CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】パーセント

2024-06-14 21:05:31 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜ドラマでした
個人的にははずれだった、正直に書いておくと
大阪局のドラマで、こういう感じのやつは当たったためしがないなと思ってしまうんだが
狙いはわかるんだが、あまりにもあけすけすぎて
鼻白むというか、どうも自分には合わないなと思いながら
でも、ちゃんと最後まで見たのであります

障害者を扱った内容で、ある意味、このドラマのメタ的なというか
入れ子的なドラマになっていたわけだけども
そういう作りとか、狙いとか、やってることとか、
そういうのの計算みたいなのはよくわかるんだけど
それだけ、そういう組み立てだけという感じに見えてしまって
どうもはまれないのでありました
要素があまりにも組み合わせを考えられすぎているような気分で、
なんか、ご用意しましたと見せられているような気分になってしまうのであった

まぁ、そんな文句たらたらなのはよくないと思いつつも
何かこれはというのがあったかと考えたりするのであるが
障害者の人が出ている、それだけといってしまうのも気が引けるんだが
それこそ、そういう人を使ってそういう主張をするという
ごく当たり前のことをしているだけなわけで、
なんか、もうちょっとひねりというか、違う形で見たかったようなと
思ったりしたのである

ドラマの現場というの、そして現場をまわすということの大変さというのは
ちょっと面白いところだなと、脚本が逃げたり、怪しげなえらい人が
とんでもない脚本家を連れてきてみたり
そのブレストが、結構トレンディな感じだったりと
描かれているそれこれが、若干古いんじゃないかと思ったりしたんだが
案外今でもあんなもんなのか、テレビを作るという側の話しは
面白いなと観ていたのでありました
大変な仕事だなとつくづく思い知らされる、絶対やりたくないな

しかし、わざわざドラマにして、そういう人を出すということは
やっぱり、そういうことに何かしら意味がないとと
ドラマだからこその枠にとらわれてしまうんだろうなとちょっと感じた
そういう意味では考えるきっかけとなる物語だったと思うのである
実際、働いていてそういう人たちが結構そばにいるわけだけども、
それは別にそういう人として普通にいるので、特に気にしないんだが
いざドラマとなったら、やっぱりそこに意味がとなると
妙なことになるというのが難しいところなんだろうなと
いわゆるモブとして存在するのか、そうではないキャラクタとして存在するにしても、
その個性をどうするか、そうじゃなくてもいいけど、たまたまそうである
そんな風になるのが一番なんだろうけど
だいぶ難しいことだなと、見る側も作る側も、色々考える余地のある題材だと
思ったのでありました

【映画】マッドマックス:フュリオサ

2024-06-11 21:12:20 | ドラマ映画テレビ感想
珍しく映画づいている最近だが、
これは映画館で見ないといけないやつだろうと、
怒りのデスロードをテレビでしか見ていないという残念な経験から
楽しみにして見に行ったのである
期待通り、大変楽しかった

荒廃した世界で、一人の少女が生きて復讐を誓う
そんなお話だったわけだが、正直マッドマックスシリーズというのを
そもそもよく理解していないので、原作的なものが存在するのかしないのか、
どういうコンテンツなのか、わからんが、
まぁそんなことはどうでもいい、V8を讃えよ!的な感じだと思ってたんだが、
V8感はだいぶ少ないというか控えめで、
フュリオサの復讐劇のみといっても過言ではないくらい、
フュリオサが、ちっちゃい頃から大きくなるまで、
ひたすらアクションに次ぐアクションしてて、大したもんだなと感心して見たのである

喋れない設定というのは、子役の演技をアクション全振りにしたからなんだろうと
勝手に推察してしまうわけだが、それにしたって、
あんな大変なアクションを、ぱぱっとやっちゃうのが凄いと
日本で、女子役にこういうジャンルないよなと羨ましく思うのである
やがて立派なアクション女優になるんだとしたら、本当、凄いいいなぁ

メタ的なことはさておき、話しは全く複雑でもないし、
相変わらずわけのわからない世紀末的なガソリンで動く車とバイクのような何かが
火を噴き、火を浴びといった感じで、大爆発してて大変楽しいのだけども
これがまた、色々なシーンの組み合わせといっていいのか
単純に長いはずなんだけど、その時間とか、飽きを感じさせないすばらしさで
ずっとこのわけのわからない戦闘(アクション)が続いたらいいのに…、いや、続くわ
という感じであっけに取られて見ていたのでありました

敵が空飛びだしたり、その飛び方がバカっぽいようで、ものすごく理にかなってるし
ウォーボーイは相変わらず死にまくるしと、大変よろしいわけだけども
今回の敵役がしつこい奴で、最終的にはなるほどというオチが用意されていたけども
それにしても、なんか、映画の敵としては残念だったように感じてしまったのである
凄い嫌な奴といっていいと思うんだが、
最近流行なのか、やたら逃げるし死なないというのが、フラストレーションがたまってしかたない
その割にすっきりする死にざまでもないというのが
なんとも、惜しいというでもないが、こういう映画にほしい炭酸的なスカッとさが
足らないと思えたのでありました
でも、人間理解が進んだとみるべきか、嫌な奴というのの精緻なトレースが見事すぎて
本当、こういう人いるなというのがまざまざ思い浮かべられてすごく感心したのである
馬鹿っぽいのに、賢いというか、強いというのがまた
イライラさせるというか、なんというか、凄い

