付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「星界の王死すとき」 ジョン・ジェイクス

2010-01-16 | 宇宙・スペースオペラ
 銀河系からの移住がおこなわれて数万年。第二銀河系は“星界の王”とも呼ばれる複数の“交易卿”による支配が確立され、交易卿は警察機構である統制庁を使って人々を統治している。
 マックスミリオン・ドラゴナードは優秀な統制官でありながら脳の欠陥から生じる暴力衝動を抑えきれず犯人を殺害してしまったため、囚人惑星で終身刑に処せられていた。そのドラゴナードの前にかつての上司ヴァルクが姿を現す。800歳は生きるはずの交易卿が、各地で次々に死んでおり、その事件の背後にいるらしいメトセラと名乗る人物について調査することで恩赦を与えようというのだ。
 ドラゴナードはメトセラの組織である「心臓旗」軍団に潜入すべく惑星ペンタゴンへと向かうのだが……。

 交易卿と統制官の世界に、優秀でありながら何故か組織から弾かれようとしているドラゴナードという男を媒介にして語られる物語であり、誰が味方になり敵に回るか二転三転する活劇小説。
 第二銀河系シリーズの第1作だけれど、時代的には表紙に吊られて買った『今宵我ら星を奪う』の方があとの話。『The Planet Wizard』で3部作完結らしいけれど未訳。残念。

【星界の王死すとき】【第二銀河系シリーズ】【ジョン・ジェイクス】【佐藤道明】【勢力バランス】【黄金色の目】【臓器移植】【騎獣】
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする