リスペクト(事例紹介)コラムです。
先日、J1復帰及びJ2優勝を決めた湘南さんですが、10月にホームタウンを追加しています。最近のJクラブではホームタウンを増やしていくのがトレンドの様子。一昔前、どこだったか忘れましたが、県北で試合をしない事になって、県北に営業活動を行わないという、実質のホームタウン縮小という事例を見かけた事がありますが、まさに真逆の取り組み。数字ベースのみで動くからそうなるのでしょう。湘南さんの動きはファン・サポーター目線の素晴らしい取組ですね。まずは湘南さんの事例から。
【2市8町が新たにホームタウンに 湘南ベルマーレ】
「J2湘南ベルマーレは、2市8町を新たにホームタウンとして追加したと発表した。湘南の眞壁潔会長は「より魅力あるクラブを目指す」とコメントした。新たに追加した2市8町は以下の通り。
▽鎌倉市 ▽南足柄市 ▽大井町 ▽開成町 ▽中井町 ▽箱根町 ▽松田町 ▽真鶴町 ▽山北町 ▽湯河原町」
引用:神奈川県新聞(カナロコ)
湘南さんの元々のホームタウンは7市3町で、9市11町と一気に倍増した事になります。それで現在のホームタウンは以下のとおりです。
厚木市、伊勢原市、小田原市、茅ヶ崎市、秦野市、平塚市、藤沢市、大磯町、寒川町、二宮町、鎌倉市、南足柄市、大井町、開成町、中井町、箱根町、松田町、真鶴町、山北町、湯河原町
うーむ、素晴らしいですね。でも・・・神奈川県は激戦区。何とJ1からJ3まで6クラブがひしめき合っています。これって、どういう勢力図になったのか神奈川県の地図で色分けしてみました。素人の手書き作品ですいません・・・ でも面白かったです。歴史マニアとしては何か国盗り合戦みたいで楽しかったです。黄緑エリアが湘南さん、黄色エリアが相模原さん、ピンクエリアが川崎さん、水色エリアがマリノスさん。横浜市に縦に黒線が入っていますが、それが横浜FCさんとYSCCさん。赤の斜め線は湘南さんで今回追加になった市町です。湘南さんは県西と鎌倉市を押さえた事になります。注目すべきは4か所空白エリア。清川町&愛川町、座間市&綾瀬市&海老名市、逗子市&葉山町、そして三浦市です。うち1つは2クラブ、2つは3クラブに囲まれている微妙な地区。はてさて、どちらが最終的に抑えるのか気になるところです。個人的には、逗子市&葉山町は「湘南」に似合うでは。
他の5クラブのホームタウンを並べてみました。すごいです。横浜市には3クラブいます。マリノスさんは他に2市ありますが、他の4クラブは1市のみ。これらを見ても、湘南さんは際立っている事がよくわかります。
・J1川崎: 神奈川県川崎市
・J1横浜FM: 神奈川県横浜市 および横須賀市 、大和市
・J2横浜FC: 神奈川県横浜市
・J3相模原: 神奈川県相模原市
・J3横浜YSCC: 神奈川県横浜市
J1とJ2クラブのホームタウンをざっと見てみました。1都府県複数クラブの場合は、どうしても複数の市町の名前があります。これはしょうがない。1県1クラブの場合は1から3市および全県というのが多いですね。山口さんは「県全19市町をホームタウン」としているのは前述どおり。そしてもう一つ見つけました。京都さんです。「京都府京都市、宇治市、城陽市、向日市、長岡京市、京田辺市、木津川市、亀岡市、南丹市、京丹波町」となっています。11市町というのは多いです。山口、湘南、京都の共通点は、どこも地域に更に根を貼ろうとしている事です。その数だけホームタウンに関する契約を結んでいるはずなので、そう簡単な事ではありません。
あと、思うのは「全県」とまとめてしまうのと、全市町村の名前を並べてしまうのはあきらかに意気込の違いを感じます。岡山県に例えてみると、「全県」に含まれているはずの里庄町(あくまで例えです)はホームタウンなのかというと、そうは実態はそう思われていないでしょう。これが27市町村名が並んでいたら、里庄町ともホームタウン契約を結んでいると想像できます。山口さんは全市町村にご当地選手を設定しており、名実ともに地域密着しています。という事で、湘南さんは「平塚」から「湘南」へクラブ名を変えた時点で広域化していますね。今後の動きに注目です。
J2湘南関連:65|64|63|62|61|60|59|58|57|56|55|54|53|52|51|50|49|48|47|46|45|44|43|42|41|40|39|38|37|36|35|34|33|32|31|30|29|28|27|26|25|24|23|22|21|⑳|⑲|⑱|⑰|⑯|⑮|⑭|⑬|⑫|⑪|⑩|⑨|⑧|⑦|⑥|⑤|④|③|②|①