ホームズ・マニアのことをシャーロキアンと呼び、ホームズを実在の人物としてその足取りを辿り年表を作成していく学問をシャーロッキアーナというそうです。その「シャーロッキアーナの権威による力作」というので、そういう本かと思ったら、アーサー・コナン・ドイルの評伝でした。
しかも、ホームズを実在の人物として取り扱い、事件は実際にあったこととする……はずのシャーロキアンなのに、ドイルの執筆内容のミスは徹底的に追求しています。特に銀星号(シルヴァー・ブレイズ)の事件では、競馬のことを全然知らないまま執筆してしまったドイルに対して、騎手の色分けがいい加減だとか事前チェックがデタラメとかさらにはオッズが……と、厳しい非難を浴びせています。
さすがにちょっとおかしいなと思って略歴を調べてみれば、この長沼弘毅という人は1960年代には公営競技調査会会長だったのですね。つまり、戦後の競輪競馬などはどうあるべきかという方針を決めた人です。そりゃあ、厳しくもなりますね。
翻訳家であり、江戸川乱歩賞選考委員であり、日本のシャーロキアンの草分けであり、講道館七段の柔道家であり、日本コロムビアの会長であり、税務署長経験者であり、大蔵省事務次官にまで上り詰めたという、むしろ著者自身が興味深いものでした。
【シャーロック・ホームズ健在なり】【長沼弘毅】【シルヴァー・ブレイズ】【ボヘミア国王の正体】【共同経営者】
しかも、ホームズを実在の人物として取り扱い、事件は実際にあったこととする……はずのシャーロキアンなのに、ドイルの執筆内容のミスは徹底的に追求しています。特に銀星号(シルヴァー・ブレイズ)の事件では、競馬のことを全然知らないまま執筆してしまったドイルに対して、騎手の色分けがいい加減だとか事前チェックがデタラメとかさらにはオッズが……と、厳しい非難を浴びせています。
さすがにちょっとおかしいなと思って略歴を調べてみれば、この長沼弘毅という人は1960年代には公営競技調査会会長だったのですね。つまり、戦後の競輪競馬などはどうあるべきかという方針を決めた人です。そりゃあ、厳しくもなりますね。
翻訳家であり、江戸川乱歩賞選考委員であり、日本のシャーロキアンの草分けであり、講道館七段の柔道家であり、日本コロムビアの会長であり、税務署長経験者であり、大蔵省事務次官にまで上り詰めたという、むしろ著者自身が興味深いものでした。
【シャーロック・ホームズ健在なり】【長沼弘毅】【シルヴァー・ブレイズ】【ボヘミア国王の正体】【共同経営者】