と、まぁ、狂気あふれる世界観を堪能して、
シリアスに復讐を描いているので、まったく笑うシーンというのは存在しないはずだが
なんか、笑いに近い面白いを端々から受け取ってしまう
ステキな作品だったと思うのである
やっぱ、世紀末感というのが映画だからこそ、最高に馬鹿っぽいけどリアルで楽しいのだな

【ドラマ】VRおじさんの初恋

2024-06-08 20:51:58 | ドラマ映画テレビ感想
NHKよるドラ枠でありました
漫画原作だったようなのだが、知らないので再現度は不明ながら
純粋にドラマとしてすごく楽しんだ
なんなら、最終話、いや、最終週は泣いたわ

VRをやっているおじさん二人が、
VR内では可愛い女の子アバターで、それ同士で恋愛的なといっていいのか、
これは恋愛ドラマだったか?というと、そういう概念でもない
けど、何かしら慈しむという心があったから、
これは慈愛とか、愛情の物語だったのではないかとも
思ったり考えたりしたわけだけども、
同性愛とかそういうことではない、超えたものを取り扱っていたと
結構深く考える内容でもありました

ドラマとして、VR世界を現実の役者でやるというのが
試みとして凄い面白い、こういう小劇場向けっぽいのも
ドラマにして面白くなってしまうんだと、映像の勝利を見た気すらして
凄く楽しかったわけなんだけども、
ある種のコスプレ感が、VR世界っぽさに繋がっていたのか、
これまた、VRゲームやったことないからわからんのだけど
こういうもんかと納得して見てしまったので
ある意味幸せだったのかもしれない、実際のVR世界はこうじゃないような気がしてならんというか
おそらくは、アバターのないインターネッツを楽しんできた自分には
なんとなし理解できそうなそれだわと思うのだけども
まぁ、それはそれ

序盤のVR内での恋情(ここは間違いなく恋愛だった)の描き方が
戸惑い含めて凄い面白かったし、それがVRと現実をちょろちょろクロスするのが
序盤は笑いだと思ってみていたんだけども、
そうではなくて、その純粋さみたいなのが後半に繋がっていって
これが情愛を超えたものになっていくようで興味深かったのである
性愛ではない、誰かのためにどうにかしようという気持ち
これはどこにでも沸くそれだから、自然だし、流行の言葉でいえば尊いだろうしなと
深く感動したのでありました

現実世界でも、少しずつ解決があり、親子の情も扱っていたり
偏屈な人間が解けていく、そのために気持ちを向けたというシーンが続くのが
なにせ気持ちがよくて、塀内さんのおせっかいおばさんキャラが最高にいい味出してて
なんというか、全体的に辛い部分もあるはずなのに、凄く優しい世界になってて
心地よく見終えたのでありました
ラストがあっけないというか、そんな感じなんだとエピローグが長い物語を見たような気分でもあったが、
それこそが重要だったなと、よくできた物語を見たと
大変満足した思いをメモっておくのである

とてもよかった、なっちゃんが母親役というのもしみじみだが、上手い演技がすごくよかった
弥十郎さんはいわんやである

【ドラマ】鬼平犯科帳 本所・桜屋敷

2024-06-04 21:02:15 | ドラマ映画テレビ感想
先日見た映画の前日譚を、なんとテレビでやってたらしく
知らないで見逃してたんだが、幸い、KBS京都でやってくれたので
ありがたく見終えたのでありました
そうか、これ見てから映画見たかったなと思ったんだが
まぁ、それはそれ、二本を通しで撮っていたんだなと思うと
時代劇の火がまだ消えてない内にという焦りみたいなものも感じたわけだが
それはそれとして、新しい鬼平世界を堪能したのでありました

話しとしては、本所に鬼平が帰ってきて、
火盗の頭になったというあたりからの話しで、
敵役でもないが、いい盗人役でマツケンが出てたりして
やたら豪華なのがすごくよかった
殺陣に関しては、マツケンがやられるというのが新鮮な気がしたんだけども
考えてみれば、結構なお年なので大変であったろうと思いつつも
いわゆる、暴れん坊殺陣ではないそれだったので
安心しながら見たわけだが、まぁ、そこはさておいて
とりあえずは、鬼平のキャラを見せる、その一点であった話しだと
見ていてほれぼれしたのである

血闘の方でも思ったことだが、やっぱり、本所の鉄が華奢というか、
上品すぎて違うなーと思ってしまうのだが、
精一杯に演じられていたので、その内年齢を重ねて貫禄が出てくると
若い頃の役ながら、その若さが追いつくんじゃないかと期待したくなる感じであった

しかし、今回の話しは、どことなく梅安先生案件みたいな感じで、
女が独特の悪となり、その憐憫ではない救われないものを描いていて
凄く気まずいが、面白い内容で見入ってしまった
まだ、鬼平を掴み切れてないせいか、いまいち、女の迫力に鬼平が負けているといってはアレだが、
通じないというところのやるせなさが、ちょっと足らないように見えてしまったけども
まぁ、それはそれとして、かつての知った女がそうなってしまったという
その悲惨さと、その末であるというところが、見事に演じられていたので
女優さんがすげぇなと感心したのである
梅安の妹みたいだったわ、本当、池波先生はああいう女性の描き方が上手すぎるのか、
それをやる女優さんも見事に演じ切って、実に花のある物語になるなと感激するほどでありました

