一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

9日から第33期竜王戦七番勝負

2020-10-06 00:26:06 | 男性棋戦
この9日から、豊島将之竜王VS羽生善治九段の第33期竜王戦七番勝負が始まる。
今回の話題は羽生九段のタイトル通算100期なるかどうかで、将棋ファンならとりあえず、この偉業を見届けたいところ。すべてはそれからで、現在私たちは、物事が手につかない状態なのである。
似た状況に、羽生九段の「永世七冠」があった。永世竜王以外の永世六冠を手にしていた羽生九段は2008年、第21期竜王戦の挑戦者になり、渡辺明竜王に挑んだ。この時は渡辺竜王が竜王4連覇、羽生名人が通算6期で、どちらが勝っても初代永世竜王になる「100年に一度の大勝負」だった。
シリーズは最初の3局を羽生名人が3連勝。この時は対局者以外のほとんどが、羽生永世竜王=永世七冠の誕生とフンだ。しかし第4局以降を渡辺竜王が4連勝し逆転防衛、渡辺竜王が初代永世竜王となったのである。
2年後、羽生九段は竜王戦に再び登場したが、渡辺竜王に返り討ちに遭った。結局羽生九段が7期目の竜王を獲ったのは、2017年。世紀の大勝負から9年の月日が流れていた。
そしてこれがタイトル99期。当時は100期もすぐ達成すると思われたが、翌春羽生竜王は名人戦で佐藤天彦名人に挑戦したものの敗れ、夏に棋聖位を豊島八段に取られてしまった。
そして竜王の防衛戦も広瀬章人八段に敗れ、無冠に転落してしまった。そこから羽生九段は、タイトルはおろかタイトル戦に縁がなくなっているのだ。

さて豊島竜王と羽生九段の対戦成績は、2010年11月の初対戦以来、豊島竜王の16勝、羽生九段の17勝。羽生九段は、最初の2局は負けたがその後逆襲に転じ、3局目からの13局を10勝3敗。その後豊島竜王が11勝7敗と巻き返し、現在はほぼ互角の星となっている。
タイトル戦は3回あり、結果は以下の通り。

2014年 第62期王座戦 羽生王座(防衛)○○●●○ 豊島七段
2015年 第86期棋聖戦 羽生棋聖(防衛)○●○○ 豊島七段
2018年 第89期棋聖戦 豊島八段(奪取)○●○●○ 羽生棋聖

豊島竜王の1勝、羽生九段の2勝といい勝負で、予想の参考にならない。
豊島竜王には「タイトル防衛の経験がない」が、それはたまたまで、データにならないだろう。それにデータでいうなら、羽生九段は竜王戦七番勝負で7勝8敗と、負け越しているのだ。
羽生九段も50歳になり、今後はタイトル戦の挑戦者になるのも大変になるだろう。しかも背後からは藤井聡太二冠が物凄い勢いで迫ってきている。藤井二冠が近い将来タイトル戦の常連になることは必至で、羽生九段としては、鬼が来る前に100期を達成しちゃいたいところ。つまりこの七番勝負が、100期のラストチャンスともいえるのだ。
もう私は、永世竜王の時のように9年間も待てない。豊島竜王には悪いが、今回は羽生九段に勝たせたい。4勝2敗で羽生九段の奪取、と予想しておく。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする