。そこで先ほどの△3五角が飛び出したというわけだった。私は自分が打たれたかのように、飛び上がってしまった。
なんで3五の地点が空いている? ……そうか、水町女流初段はこの順を読んでの△3四同銀だったのだ。私は▲2六飛・▲6六Xの局面からの△4八角ばかり気にし、上からの王手飛車にまったく気が付かなかった。
ふつうならここで投了だが、田中女流3級は指し継いだ。その無念、察するに余りある。
以上、田中女流3級は残念だったが、まだ運は残っている。
本来なら5月ごろに始まっていた第6回YAMADA女流チャレンジ杯が、コロナ禍で延期になった。もしこれに田中女流3級が出場していたら、上り調子の若手と当たって、恐らく田中女流3級は負けていたと思う。そしてYAMADA女流チャンレンジ杯はまだ始まっていない。どうも、今年は休止の可能性が高い。
もう田中女流3級はデビューから2年が過ぎている。そしてここが重要なのだが、将棋連盟はこの代替棋戦の参加を認めてくれたのだ。
最後の棋戦は、第14期マイナビ女子オープンか、第32期女流王位戦となる。ネットのスポーツ報知では「女流王位戦」と報じていたから、今回は女流王位戦の新期が早く開幕するのだろう。となれば中堅女流棋士と当たる可能性もあるわけで、むしろこちらのほうが勝つ可能性が高くなる。
そこで改めて女流2級への昇級規定を見ると、女流王位戦は「予選決勝進出」とある。
いちばん下から出場する田中女流3級は3勝を必要とするが、昇級規定にはほかにも、「2年間で参加公式棋戦数の4分の3以上の勝星を得る」がある。
もう「2年間」を過ぎているが、この規定も引き継がれているはずだ。
それで計算すると、次の女流王位戦で16棋戦目。デビュー後の勝利は「10」だから、女流2級へはあと「2勝」でいいことになる。この1勝の差はかなり大きい。
まだ次の女流王位戦までは時間がある。となれば、やることは決まっている。今日から将棋の勉強に明け暮れるしかない。
健闘を祈ります。
26日は女流王座戦の二次予選が4局行われていたので、私は無料中継をスマホでザッピングしながら観戦した。といっても、最注目はもちろん、水町―田中戦だった。
この将棋、相居飛車の力戦形になり、田中女流3級もよくついていったのだが、終盤で王手飛車を掛けられ、将棋が終わってしまった。
振り返ってみるとその5手前、111手目の▲3四桂の王手がややダサイと思った(図)。

これは軽く△5二玉と逃げる手もありそうである。ところが水町女流初段は△同銀と取った。田中女流3級はもちろん▲同歩で、次に▲3三銀がある。これは田中女流3級が面白くなったと思ったのだ。
水町女流初段は△6七銀成。田中女流3級は▲同金。そこで先ほどの△3五角が飛び出したというわけだった。私は自分が打たれたかのように、飛び上がってしまった。
なんで3五の地点が空いている? ……そうか、水町女流初段はこの順を読んでの△3四同銀だったのだ。私は▲2六飛・▲6六Xの局面からの△4八角ばかり気にし、上からの王手飛車にまったく気が付かなかった。
ふつうならここで投了だが、田中女流3級は指し継いだ。その無念、察するに余りある。
以上、田中女流3級は残念だったが、まだ運は残っている。
本来なら5月ごろに始まっていた第6回YAMADA女流チャレンジ杯が、コロナ禍で延期になった。もしこれに田中女流3級が出場していたら、上り調子の若手と当たって、恐らく田中女流3級は負けていたと思う。そしてYAMADA女流チャンレンジ杯はまだ始まっていない。どうも、今年は休止の可能性が高い。
もう田中女流3級はデビューから2年が過ぎている。そしてここが重要なのだが、将棋連盟はこの代替棋戦の参加を認めてくれたのだ。
最後の棋戦は、第14期マイナビ女子オープンか、第32期女流王位戦となる。ネットのスポーツ報知では「女流王位戦」と報じていたから、今回は女流王位戦の新期が早く開幕するのだろう。となれば中堅女流棋士と当たる可能性もあるわけで、むしろこちらのほうが勝つ可能性が高くなる。
そこで改めて女流2級への昇級規定を見ると、女流王位戦は「予選決勝進出」とある。
いちばん下から出場する田中女流3級は3勝を必要とするが、昇級規定にはほかにも、「2年間で参加公式棋戦数の4分の3以上の勝星を得る」がある。
もう「2年間」を過ぎているが、この規定も引き継がれているはずだ。
それで計算すると、次の女流王位戦で16棋戦目。デビュー後の勝利は「10」だから、女流2級へはあと「2勝」でいいことになる。この1勝の差はかなり大きい。
まだ次の女流王位戦までは時間がある。となれば、やることは決まっている。今日から将棋の勉強に明け暮れるしかない。
健闘を祈ります。