結構派手な殺陣が多いし、見せ場、見せ方も大きいので
見ごたえがあるのだけども、もうちょっとこなれて
さらにばっさばっさな殺陣を見たいなと思うところ
後ろの敵の刃を、かついだ形で裁くというのが素敵ではあるが
そういうのの他に、鬼平らしく、ばさばさと、雑魚を叩いて落としていく
テンポのいいそれを見たいなとも思ったりしつつ
新しい鬼平の殺陣を形にしてほしいなと
やっぱりいいものを見たと思ったので
なんとしても続けてほしいと書き留めて、念を送っておくのである
役者も若くそろえたんだから、なにとぞ続編を

【映画】青春18×2 君へと続く道

2024-05-28 21:05:04 | ドラマ映画テレビ感想
少し前に台湾行ったときに映画館でポスター見掛けていたんだが、
現代劇のラブストーリーとか、趣味外なので見送ろうと思っていたけど、
えらい評判よさそうなので、ついつい見に行って号泣、いや、
むせび泣いて帰ってきたのである、いい青春物語だった…

物語上の現代と18年前をいったりきたり、
そしてその間の日本と台湾をいったりきたり、
そういう感じの構成なんだが、複雑さやややこしさはまったくなく
ミステリ的要素というほどでもないが、少しだけ謎はあるものの
それはおいといて、青春の姿を色濃く映したもので
見ていてなんとも感動したのでありました

男性の俳優さんが30過ぎてるのに18歳役と36歳役を同時にはってて、
それでいて違和感がないというのもすごいなと感心したんだけど、
演技と、なによりも佇まいが素晴らしかった
顔立ちはおとなしいけど、はっきりとかっこいいオーラが、顔ではなく全身から出てるような
見事なシルエットをしてて、そう考えると18歳は無理があるかと思うのだが
そういうのはどうでもよく、話しの面白さもあってか、
物凄く奥手の男子という感じが見事で、そのわざとらしくないコミカルさが
いわゆる可愛いとすら思えるような感じに自然に出てるのがすげぇと
感心して見入ってしまった
あと、ものすごく体のラインが綺麗で、相当作りこまれたからだをしてて
背中からのショットがめっちゃかっこよく映ってたのが印象的だった
そういうシーンは一切ないけど、ちょっと薄手のTシャツで歩いていると
隠し切れない筋肉というか、首から肩、背中にかけての流れが見事でほれぼれとしたのであった
どうやったらあんな体になれるんだろうか、劇中にも出てきたが、まさに師(かっこいい)だった

そして、その俳優さんより年下なのに
4つも年上のお姉さん役として、清原果耶がこれまた見事で、
先週の碁盤斬りの時もよかったけど、今回のこれもまた見事なお姉さんっぷりを演じていて
これがまた見事に、台湾の男の子を手玉にとるでもなく転がしているお姉さんで、
懐かしい姉萌えなるそれを感じたのである
まさかこんな若い女優さんにそれを見ることがあるとは…女優おそるべし
凄い上手かった
どっちも最高にかみ合った演技だったと思うのである

話しは18年前に出会った二人の話し、そこで過ごした話し、
18年後、日本に帰国するからと分かれていた彼女に会いに行く話し
そういう物語で、旅物語のようでもあって、先々で少しずつの出会いと楽しい思い出が作られていき
と、まぁそういう感じなんだが、どのシーンも絵が美しいというか、
思い出を印象的に流しているというただそれだけなんだけど、
その青春密度の高さが見事で、個人的には見たことある台南のあちこちが見られたのもよかったけど
そこの日常の他愛のなさが、まぁ見事に美しい思い出になっていて感動したのでありました

台湾の男性が、昔会った日本人のお姉さんに淡く恋をして18年が過ぎた
そういう物語を男性側の方にものすごく肩入れして見て感動したのだが
日本においては、おそらく日本のお姉さん側に肩入れして感動するのではないか
これは日本で結構当たってるわけだわと納得の出来栄えというか、内容に
物凄く感心、いや、別に興行をどうこうではなく
純粋に映画として、こういうタイプをほとんど見てこなかっただけに
物凄く感動して見終えたのでありました

タイトルの通り青春だった、異邦への憧れみたいなものも含めて
ラブストーリーだけではない青春の物語だったと思うのである

【映画】碁盤斬り

2024-05-21 20:57:39 | ドラマ映画テレビ感想
時代劇作品が続いていて嬉しい昨今
割と評判よいと聞いて、楽しみにして見てきたのでありました
てっきり藤沢周平の新しい必殺剣だと思っていたんだが、
まったくそういうのではなく、原題は落語の噺だそうで
それをアレンジした作品の映像化
日本的復讐劇と、どっかで紹介されていたが、つまるところ「仇討ち」を描いた作品でありました
昨今、仇討ちというジャンルがそもそも認識されてないということかと
ちょっと驚いたというか、考えてしまったんだが
そんなことないのかあるのか、
でも、作品にはその執念というか、晴らさねばならぬことという思想が
ばりばり感じられて、凄くよかった
こういう話が見たかったとすら思えるくらいで
そう考えると、落語なりの噺を映像化する時代劇というのは
チャンバラとしてもすごく面白いのではと今更ながらに思ったのである
講談はよくしらないから、こういう方面でたくさん見たいかも

