今日も、帰ったら、柔道で、男子代表は、姿を消していた(泣)。
杉本選手は、連続一本勝ちで、順調に準決勝進出!有終の美を飾って欲しい。
本書は、1年ぐらい前に、本屋で衝動買いして、そのまま置いてあった。
やっと読んでみようかなと思ったら、びっくり。
つかみが凄い。著者の加瀬さんは、小野洋子さんの従妹で、JLが来日した時、行動を共にしたりしているのだ。NYでも会っていて、PMと共にUFOを見た話とか、ピラミッドパワーの話とか、宗教、芸術の話もしたという。JLの数少ない日本人の友だちだったという訳。
JLは、限りなく優しい人で、日本の心のよき理解者になっていったという。
そして、加瀬さんは、あの”IMAGINE”は、神道の世界を歌っているにちがいないと考えられている。
JLは、靖国にも(カバーの写真か?)、伊勢神宮にも行っているという。小野洋子さんが、連れて行ったようだが。
加瀬さんは、烏森の小さなバーにも連れて行ったことがあるといい(私もよくあの辺には出没するが)、カウンターで歌を歌っていた若者が、大声で泣き始めたという。当時(70年代中頃?)JLは、神だった。
”religion”の語源は、ラテン語の”縛る”だという。なるほど!でも、神道は、違う。
JLが、日本語を勉強していたことは有名だが、”OKAGESAMADE”という言葉を、世界で一番美しいと言っていたという。日本人の考え方を、体で理解し始めていたのだろう。
小野洋子さんの妹に節子さんという人がいて、この人も、スイスで博士号を取得し、世界銀行で、幹部職員を務め上げ、その後、彫刻家になられたという。スーパーウーマンだ。
つかみのところについての話が、長くなってしまった。
本論の部分は、いたってまじめな、比較文化論とか、比較宗教論的なものだ。
加瀬さんは、凄く豊富な海外経験をお持ちで、さまざまな民族、宗教とかかわってきた。
そして、神道の素晴らしさを深く理解されるようになり、本書を著された。
人類は、遠い昔から動物とともに生きていて、どこでも、精霊信仰である多神教が信じられてきた。今宗教と呼ばれているものは、その後、できたもので、しかも、ハイブリッドな内容になっており、感性よりも、理知が優先する。古来の宗教は、宣教師がいないが、今、宗教と呼ばれているものは、宣教師がいて、信者を獲得していかなければならない宿命を負っていた。YES&NOを重視すれば、当然排他的な性格も帯びる。神道は、みんなでがやがやの世界で、排他的になる必要もない。仏教とも折り合いをつけた。
善悪の判断に、美を基準にするのも、日本的な発想だ。日本の文化が、欧米で人気を博したのもうなずける。ラフカディオハーンも、日本人の心性の高さに魅了された一人。昔話を収集する中で、自分の家を燃やして村人を津波から救った人の話を海外に紹介し、”TSUNAMI"という言葉が、海外でも使われるようになったという。
結論は、本来の日本らしい生活を取り戻そうということだった。
『神道は、人と、山や、森や、川や、あらゆる生物と国土をいのちとしている。すべて
の宗教に「教」がついているが、古道とも呼ばれた神道は、いのちの尊さを解くものだから、「道」なのだ。』
3.11を経験した今、じっくりとこの言葉を噛みしめたい。
加瀬さんのJL論を、加瀬さんのJL体験も紹介しながら、語って欲しいものだが、プライベートなことなので、加瀬さんもそれをよしとはしないだろう。