まさかの展開

５月27日（水）は久しぶりに外出らしい外出をした。隣の区にある職安へ行くためだ。
４月に政府の緊急事態宣言が出た時、職安への外出は不要不急にあたるのかと考えた。私も生活が懸かっているから不要ではないが、不急かどうかは微妙なところである。それに求職しようにも、４月２日に職安に行ったとき、新年度とコロナ禍の影響で、私の条件に合う求人がふだんの20分の１まで減っていて、愕然としたのだ。
これでは待機するよりないと、その後は自宅に籠る生活を送ったわけだった。よって、自然発生的に自粛になってしまったのだ。そしてこの間の外出といえば、区役所や銀行など、すべて在住区内だった。
27日の話に戻るが、私は自宅でストレッチなどはしなかったので、全身ガチガチだ。退院したての元患者がそろりそろりと歩を進める感じに似ていた。
電車を使わず、徒歩で職安に行った。パソコンでの検索制限時間はふだんの１時間から30分に短縮されていた。でも求人数は、ふだんの８割程度に戻っていた。
１件だけ申し込み、その足でディスカウントショップに行った。この店に行くのもかなり久しぶりである。
ドライブルーベリーと「あんずボー」、しょうが飴に、ボトルガムを買った。
帰りも徒歩だ。上野公園に入り、口内が乾燥してきたので、さっき買ったガムを噛もうと思った。
が、あれ？　……ない!!
レジ袋の中のどこを探しても、ガムがない！　リュックの中にもない。
チッ、レジのオヤジ、ガムを入れ忘れやがった!!
レシートに店の電話番号が記してあったので、文句を言おうと思った。
その前にレシートをよく見ると、ボトルガムが記載されてない。そりゃそうだ。バーコードを通していたら、その流れでレジ袋に入れる。オヤジは、レジ脇の台のガムを認識しなかったのだろう。
私もうかつだった。カゴを使わず、台に直接、品物を置いた。支払いの時もカードを使ったので、レジの金額は見ていない。また、ふだんはセルフで袋詰めをするのに、この時はオヤジが直接レジ袋に入れてくれた。いただいたレシートも、レジ袋の中身も、私は確認しなかった。また、オヤジが品物を袋に入れている途中にカードを差し出したのも、オヤジの仕事を中断して、よくなかったかもしれない。
そもそも、現在は従業員を削減しているのか、レジ係が手練れのおばちゃんでなかったことも、微妙にマズかった。どれかひとつでも条件が変わっていれば、このミスは防げたのだ。
そういえば大昔、私は大学の帰りは、自宅近くのコンビニでアイスを買うのが習慣だった。
ある日、100円のカップアイスを８つ買ったのに、帰宅したら７つしかない。マヌケなバイトが１つ入れ忘れたのだ。私はわざわざコンビニに戻り、該当のアイスを貰って帰った。だけどこれじゃ、私がミスをしたみたいではないか。
その時から私は、レジの商品には気を付けるようにしていたのだが、いつの間にか警戒感が緩んでいた。
再び話を戻すが、今回私はおカネを余分に払ってないのだから、店に文句を言っても、オヤジの立場が悪くなるだけだ。それでそのまま自宅に戻った。
しかし、である。ガムがない生活は意外に厳しかった。どこか口寂しいということもあるが、私の右上の奥歯は隙間が空いているので、歯と歯の間に、年中食べカスが詰まっている。それを除去するのに、ガムは絶好のアイテムなのだ。
その、歯が空いている部分は、慢性的に炎症を起こしている。あああもう、バカバカしいけど、また歯医者に行くしかないか！