と、まぁそんなことを書きつつも
話しの方は、かなり静かなもので、タイトルにもある碁を打つシーンが結構多くて
ちょこちょこ囲碁棋士が出てたそうだが、多分あれが井山さんだよなと
それしかわからなかったわけだけども、町人にしちゃぁ手が綺麗すぎんかと
思ったりしつつ、まぁ、そこはそれとして
碁のルールもわからないまま見ていたので、迫力のそこかしこが理解できなかったのが
少々無念であった、特に最初の萬屋との一局と、終盤の仇との一局がどういう碁だったか
ストーリー上すごく大切な一局だったのだが、いかんせん知識がないので
どうであったか、そこがいまいちわからなかったのが残念だった
映画としてはそれでは話にならないので、
ちゃんと自然に碁の内容がどうであったかを語られているわけだけども
それを碁の盤面から読み取れたら、もっと面白かっただろうなと
少々悔しく思ったのである
こういうのの将棋版ないのかなぁと思ったが、多分俺の棋力では結局わからない気がするな

清廉さというもの、それに関する良し悪しが見える展開がよくて
必ずしも正しいものが正しいとも言い難い、
世の中によくあるそれを丁寧に描いていて、
序盤で萬屋が、凄く嫌な感じの登場から、毒気が抜けたように
いや、実際抜けたんだと思うのだが、見事によろしくなって、
その思いとすれ違いと、せっかくの思いとかが
実にうまく台無しとまでいわないが、折れてしまう、枯れてしまうといった感じで
これが歯がゆくてすごくよかった
当然、演じてる國村さんが抜群に美味いからというところもあるけど
朴訥とした草薙くんの演技も素晴らしくて
後半仇を追う場面になってからの、髭面がいかにも素浪人という感じがぎらぎら出ていて
凄くよかったと思うのである

殺陣シーンもそこそこあるし、見せ方があっさりしてるけど
そこだけに絞っていたのがすごくよかった
だらだらと長丁場のそれではなくて、何度も斬りあいをするのではなく
一発で決まる、それが見事に描かれていて個人的にはいい殺陣だと感激したのでありました

何より、娘役の清原さんがこれまた抜群によくて
時代劇もすごい似合うなと感心したんだが、
物凄く美人になったなと、あどけなさが抜けてきて
妖艶さとでもいおう美しさが伴ってきてて
時代劇のヒロインとして、完璧な町娘に仕上がってたのが
見所の一つにあげられるほどだったと思うのである
武家の娘といわれてもなんら違和感がない、凛とした佇まいも出せるし
でも、長屋暮らしでも違和感がない、子供相手にはお姉ちゃん感が出てるしという
いやー、凄くよかったなとほれぼれするのであった

全体的に地味ではあるんだが、話は人情話のようでもあるが
はっきりと敵討ちのそれを真向から描いていて、
それでありながら、一辺倒に本懐を遂げて終わりなんてこともなく
よいラストが用意されていたところも含めて
大変楽しく見られたと思うのである
渋いけど、いい映画、いや、時代劇だった

【映画】鬼平犯科帳 血闘

2024-05-14 21:05:22 | ドラマ映画テレビ感想
封切初日にさっそく見てきたのである
前回ではないけど、昨年見た梅安先生から待ちわびた作品で
新しい鬼平が見られるというだけで心躍らせていたわけで
見た感想としても、そうか、これが新しい鬼平なんだなと
堪能しきって帰ってきたのであった

鬼平については、テレビ版をたまに見ていたというくらいなので、
正直、メインの話とか知らないままだったのがよかったのか
今回は「おまさ」が密偵(いぬ)になる話だったわけで、
そのあたりのやりとり、世界観というのが当たり前であって、
それを前提にの会話やりとりなんかがいいなぁ、時代劇だなぁと
前時代的なそれを感じつつも、楽しく見ていたのでありました

流石に血族といってしまうと、不用意とも思うのだが、
現在の幸四郎さんの声が、時折、先代鬼平そっくりの時があって、
また、佇まいもふとしたところが似ていたりするのが驚きなんだが、
そこはそれ、もはやいるだけで鬼平とまで一体化していた先代と異なり
これから作っていくというところもあろう、独特の色気みたいなのも
ちらちら感じられて、もっと数を重ねて新しい鬼平となっていく様を見たいと
強く願うような感じになったのである

鬼平として見た時に、ちょっと久栄さんに遠慮しすぎな感じになってるのが
現代調ではあるんだろうが、なんか鬼平っぽくないというか、
ちょっと三枚目がききすぎてて、ややもすると主水みたいに見えてしまいそうだと
不安に思っていたんだが、流石に殺陣というか見栄がよくて、
今回は結構ピンチになるシーンが多かったんだが、
そこでの立ち回りが、そういう歌舞伎演目もあるんだろうけど、松を背負って、
くるくるとまわりながら敵を捌くというシーンが、凄く流麗で印象的だった
殺陣というよりは、やはり、歌舞伎を見ているといってもいいような
そういう独特の魅力があったと思うのである

殺陣シーンは結構ふんだんにあったし面白かったけども、
ぎらぎらとした殺陣そのものが迫力を押し出してくるというよりは
さらっと流しているけど、かっこいい喧嘩シーンといった感じに仕上がっていて
これもまた新しい殺陣っぽくていいなと感心したのである
剣劇的にはちょっと、違和感というか、軽いと感じるところもあったけど
もうちょっと慣れてきたら変わるかもしれないし、
むしろこれが味のようにも見えたので、まぁともかく次が見たい(なんだかな)
途中、相手の強い奴を切るシーンで、一度切って再度向かってくるという
お決まりシーンがあったんだが、その時にどっちも、下からの切り上げを使ってて、
そこは、一回目が切り上げだったら、次は切り下ろしの方がよくないか?とか
素人だてらに思ったのだけど、ともあれ、全体的には
迫力あるシーン多めで楽しかったのであった

