傷ついた日本人へ

まだ朝なのだが、今日は、これから仙台に行く。
震災後、３回目。
震災に関連し、昨年、ダライラマさんが日本で、講演した内容をまとめた本が出たので、ご紹介。



本屋で見つけてGETした。

昨年、高野山で講義した時のまとめだから読みやすい。氏は、その後、東北にもお回りいただいた。ありがたい話だ。10日間滞在されたという。

本の題名を見て、ちょっと違和感があったが、本書を読むと、氏の真の思いが伝わってくる。

般若心経を中心にした、仏教の根本と、仏教と今の物理学の最先端の研究とのかかわりと、3.11をどうとらえるべきかについて、一所懸命に伝えてくれる。

もちろん、氏すら達成できていない世界もあるので、我々が理解することは難しい部分もあるのだが、相当我々のレベルに落としながら、話してくれていて嬉しい。
仏教が追い求めていたことと、今の物理学が求めていることを比べてみると、仏教がいかに高度に、真実を追求しようとしていたかがよくわかる。
宇宙はどう、いつ始まったのか？時間は、いつから始まったのか？人間の意識は、我々の頭の中で、どう存在し、どう変化していくのか？

まだ答えられる人はいない。ブッダが生きていた時代の人と同じように。
まさに、今の日本人に、打ってつけの本。日本人の心の底に根付いている仏の心にも気づかさせてくれる。
密教が現役なのは、チベット文化圏と、日本だけだという。言われてみるとそうだ。最澄、空海のおかげで、日本は、最も早く密教が伝えられた国の一つであり、その後継者によって、千年以上、受け継がれているのだ。

以前、氏の講演をお聞きした時の、自然体で、暖かい語り口を思い出した。