付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「三ヶ月の魔法」 上島拓海

2009-09-11 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
 ある日突然、松本市全域で不思議な現象が発生した。「意志による非接触動作」つまり身体が触れることなく思ったモノを動かせるようになったのだ。この城下町に住んでいた人だけではなく、たまたま立ち寄った人も含めて、誰もが持つようになった魔法の力。ただ1人を除いて。
 ただ一人、魔法を使うことのできない大町大五だったが……。

 もうひとひねり欲しかった。このネタだけで1冊は長い。超少女明日香みたいな話になるかと思ったらそうでもなく、あらすじを1行で書いたらネタバレしてしまうくらいの話。素材は良いけど惜しかった。

【三ヶ月の魔法】【上島拓海】【ほうき】【紅茶】
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「アルサラスの贖罪(1)~黒猫の家」 ディヴィッド&リー・エディングス

2009-09-11 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「この世のあらゆるものは売り物ですよ、殿下」
 オッソスの支配者アンディーヌに奴隷売買を持ちかけるアルサラス。

 幸運の女神に愛されている男、アルサラスは泥棒で、嘘つきで、殺し屋で、大ボラふき。だが、ここしばらくはツキに見放され、つい怪しい男の依頼を引き受けてしまう。遠く北の果て、<世界の果ての家>にまで行き、1冊の本を盗んでこいというのだ……。

 伝説の盗賊が1枚も2枚も上手の猫に弄ばれながら、使命を果たすために仲間を集めていくという……エディングス的に解説するなら「女神アフラエルに尻を叩かれるシルク」みたいな主人公の話。
 遺作となった『ドラル国戦史』が今ひとつで今回はどうだろうかと心配だったけれど、とりあえず滑り出しは好調。序盤のツキに見放された盗賊アルサラスの顛末はちょっと長すぎでだれかけたけれど、<世界の果ての家>に向かってからは一気呵成に物語が進みます。またもや世界の運命を賭けた、2柱の神の代理人による対決ゲームです。これもパターンですね。宿敵とみなされている相手を機会あるごとに「後腐れが無くなるから、ここで殺してしまおう」と提案するアルサラスを黒猫エミーが何度も却下するシーンはギャグですか? まあ、運命のゲームって面倒くさいのさとニヤニヤしながら読むのが吉です。
 全3巻ということで2巻は11月予定。楽しみです。

【アルサラスの贖罪】【黒猫の家】【ディヴィッド&リー・エディングス】【碧風羽】【岩塩抗】【黒猫】【お風呂】【のうたりん】【宗教の核心】【魔女狩り】
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