役者としては、敵役の北村有起哉さんが抜群によくて、
殺陣とかじゃなく、啖呵と演技で見事に悪役を演じきっていたのが
凄い印象的でとてつもなくよかった、
あの悪辣さを細い体から発することで、無頼の感じがよくでてて、
むきむきのやつが必ずしも怖いわけではないということ、
そして、卑怯に逃げ隠れするというところがすごくしっくりときてて
最高にいい悪役だったと思うのである
一回きりの敵というのが惜しいのだが、素晴らしかった

あとは、ちょっとだけ出てた京極様が、まさかの雲霧(違う)で、
もうそれはそれで騙されてんじゃないか鬼平とか思ってみてしまったんだけども
時代劇をやれる人材が減っているということなのか、
いや、これはこれで面白いとみるべきか
中井貴一さんの演技の見事さが、わずかなシーンしか出番がなかったのに
こちらも印象が強く残ってすごかったと思ったのでありました

あとは、柄本親子が出ていて、こちらはネタバレになりそうなので
あまりあれこれ書けないところだが、流石にこの親子を出しておいて
役どころはなるほどなと思ったりして、
何かしら次回作を作る種はまかれていそうなので、
そっちも楽しみだと思ったのである

と、まぁ、長くつらつら書いてしまったが
これ見た時、遅い回だったとはいえ、ほぼ貸し切り状態で見てしまったので
ちょっと時代劇大丈夫かしらと心配で仕方ないのだが
なんとか、次のをやってもらいたいと、強く願って
感想を書いておくのである
凄く楽しみなシリーズが始まったと思っているんだが、なんとかならぬだろうか

【ドラマ】天使の耳〜交通警察の夜

2024-05-07 21:02:39 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜ドラマ枠でありました
正直な感想を最初に書いてしまうと、もっと面白くなりそうだったのに
なんか普通に終わってしまった、残念
と、そんな感じなのであるが、多分見ているこっちが悪いなと反省したりである
主演二人が、もう、あからさまにコントやりそうじゃんと思ってたから、
もっとコメディに振ってると思って、期待してしまったのがいけなかった
真面目な警察物としてちゃんと見ていたら、ラストのところとか
凄くいい感じで見られたと思うのである

と、まぁいきなりラストの話を書いてしまうんだが
全体的に、ヤスケンの演技が良すぎて、特に最終話の演技の良さが抜群で
そこだけでOKとすら思うほどでありました
なんかある警察官だろうなと思っていたけど、まさかそういうことだとはと思わせつつも
そこに至るまでと、実際に最終話で見せる顔というか、本性の演技が図抜けて凄くて
迫力と悲壮感が素晴らしかった、凄いかっこよかっただけに
序盤とのギャップが生きるとも思うが、なんか、ギャップはあるのに
落差がなかったといったらいいのか、えっ、と振り返らされるそれではなかったように感じたのである
演出というか展開の問題のような気がするなぁ

さておいて、物語として、3つくらいの事件がちょっとずつ重なっていてという話なんだが
それがなんというか、ちょっとずつ過ぎて、一貫性がないとはいわないが、
なんかしっくりこないで見ていたのも確かであります
多分小説として読んだときには、この法で裁くことと、その限界、
だからこその裏殺しみたいな話に説得力というか、一種の緊張が生まれるんだが
映像作品だと、昨今のコンプライアンス的ないい子ちゃん加減がちらついてしまって
その悪と正義との揺れみたいなのが感じられなかったのが残念でありました
魅せ方でどうにかなるテーマじゃないから、もうこれは仕方ないとしか言いようがないんだが
ちょっと前にやってた夜ドラの亜種で、ユーミンの「リフレイン」をクローズアップした物語なのかと
早合点してしまうような感じが、とってつけたかのようにも見えてしまって
ドラマとしてはもう一つ楽しめなかったのでありました

でも、主演二人が、凄くいい演技で、
よくよく考えると二人芝居のドラマであったのかもとも思ったりして、
見方を変えると見ごたえあるシーンが多かったとも感じたわけだが、

多分、交番というか、箱のセットが、いつだったかにあった、
小芝風花が出てた刑事コントのセットにそっくりだったのが
そもそも演出失敗だったのではないかなどと
思ったりするのであった
NHK見すぎだな

【ドラマ】ドライブ in ウクライナ 彼女は「告白」を乗せて走る

2024-04-30 21:13:35 | ドラマ映画テレビ感想
NHK海外ドラマ枠で、これは急遽放映されたと見えて
この枠には珍しい、字幕放送という撮ってだしみたいな感じで、
興味深く見たのでありました
正直テレビドラマは、ながら見をしてしまうたちなので、
字幕だとわけわからなくなってしまうのだけども、
30分を2本という感じだったので、まぁ、なんとなくわかったというか
ウクライナの市井というものの雰囲気くらいは
わかった気分になったのでありました

戦争がすぐそばにあるという世界がどういうものか
戦争のシーン自体はほとんど出てこないけど
思い出したように爆撃された町があり、
疎開する人のバスが吹き飛ばされ、戦地へと赴く兵士たちがいる
そういう姿を描きながら、それはそれとして、
普通に生きているというか、戦時下に生活している人もいて
その人たちが、どこかへと移動する姿が
生々しくもあり、また、人間臭い理由によってでありというのが
見所であったように思うのでありました

