一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

昭和の将棋(後編)

2023-08-22 17:23:40 | LPSA麹町サロンin DIS

第5図以下の指し手。▲4八歩△5七角成▲6七飛(途中図)
△6六馬▲同飛△8五桂▲8六銀△6五歩▲6一と△同銀(第6図)

私は▲4八歩と打った。△2八角成で飛車は取られるが、馬が遊ぶのと先手を取れるので、▲6一とで一手勝ちと見た。
よって島井咲緒里女流二段は、飛車を取らず△5七角成。これには▲6七金でもいいが、少し薄い気がした。
そこで、ノータイムの▲6七飛(途中図)が用意の一手。島井女流二段も「飛車」と驚いた。これは、先月26日に紹介した、大山康晴十五世名人の△7三飛(第5期名将戦。週刊文春・日本将棋連盟主催、参考図)を参考にしている。


プロの記譜を多く並べ、覚えること。それはときに、自分の指し手に応用できる。
島井女流二段は金のほうを取り、返す刀で△8五桂。これにも▲8六銀と手厚く打っておく。△6五歩にはやっと▲6一とが回ってきた。
島井女流二段は△同銀と取ったが、▲6一とが詰めろではなかったので、△6六歩と開き直る手もあったと思う。
本譜はさすがに、私の勝ちであろう。

第6図以下の指し手。▲4六角△5五歩▲6五銀△2八角成▲5四銀△2九馬▲5五角△7三桂▲同角成△同玉▲6三飛成(投了図)
まで、91手で一公の勝ち。

▲4六角以下は、私の勝ち。
本局を振り返って、中盤ではやや押され気味だったが、そこで勢いに負けなかったのがよかったと思う。
中盤、中央に▲5五金と据えたのが私らしい一手だったと思う。

ざっと感想戦をやったあと、まだ時間があったので、2局目を行う。これは途中で時間切れになるのが見えているが、織り込み済である。

初手からの指し手。▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△4三銀▲2五歩△3三角▲6八銀△8二玉▲5七銀左(第1図)

島井女流二段は「よーしがんばろう」と気合十分。前局に続き、四間飛車に構えた。
私は▲5七銀左と急戦の意向。対して島井女流二段の手は。

第1図以下の指し手。△9二香▲3六歩△7二金▲4六銀△3二飛▲3五歩△4二金▲3四歩△同銀▲3八飛△2二角▲5五銀△4三銀▲3七銀△4四歩▲6六銀△3四銀(第2図)

島井女流二段は△9二香。前局では島井女流二段の穴熊を回避できたが、よく考えたら、島井女流二段には穴熊を指してもらってこそ、指導を受ける甲斐がある。
私の▲3六歩に、島井女流二段は△7二金。△9一玉を後回しにしての簡易囲いで、さすがに穴熊を指しなれている。
私は▲4六銀から▲3五歩。しかし島井女流二段も△3二飛に△4二金と、万全の受けだ。
△4三銀に飛車交換を避けて▲3七銀と上がるようではいけない。さらに△4四歩~△3四銀とされ、作戦負けを自認した。

第2図以下の指し手。▲5五歩△5三金▲5四歩△同金▲4六銀△3五歩▲6八金寄△4五歩▲5五銀右△5二飛(指し掛け図)
まで、46手で指し掛け。

▲5五歩は当然だが、島井女流二段は△5三金とし、容易に歩交換をさせない。
△3五歩は▲3四飛△同飛▲4三銀の防ぎだが、守る必要があったかどうか。私は▲6八金寄とし、▲5八飛の転戦を狙う。
△4五歩に▲5五銀右は怖いが、ぶつけてみた。
これに島井女流二段が△5二飛と応接し、指し掛けとなった。局面としてはここから面白いのだが、やむを得ない。

女流棋士に将棋を教えていただき、とても充実した一日だった。
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