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本書は、昨年10月に出た本。本屋に平積みになっていたのを、GETした。
あまり期待していなかったのだが、なかなかの本だった。
著者の一人である生田さん所蔵の、古絵葉書、古地図を軸に、歴史的事実、現在の写真を付け加えて、鎌倉、横浜、湘南の、庶民の歴史を探ることに成功しているように思う。
我々が生きている間にも、世の中は、変化していて、我々の記憶にはあるのだが、記録に留められず忘れ去られていくことも多い。ところが、絵はがきや、地図に、思いがけない史実が留められているケースがある。本書は、それを見事に描き出しているように思うのだ。
テーマが広範なので、どうかと思ったが、その中でうまくテーマを絞り込み、読者が楽しく読み進められるように工夫されている。
5/4に乗り損ねた江ノ電コーナーなど興味深い。昔は、一両編成で、スピードが遅かったので、駅も、もっとたくさんあった。
今の横浜市役所の場所にあった、前の横浜市役所の立派なこと。
烏帽子岩は、昔砲術訓練の標的にされていて、てっぺんが欠けてしまったのだという。
色もきれいだし、鎌倉、横浜、湘南の歴史に興味のある人に、お勧めしたい本。