付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「惑星キャリバン探査隊」 スティーヴン・ポプケス

2009-09-25 | 宇宙探検・宇宙開発・土木
 いきなりの交通事故であった。
 緑豊かな惑星キャリバンで、宇宙船<シェナンドー>の探査隊が運転するバギーが現住生物の1体をひき殺してしまったのである。しかも、それはいるはずのなかった知的生命体だった。
 この宇宙において地球人類は有力な勢力ではない。知的生命体の住む惑星に侵入し、危害を加えたことが明らかになれば4人の乗員全員が殺人犯及びその従犯として厳罰が処せられることは明白だった……。

 ただちに惑星を離れるきまりを無視し、必死になって植物というか森林そのものと一体化したライフ・サイクルを持つ異星人キャリビーとのファースト・コンタクトを続けるのだけれど、それは自分たちの弁護材料を集めるためなのでした。できれば外交を樹立して、相手側の許しを得てから報告しないと……という話だけ聞くと、なにか短編向きのアイデアですね。
 登場人物の数は少ないのだけれど、やたら過去の回想は入るし、みんな幻覚を見るし、宇宙船のAIは口を挟んでくるしで、ページ数もかなり膨れてしまいました。そんなに読みやすくもなく。面白いけれど、何度も愛読とはいきませんでした。

【惑星キャリバン探査隊】【スティーヴン・ポプケス】【ファースト・コンタクト】【ヒロヒト】
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「葡萄山司令部、陥落!?~銀河乞食軍団 黎明篇2」 鷹見一幸

2009-09-25 | ミリタリーSF・未来戦記
「頭ごなしに命令されるのは下僕だが、やってくれと頼まれれば仲間だぜ」
 誰だって下僕より仲間の方が良いとご隠居の言葉。

 反旗を翻した〈蒼橋〉星系に送り込まれた〈紅天〉星系の艦隊は、植民地同様の扱いをしてきた宇宙生活者たちの徒党相手に予想外の苦戦を強いられる。しかし、〈蒼橋〉側も使用した踏鞴山のビーム砲が放射した電磁パルスの影響ですべての通信が途絶するという打撃を受けていた。
 そして、その間に戦況を一転させようと、潜伏していた〈紅天〉星系の工作部隊が動き出し、葡萄山司令部を手中に収めるのだが……。

 5冊でも10冊でも続く話だと思う一方で、3冊で完結という話も聞いた気がするのだけれど、いずれにしても2冊目というのはスターウォーズと一緒で反乱軍が押されまくる話。政治外交やら戦術戦略やらリアルに絡んできて、あまり問答無用で痛快無類の大活劇とはいえないのが残念だけれど仕方がありません。次回『激戦!蒼橋跳躍点』に期待します。

【葡萄山司令部、陥落!?】【銀河乞食軍団 黎明篇】【鷹見一幸】【野田昌宏】【鷲尾直広】【機動スーツ】【EMP】【天邪鬼】
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