かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ミス・オーデル~クリス・オーデル回顧録~

2010年08月01日 | The Beatles



ビートルズ関連の本については、これでもかこれでもか状態だが、また、これでもかが出ている。
このオーデルさんについては、私も知らなかったのだが、本屋で、本書を見つけて、パラパラめくったら、これは、マストと思いすぐGET。
6月に出たばかりだし、内容も内容だから、あまり宣伝もされていないので、読んだ方は、まだ少ないだろう。

帯に、「私は有名人ではありませんでした。準有名人ですらありませんでした。でもわたしは、確かにそこにいたのです...」クリス・オーデル。60~70年代にかけて米英国の音楽業界でアシスタントをしていた彼女の赤裸々な告白。とあるが、誇張でも何でもなく、まさにその通りの内容だ。

このオーデルさん。普通の不良少女?だったようだが、ふとしたきっかけで設立途上のアップルで働くことになる。突然、インサイダーになったのが、68年のことだ。そして、ローラーコースターのような10年が始まるのだ。
その内容は、まさに、女、酒、ドラッグ、S○○、まみれの、どろどろの日々だ。しかし、よくここまで細かく覚えていて、これだけの量の本にまとめたものだ。相当頭のいい人に違いない。この、考えようによっては、くだらない内容の本を翻訳、日本で発売まで漕ぎつけたというのもすごい。
暴露本と言ってもいい内容だが、暴露された人々が、サポートコメントを載せたりしているから、このオーデルさんが相当好かれているか、当時から相応の時間(30年以上)が経過したということなのだろう。
ちなみに、このオーデルさんは、ジョージハリスンの、Give Me Love の、B面の曲(ミス・オーデル)に歌われているし、レオン(今は、リオンと発音するらしい)ラッセルの、「パイシーズ(魚座)・アップル・レディ」にも歌われている。

この本で紹介されている酒とドラッグの話と、S○○の話は、あげ始めるると切りがないので、興味のある方は、実際に本書を読んでいただくとして、音楽に関する(私の)興味のあった新発見のみ、ちらちらご紹介。

・オーデルさんは、ヘイジュードのコーラスで歌っていた。

・オーデルさんは、あの1969年1月30日の、ルーフトップコンサートを、ヨーコ、モーリンらと共に間近で見た、たった4人の観客の内の一人だった。

・ジョーコッカーの、シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウインドウのレコーディングに立ち会い、そのカバーを、ポールに聴かせたのも、オーデルさん。まだ、アビーロード発売前のこと。

・ゲットバックの歌詞に出て来るツーソン・アリゾナは、オーデルさんの出身地。少なくとも、ジョージは、オーデルさんから、曲のアイデアをポールは得たと思っていた。

・オーデルさんは、ジョージと、あのフライヤーパークで過ごしていた。その結果、パティに関する、ジョージ vs ECの、板ばさみに苦しむことになる。

・ジョージは、モーリーンにもちょっかいを出していた。

・ボブディランは、ワイト島のコンサートの時、ハーモニカを忘れ、沢山のハーモニカを買って届けたのものオーデルさん。

・ジョージが、ポールがビートルズ解散のための裁判を起こしたことを新聞で知り、即オール・シングズ・マスト・パスの制作を開始した。

・ジョージのコンサートを、ポールとリンダが、変装して見に来ていた。その日、ジョンと、モーリーンと、ジョージが、プラザホテルのオーデルさんの部屋で、想い出話しをしていた。

・バングラデッシュのコンサートに、ボブディランが出るかは、最後の最後までわからなかった。ジョンは、事前に不参加を表明し、ジョージは、がっかりしていた。

・ラヴィ・シャンカールのツアーには、必ず、本格的なインド料理が食べられる体制が必要だった。だから、調理器具、コックなどを従えてのツアーになった。

・ジョージが、オリビアの写真を撮って来てくれと頼んだのも、オーデルさん。

その他、ローリングストーンズや、デヴィッド・ボウイや、CSN&Yや、サンタナや、ボブディランなどのツアー・マネージャーを務めているので、彼らの逸話も満載。
クラシックロックファンは、必読の書に加えてもいいかもしれない。生の彼らの、ほんの一部を垣間見ることができる。

明日は、一日留守で、お休み予定。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする