藤井聡太竜王・名人の第71期王座戦五番勝負登場がついに決まった。前日も書いたが、番勝負なので2敗できるのが大きい。勝率8割3分男の藤井竜王・名人なら、もう8つめのタイトルは獲ったも同然。私たちは近いうちに、歴史の目撃者となる。
ただし王座戦で敗れると、ややこしいことになる。
翌期の王座戦に再び出ればよい、という単純なものではなく、この間に7つのタイトルすべてを防衛しなければならないからだ。
第36期竜王戦 ○○○○(3敗できる)
第73期王将戦 ○○○○(3敗できる)
第49期棋王戦 ○○○(2敗できる)
第82期名人戦 ○○○○(3敗できる)
第9期叡王戦 ○○○(2敗できる)
第95期棋聖戦 ○○○(2敗できる)
第65期王位戦 ○○○○(3敗できる)
第72期王座戦 本戦○○○○ 五番勝負○○○(2敗できる)
あと3勝(2敗)で八冠王になるのに、それを逃すと、次は32勝が必要になるのだ。
むかし、紀行作家の宮脇俊三が、旧国鉄の路線全線完乗を目論んだとき、すでに国鉄の9割以上を乗車しているので、完乗はラクだと考えた。
ところが、わずかの未乗区間に乗るために、乗車済みの路線に再度乗らねばならず、「乗車率9割どころか3割程度」の実感となり、愕然としたのだった。
よって藤井竜王・名人も、今回が八冠王最初で最後のチャンス、と捉えていてもおかしくない。
だが、羽生善治九段が1996年2月に七冠を達成したときは、その前年に「あと1勝で七冠」に迫りながら、谷川浩司王将に敗れ、再出発を余儀なくされた。
ふつうならここで頓挫するところ、羽生六冠(竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王)は6タイトルを防衛し、王将戦リーグも5勝1敗で乗り切り、リターンマッチを果たした。
とはいえこのリーグ戦でも、2回戦の森内俊之八段戦は必敗形で、奇跡的な逆転勝利だった。七冠の女神は、羽生六冠を見捨てなかったのである。
だが今回、藤井竜王・名人が仮に負けたとしても、向こう1年間七冠を防衛して、王座もあっさり奪取しそうな気がする。
もう1年くらい、八冠協奏曲を愉しみたい気もするのだが。
ただし王座戦で敗れると、ややこしいことになる。
翌期の王座戦に再び出ればよい、という単純なものではなく、この間に7つのタイトルすべてを防衛しなければならないからだ。
第36期竜王戦 ○○○○(3敗できる)
第73期王将戦 ○○○○(3敗できる)
第49期棋王戦 ○○○(2敗できる)
第82期名人戦 ○○○○(3敗できる)
第9期叡王戦 ○○○(2敗できる)
第95期棋聖戦 ○○○(2敗できる)
第65期王位戦 ○○○○(3敗できる)
第72期王座戦 本戦○○○○ 五番勝負○○○(2敗できる)
あと3勝(2敗)で八冠王になるのに、それを逃すと、次は32勝が必要になるのだ。
むかし、紀行作家の宮脇俊三が、旧国鉄の路線全線完乗を目論んだとき、すでに国鉄の9割以上を乗車しているので、完乗はラクだと考えた。
ところが、わずかの未乗区間に乗るために、乗車済みの路線に再度乗らねばならず、「乗車率9割どころか3割程度」の実感となり、愕然としたのだった。
よって藤井竜王・名人も、今回が八冠王最初で最後のチャンス、と捉えていてもおかしくない。
だが、羽生善治九段が1996年2月に七冠を達成したときは、その前年に「あと1勝で七冠」に迫りながら、谷川浩司王将に敗れ、再出発を余儀なくされた。
ふつうならここで頓挫するところ、羽生六冠(竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王)は6タイトルを防衛し、王将戦リーグも5勝1敗で乗り切り、リターンマッチを果たした。
とはいえこのリーグ戦でも、2回戦の森内俊之八段戦は必敗形で、奇跡的な逆転勝利だった。七冠の女神は、羽生六冠を見捨てなかったのである。
だが今回、藤井竜王・名人が仮に負けたとしても、向こう1年間七冠を防衛して、王座もあっさり奪取しそうな気がする。
もう1年くらい、八冠協奏曲を愉しみたい気もするのだが。