戦争に対してどうだという政治的なそれではなく、
戦時下に生きているということ自体を描くためか、
戦争以前の出来事とのフラッシュバックが多用されていて、
その時と、現在を比べての後悔みたいなものや、
ただ、生活をするということができない現在への怒りではない、諦めでもない、
どうしようもないものというのがあったように感じる

大きなストーリーとしては、非難する人を差配するという、
難民保護とも異なるが、疎開に関する事案で、
よくない取引があって、それがロシアと通じていてという話がありそうだが、
そこは、あくまでドラマを大きく一本のそれとするためのギミックであろうという感じで
もっぱら、ただ車で運ばれる人たちのそれぞれが持つ悩みなんてものが、
戦時下だからでもあるし、戦時下であろうともでもあるという
人間の営みそのものになっているのがよかったと思うのである

ずいぶん真面目なものを見てしまったとも思うのだが、
それはそれとして、割ときわどいシーンも多かったり、
夫婦や恋人同士のいざこざが多く描かれるのが興味深かったのでありました

続編は、こつこつ撮られているそうで、またその内やるのだろうか
わからんが、じっと見入ってしまう、だからといって何がということもないのだが
ドキュメンタリではないけども、戦争ではなく、戦時下を描いたものだなと
わかったような感想を並べておくのである

【アニメ】キングダム 第5シーズン

2024-04-23 20:59:28 | ドラマ映画テレビ感想
もう第5シーズンになるまでやってんのか、
そう思いつつも結局見てしまったのである
個人的に、合従軍で終わっておけばよかったんじゃないの?とか
無責任なことを思ってしまっていたわけだけど、
見終わってみれば、よかった、
なんなら原作よりすごくわかりやすくてよかったと
手放しで喜ぶ出来栄えだったと思うのでありました

正直な感想として、原作のこのあたりは
さして面白いと思わず、さらーっと読み流していたので
あんまり思い入れがなく、アニメ化してもどうかなーとか思ってしまってたんだが
アニメで見るとその印象が全然違って、
そうか、カンキ軍ってこんなにみんなキャラ立ってたのかと、
その部下たちそれぞれの、さして見所があるわけでもないのに
はっきりと役割分担されている姿が見てとれて、とても面白かったのでありました
むしろ、なんで漫画の時、これに気づかなかったんだろうか

基本的にヤンキー漫画の延長線上にあると思っていたのは
アニメでより濃厚になったと思うところながら、
カンキ軍という、新しい暴走族チームの統率と、その大将の凄さというのが
遺憾なく発揮されていて、非常に見ごたえあって面白かった
なんだかんだ、飛信隊との対比もよくできていて、
最後に、ナキが鞍替えするというあたりもまた、ドラマチックでよかったというか
面白い漫画だなと、手放しで喜べる内容だったわけだけども
毎週面白く見せてもらったのでありました

黒桜と雷土のキャラ付けがだいぶ印象的で、
はたしてアニメシリーズがどこまで予定されているかしらんが、
カンキ軍敗れるまでやるとするなら、いい見せ方だったと思ったりしたのでありました
まぁ、でも、ここでこうやって見せたのと同じことを
再度後々にやってるともいえるから、どうかなと思ってしまうが
ともあれ楽しかったのでよいとするのである

しかし、改めて、この時の戦果の凄まじさは、
アニメでわかりやすく説明されて度肝を抜かれるほどで、
これが大将軍級の仕事といわれると、これまでのキングダム世界のどれとも違うが、
非常に大きな功績をあげているというのが
これでもかとわかりやすく見せられて、非常に楽しかったと思うばかりでありました

改めて思うんだが、原センセは、このあたりくらいから、カンキを主役にしていたんだなと
思ったりしてしまうのである
しかし、テンもキョウカイも美人になりすぎだなと、そこだけどうかと思ってしまう

【ドラマ】ブギウギ

2024-04-16 20:49:10 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「ブギウギ」
無事視聴完了しておりました
半年しっかり楽しませてもらったと
大変よろしかった気持ちをメモっておきたい作品でした

最初から重めの話があるものの、基本的に明るく元気で
とても楽しい、なにより、金曜日になると決まったようにレビウというか、
歌で〆られるというのがドラマの作りとしてよろしく
エンタメをいかんなく発揮して、堪能できたのがよかった
正直なところ、話については「ラッパと娘」の大舞台がピークで
そのあとは、とってつけたような話で、
強引に金曜日に新曲歌ったら、なんかいい感じでしたと
そんな流れに見えなくもなかったわけだが
ステージがよかったので、押し切られた感じだけど満足ですと
答えてしまえる強さがあったと思うのである

序盤の、梅丸歌劇団の話あたりがかなり面白かったんだが
当時の業界がどんな感じだったか、知ることもないので
そのきらびやかさと、女優たちの葛藤というのがなんかいい感じでドラマチックに仕上がっていて
スズ子の話も面白いけど、そういって生きている女たちの群像劇というところが
とてもいいドラマだったと思うのである
パンパンのお姉さんたちとか、いちいちキャラ立ってるのが出てくるのも楽しかったが
なんとなし、そういうのをとっかえひっかえでてきては、
そのエピソードだけで終わりみたいな感じにもなっていたのが
少々残念であったと思うのだが、なんか、変にいい話にしすぎというのか、
終盤の娘関係に関しては、なんだかなとテンションを下げてしまっていたのでありました

