かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古代天皇の秘密

2012年05月15日 | Books


高木彬光さんの”邪馬台国の秘密”を読んだら、”古代天皇の秘密”という本があることを知った。

こちらは、絶版になっていたが、AMAZONで、1円でGET。本屋さんや、著者に申し訳ない。

神津恭介のベッドデティクティブシリーズの第三弾との位置づけ。いろいろ入院することの多い、神津探偵だが、今回は、何と当て逃げに遭った。
そして、邪馬台国がその後どうなったかという謎に挑戦。

意欲作だ。とにかく薀蓄の嵐。昭和61年が初版のようだが、当時の最先端の議論を、この文庫に詰め込んだ感じ。
後書きによると、高木氏は、江戸川乱歩氏に見いだされのだそうだ。私は、松本清張氏路線と思っていたのだが、もっと先輩の直系だったらしい。それに、恥じない充実振り。

あまりにも広範なテーマを取り上げていて、何について触れたらいいか困ってしまうのだが、やはり、朝鮮とのかかわりの部分が多いか。
出雲についての考察、東北、九州征伐についての話も興味深い。
しかし、その後もどんどん考古学的な発見があり、高木氏がご存命だったら、違った内容の本になっていたかもという部分もある。

それにしても、これだけの情報を総括し、一つのストーリーにまとめ上げた、高木氏の情熱に大拍手である。
古事記、日本書紀に興味のある人に、是非お勧めしたい。
コメント
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