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出たばかりの本。題名に惹かれてGET。
かの有名な巨大弁護士事務所である西村あさひ法律事務所編だ。
精鋭弁護士たちが、企業が弁護士を使うようなケースを、10のテーマに分け、難解なテーマも、なるべくわかりやすく説明してくれる。それにしても、各弁護士のキャリアの凄いこと。どういう頭をしているのだろう。
サラリーマンを何年かやっていると、たぶんどれかのテーマには、ぶつかるだろう。
それだけ、多岐のトピックを取り上げようとしているが、当然ひとつひとつのケースは、個別具体的なので、すべてに当てはめられるような、イロハがある訳ではない。それはわかっていても、やはり参考になる。いろんな旬なテーマを中心に取り上げているからだ。
読んでいると、庶民の感覚(それ自体、マスコミによって作られたもので,本来持っているものではないかもしれないが)と、実際は、かなりずれがあるということ。最先端の分野については、法律はまったく追いついておらず、実務がどんどん先に進んで、法律が後追いになっていることだ。
グローバルなケースだと、ますますその傾向が強くなる。そこで、このようなグローバルな案件をハンドリングできる(と思われている)巨大弁護士事務所が繁盛することになる。
パワハラや、企業不祥事など、身近?なトピックも多数収録されているので、読み物としても興味深い。
本書で、企業法務のノウハウをマスターしたいと思う向きにはお勧めしない。そりゃ新書一冊では、無理に決まってる。