昨日は、札幌だったから、東京の暑さが、ますます身に染みる。
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「古代国家と東アジア」は、上田正昭さんが、平城遷都1300年を機に著わした、氏の業績の集大成的な本だ。
上田さんは、もう80歳を越えられているが、これだけの本を著わされる。ただただ脱帽である。
後書きには、私が、歴史を学びたいと思ったのは、中学二年生のころ(1941年!)とある。第二次世界大戦が始まった年だ。津田左右吉博士の本を読んでからという。すでに、前年には、発禁になっていたという。歴史の史料を鵜呑みにできないことは、中学の頃から、実感済みだった。
様々なテーマについて、史料、従来の考え方・解釈、新たな発見、他の亜細亜との関連等を述べた上で、氏の考えを披歴する。あまりにも広範な知識に、口があんぐり。
ちょうど読んでいたのが、七夕のころだった。
七夕の起源は、日本書紀の記載、万葉集の歌から、天武朝まで遡るのは確実だが、大阪の紫金山古墳で見つかった鏡(4世紀後半)にまで、遡るかもしれないという。
キトラ古墳の石室天井に織女星と天の川が描かれていたが、その究極の起源は、道教の最高の仙女である西王母につながるのだそうで。それが、漢代に女神になり、後漢に織女神となり、牽牛、織女の星合い伝承になり、西晋時代の本には、記されるようになったという。北朝鮮の古墳にもはっきりと描かれているそうで、七夕一つとっても、その物語は、遠く昔に遡り、かつ中国、朝鮮からの文化の流れを示している。
亜細亜の文化の流れをつかむのに、その終着点である奈良は、最適な地かもしれない。
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「古代国家と東アジア」は、上田正昭さんが、平城遷都1300年を機に著わした、氏の業績の集大成的な本だ。
上田さんは、もう80歳を越えられているが、これだけの本を著わされる。ただただ脱帽である。
後書きには、私が、歴史を学びたいと思ったのは、中学二年生のころ(1941年!)とある。第二次世界大戦が始まった年だ。津田左右吉博士の本を読んでからという。すでに、前年には、発禁になっていたという。歴史の史料を鵜呑みにできないことは、中学の頃から、実感済みだった。
様々なテーマについて、史料、従来の考え方・解釈、新たな発見、他の亜細亜との関連等を述べた上で、氏の考えを披歴する。あまりにも広範な知識に、口があんぐり。
ちょうど読んでいたのが、七夕のころだった。
七夕の起源は、日本書紀の記載、万葉集の歌から、天武朝まで遡るのは確実だが、大阪の紫金山古墳で見つかった鏡(4世紀後半)にまで、遡るかもしれないという。
キトラ古墳の石室天井に織女星と天の川が描かれていたが、その究極の起源は、道教の最高の仙女である西王母につながるのだそうで。それが、漢代に女神になり、後漢に織女神となり、牽牛、織女の星合い伝承になり、西晋時代の本には、記されるようになったという。北朝鮮の古墳にもはっきりと描かれているそうで、七夕一つとっても、その物語は、遠く昔に遡り、かつ中国、朝鮮からの文化の流れを示している。
亜細亜の文化の流れをつかむのに、その終着点である奈良は、最適な地かもしれない。