ま、とはいえ、ラッパと娘という曲を教えてくれた
その一点だけで十二分に楽しいドラマでありまして、
正直、東京ブギウギよりも、あの曲で開眼したというあたり
そこでの、羽鳥先生とのやりとり、スタートしたという輝かしさ
何もかもがとてもよかったと思える感じだったので
最終回で、あえてそのあたりを振り返ってもらったりしたら
泣いてしまったかもと思ったりしたのである

もっとも、あのさっぱりと、後腐れなくというか、
さばさばやめてしまうというのが
この物語のスズ子らしさであるし、きっと、モチーフのシヅ子さんも
そんな感じだったんじゃないかと思うと
しみじみ、面白いドラマを見たと思えるのでありました
案外当時は、芸能界というのは、さっぱりやめてしまえる
そういうものだったのかもと思ったりするのであった
廃業したあとに、本人がそうと決めてしまえば、普通の生活に戻れたのかもと
いや、そんなことないのかな、どうなんだろうか
思うのだけども、ともかく、歌と踊りが見られるというだけで
ドラマが、とても明るく楽しいということを教えてもらったとも思える
そんな作品になりました

【ドラマ】アガサ・クリスティー なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

2024-04-09 20:47:46 | ドラマ映画テレビ感想
NHKで3週にわたって放映されていました
また、知らない物語だと思いつつも、
アガサ・クリスティ作品ならさぞ楽しかろうと楽しみに見たら
案の定というか、大変面白くてよかった

しかし濃密というか、重厚といっていい作りのドラマで、
内容は割と軽め、いや、殺人がかかわっているので軽いというわけではないけども、
タッチが軽いという印象なんだが、絵作りが重いのと
シナリオが難しくて、ちょっと油断していると、わからなくなってしまう
実際、全部見終えたけど、ちゃんと理解したか?といわれると
わからないけど、重厚さに押し切られたように、ああ、終わったと
思わされたりしていたような感じもあった

結局、詐欺師集団による遺産目当ての殺人というオチだったわけだが
それを暴いていく探偵でもない、二人組というのが
相変わらずいかにもアガサ作品の登場人物といった具合で
これがまずまず、大変よかった
前々から思っていた、アガサのお気に入りと思われるシチュエーション、
勝気な娘が、どんくさいと思っていた男に最終的にリードされるという
それが、いかんなく発揮されていて
そこの部分を見ているだけでも、凄く楽しくてよかったのである
アガサ作品に出てくるお嬢様というキャラクタが、そもそも好きなのかもしれん
イギリスにはあんなお嬢さんがいっぱいいたんだろうかと
にやにやしながら見てしまったのだが
どんくさそうな青年もまた、実際は勇気と知恵のものという
実にかっこいいキャラクタになっていて、ミステリとしてトリックやギミックがもてはやされるけど
このストレートなキャラクタ像が人気の秘密でないかとも思ったのである

しかし、登場人物にムダがないし、物語も過不足というか、
ぎりぎりの情報量から、すべてが解き明かされていく
そのための駆け引きや、情報の出し方が本当にうまいなと
謎の男に囚われた時とかの会話劇なんかが、本当にすばらしくて
とても楽しい物語をドラマで見せてもらったと思うのである

映画ではないんだろうが、スペシャルドラマとして
大変よくできてて、イギリスではこのシリーズがどれくらい作られてんだろうかと
蒼ざめた馬以来であったわけだが、大変楽しく視聴したと
メモっておくのである

【ドラマ】ユーミンストーリーズ

2024-04-02 21:05:48 | ドラマ映画テレビ感想
NHKよるドラ枠でありました
じっくりと、ちゃんと見通すと面白かったと思えるんだが
結構高尚というか、短編ドラマとして相当作り込んでいて、
話しもパット見ただけだとわからないくらい難しいといっていいのか、
文学的といっていいような、表現の先に出てくる何かが描かれているものばかりで
かなり面白かったけども、難しかったとも思える内容だった
正直、しっかりと見入っていないと理解できなかったくらいの
良さというか、内容の繊細さがあったと感じるのである

さて、困ったことに見ている私が世代的に聞いていておかしくないのに
「春よ、来い」以外知らないという体たらくだったので、
はたして、他二編がどうだったかわからないといった感じであるのだが、
実際、知っていた「春よ、来い」も、もはや曲がどうしたという内容でなかったけども、
曲に乗せて、宮崎あおいが車に乗って颯爽としている
ただそれだけで、全部OKですというか、もうなんかしらんが映像作品だわと思い知らされるほどで、
これは、新しいPVだったんじゃないかと思うほどの良さだった
やっぱりこれは名曲だわと思うし、それはそれとして不可思議な内容で、
単純に春を待っているだけみたいな話ではなく、春という抽象概念を迎えようという話になってるのが
いやもう、本当に抜群だったわと思うのであった

他二編も、それそのものだけで完結しているけど、
何に対してのリグレットであったか、あるいは、冬の終わりであったかというのが
どっちも直接的ではないけども、そうなるように描かれていて
これは、曲の歌詞まで知ってたら、もっと面白かったのかなと思いつつも
どっちもいい物語だと、流石に、名うての小説家を三人も投入してるだけあるなと
舌を巻いたというか、凄く満足したのでありました
外連味といっていいんだろうが、描いているものが何か茫洋としているのに
はっきりと良いという心地だけが残るようで、
映像作品として完璧だと思い知るばかりであった
また、出てる女優さんの演技がこれまたよかった
コミカルさと、シリアスさのごたまぜ感が絶妙で
シナリオの難しい部分を補完してあまりある所作や表情ばかりで
見ていて、ほれぼれとしたのであった

