「視聴率をとれ。だが、くだらん番組は作るな」
東京12チャンネルの社長となる中川順の言葉。
制作サイドとしては、せめてどっちかにしてくれと泣いたらしい。
予算もなく、人もなく、視聴率は取れず、番組を放映できない時間帯さえあった東京12チャンネル(現・テレビ東京)の創設期から編制や制作に関わってきた著者が回顧する、小さなテレビ局の奮闘記。こういう黎明期のごちゃごちゃした雰囲気の話は好きなのです。きれいごとでは生きていけない、なりふり構わない世界です。
新興の何もない局だけに、タモリをコメンテイターにして『モンティ・パイソン』を放送しちゃうし、映画でヒットした永井豪原作の『ハレンチ学園』をテレビ化できちゃう。大河ドラマだってエイヤッと12時間連続で放送するという暴挙も企画が通ってしまって、しっかり視聴率を稼いだりする。大きな局だと保守的でなくても怖くてできないことも、なんだかんだと意見をぶつけ合ったあげく通ってしまうのが面白いところ。
ただ、金もないし視聴率も取れないので、人気が出たタレントは他局へ移っていってしまうし、番組だってヒットすれば幾らでも真似される。きちんと報道できなかったこともあるし、失敗だって少なくない。そんなあれこれを語っている本です。
いちばん面白かったのは、永遠に交わりそうにない平行線のイスラエルとアラブに絡む外交レベルのクレームを、日本的な「まあまあ」「そこはおいといて」の精神で乗り切ろうとしたくだりでしょうか。それから、松本清張と視聴率調査の話。
【テレビ番外地】【東京12チャンネルの奇跡】【石光勝】【ローラーゲーム】【日本経済新聞】【八百長談義】【ニュース速報】【12時間ドラマ】【三猿】【ラーメン】
東京12チャンネルの社長となる中川順の言葉。
制作サイドとしては、せめてどっちかにしてくれと泣いたらしい。
予算もなく、人もなく、視聴率は取れず、番組を放映できない時間帯さえあった東京12チャンネル(現・テレビ東京)の創設期から編制や制作に関わってきた著者が回顧する、小さなテレビ局の奮闘記。こういう黎明期のごちゃごちゃした雰囲気の話は好きなのです。きれいごとでは生きていけない、なりふり構わない世界です。
新興の何もない局だけに、タモリをコメンテイターにして『モンティ・パイソン』を放送しちゃうし、映画でヒットした永井豪原作の『ハレンチ学園』をテレビ化できちゃう。大河ドラマだってエイヤッと12時間連続で放送するという暴挙も企画が通ってしまって、しっかり視聴率を稼いだりする。大きな局だと保守的でなくても怖くてできないことも、なんだかんだと意見をぶつけ合ったあげく通ってしまうのが面白いところ。
ただ、金もないし視聴率も取れないので、人気が出たタレントは他局へ移っていってしまうし、番組だってヒットすれば幾らでも真似される。きちんと報道できなかったこともあるし、失敗だって少なくない。そんなあれこれを語っている本です。
いちばん面白かったのは、永遠に交わりそうにない平行線のイスラエルとアラブに絡む外交レベルのクレームを、日本的な「まあまあ」「そこはおいといて」の精神で乗り切ろうとしたくだりでしょうか。それから、松本清張と視聴率調査の話。
【テレビ番外地】【東京12チャンネルの奇跡】【石光勝】【ローラーゲーム】【日本経済新聞】【八百長談義】【ニュース速報】【12時間ドラマ】【三猿】【ラーメン】