これに味を占めて、他のアーティストの曲とかでもやってほしいなと思うのであった
例えば、中島みゆきとか(糸がすでにあるのはさておき)

【ドラマ】正直不動産2

2024-03-28 20:55:22 | ドラマ映画テレビ感想
人気があったと見えて、正月にスペシャル番組をやったうえに
シーズン2が放映とあって、なかなか楽しく見て過ごしたのでありました
原作を相変わらず知らないままだけども、
もはや、こういう物語なんだろうと
このドラマのキャラクタで満足というか、とてもしっくりきていて、
特に、福原遥の月下が抜群にいい、前もそう思ったと書いた気がするが、
ともかく、この気の抜けた感じが最高にフィットしてて
まぁ面白い、それでいて、元気の押しつけ営業というのが
ちゃんとうまくいかないところも描いていて、しょんぼりしたと思ったら
割と平気そうというのもまたすごくよかった
主人公の一人といって間違いなくて、
正直、月下見てるだけで楽しいといっても過言ではないシリーズだわ

と、それはそれとして、
今回は、神木という仇役が出てきて、この男のわかりやすい悪さと、
キャラ付けのためのタップダンスが、妙といえば明らかに妙、むしろ変なんだけど
ディーンだからというだけで、強引に押し切られたみたいなかっこよさがあって、
まぁ、そう思えるのもこのドラマそのものが
ほのぼのというか、どっか抜けててもいいかという
ほどよい加減があるので気にならないというか、むしろその方がいいと
コントに近いものを見て楽しんだと
そんなドラマでありました

相変わらず続きができそうな風で終わったので、
はたして、3もあるのかどうか、
あってもなくても、どちらでもいいなと思う出来栄えだと思うのだけども
永瀬と月下の組み合わせ、そして、時々桐山がいてくれればと
そんなドラマを見たいなと思わされているのでありました
大河部長も面白いんだが、業界用語説明という新しい役回りが妙にマッチしてて
しかも、ドラマとして、ちゃんと不動産業界を紹介しているそれっぽく仕上がっているので
いい仕事してるなと思ったのである
新人の十影くんとかは、正直あかんだろと思ってしまったんだが
タムパという聞きなれない言葉とともに、嘘リアルな最近の若者像を焼き付けられたのであった

山崎努さんが、だいぶ草臥れてきているのだけすごく気になっているんだが
続きやるなら、少しでも早い方が、草刈さんも含めて思ってしまうのである

【ドラマ】アストリッドとラファエル 文書係の事件録4

2024-03-26 21:05:20 | ドラマ映画テレビ感想
もうすっかり定番となった感すらあるアストリッドとラファエルの新シリーズが
無事NHKで放送されて、しっかりと見終えたのでありました
シーズンをおっかけてきたわけだが、アストリッドの成長がひと段落した感じもあって、
前ほど、はらはらしながら見るという感じじゃないのが
やや残念ではあるものの、着実にアストリッドが成長していっている姿が
実に頼もしいというか、テツオとの関係がほほえましいようでいて、
物凄い色気に満ちていて驚いたのでありました
キスするシーンだけで、これNHKで放送して大丈夫なのかと
そう思うほどものすごく官能的に見えたのは
俺がおかしいのか、女優さんの演技がすばらしすぎるのか、どうなんだ

本シーズンは、ちょっとトリックに無理がないかと
まぁ、前からそうだったかもと、今更ながらに思うところがちらちらあって、
ドラマとして、アストリッドの活躍が主眼であるものの
状況証拠からの推察が、割と簡単になってきているような印象もあって、
さらには、ちょっと行き過ぎた科学っぽさとかが気になってしまった
オーガニックの人の死体が分解早くて椿が咲いたとか
窒素肥料多すぎたらそもそも花咲かないだろうと思ったり、
クローンのあれやこれややら、面白いんだがちょっと違くない?と感じたのである

そうかと思うと、以前に増してオカルト風味も取り入れているところはよくて、
一人未来から来たという女の話が、結局本当はどうだったかわからずじまいというのが
こういうミステリにありがちな展開で、実によかったと思うのであった
理詰めをテーマにしているのに、不可解を許容するというのが
ドラマとして抜群に面白いと感じたわけだ

まぁ、そんなことを感じつつ見ていたわけだけども、
なんだかんだ、女性がみんな奔放だなとそっちが気になって、
コストが、結構な頻度で男と寝ているのが衝撃的というか
そういうもんなのかと文化の違いめいたものを考えさせられたり、
それに触発されたみたいに、アストリッドもどんどん積極的になっているような
接触を厭いながらも抗えない感じになったりとか
実にけしからんが、すばらしい展開が見所でもあったわけだけども
テツオとは、どうやら別れざるをえない展開のようで
次のシーズンがまだ撮影中だそうで、
日本にやってくるのがいつなのか、わからんが、なんとか放映してほしいものだと
願うばかりなのでありました

しかし、ラファエルの年齢がいまいちよくわからんのだが
妊娠というのは衝撃的過ぎてどう処理するのか楽しみのような、怖いようなであるわ
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