土の中の子供 作:中村文則
作者の人は大丈夫ですか!?
思うほど不安に駆られる作品でありました
芥川賞受賞作品、短編に「蜘蛛の声」というおまけもついた
単行本を読んだのであります
基本的にネタバレ全開で書いてしまうのですが
まぁ、何がネタバレなのか、どこにネタであり
ばらされてがっかりするものがあるのか
実際のところ、それすらも読み解くことができませなんだ
流石受賞作品、難しすぎる・・・
と、まぁ、感想を抱こうにもなんといったらいいのか
漠然とした不安を得たという
芥川賞作品にとっては、まさに最上級褒め言葉といった
それしか浮かばないのでありますが、というか
その認識が正しいかさえも怪しいところ
ともあれ、読んでいて、痛快だ、楽しかった、面白かった
そういった感情というか感想ではなく
なんか不安だ、なんだろう、大丈夫かこの作者
といった、煽り立てられるじめじめしたものを抱くというか
包まれるのでありました
作者の人は若く、そして同郷ということがありまして
なんというか、世代近く、住んでる場所まで近いなら
とても分かり合えるのかもだよ、などと
期待して読んだのでありましたが、孤高に過ぎるというか
暗い、暗いよお前、友達できないよ
そんないらぬお世話、いや、ともかく大変だと
なんか軽々しく近づいてごめんなさいのような具合になってしまった
内容は、どうやら親に捨てられて
とてつもなく酷い目に遭い、挙句、精神科医に
「恐怖が肉体を侵食して、同化しつつある」(そんなような言葉)
といわれるほど、大変酷い目に遭い
恐怖に取り付かれて、自ら危険な目に遭おうとしてしまう
そういった精神不安定な男が主人公であります
その男、とりあえず社会適応するためにタクシー運転手をしつつ
また捨てられた子犬のようなというか
ともかく、素性怪い不感症の女と同棲しているのでありました
主人公の恐怖への渇望ぶりがこんこんと一人称で語られ
なんか突然気をやってしまったように
恐怖に取り付かれていく様が描かれておりました
こういうの読んでいると、他人から影響を受けやすい人は
同じような症状になるんじゃねぇかという
なんともとらえどころのない不安の煽り方でステキでありました
その彼が死ぬ、もう死ぬ、ああ、死ぬよ
そんな具合になっては戻り、なっては死に損ないと
ぐるぐる駆け巡っていって
やがて、一つの真理、かもしれない事象に気づいて
生きることを渇望していた様を傍観する?
なんだ、何書いてあんだ俺
そんな具合でありましたとさ(違うよ)
執拗な恐怖の植え付けというのが断片的に語られるのですが
なかなかリアルなのか、実体験ではなかろうと思うのだが
土に生きたまま埋められたり、殴り飛ばされたりと
聞いたことあるけど見たことない事象が並べられ
薄暗く、そして恐怖から逃れるでもなんでもなく
不感症の女を抱いたり
でも、その先というか、その女とのかかわりや
なんだろうか、よくわからんが
未来へ期待というには淡すぎるものを描き終了
芥川賞の内容をわたしよくわかってませんが
芥川竜之介風ならOKという基準でありますならば
この終わり方は、羅生門の終わりに通ずるなという
え!?終わり?今ので??
みたいな具合で終了というお話でありました
で、おまけについていた短編「蜘蛛の声」も
まったく別の話なんだが、なんか大変似ている
いや、なんだろうね、こういう作風の人かと
薄っぺらく断定が許されるなら、やっぱりこの作者は気の毒な人だと
思ったり考えたりしたのでありました
こっちも結局どゆこと?みたいな具合で終わってしまい悲しい
せつない、だが、これが賞をとるというものなのだわ
そんな風に考えたりしつつ
作者のあとがきで、この二つの作品は自分をよくあらわしていると思うと
悲しいコメントがついており
やっぱり、悲しい人なのだわと、妙な感慨にふけったのでありましたとさ
別作品を読むべきではなかろうか
思ったりもするのですが
わずか一日で読める薄さというか、手ごろさと
ありあまる欝っぷりは、なかなか、一読に値するやもかもでした
作者の人は大丈夫ですか!?
思うほど不安に駆られる作品でありました
芥川賞受賞作品、短編に「蜘蛛の声」というおまけもついた
単行本を読んだのであります
基本的にネタバレ全開で書いてしまうのですが
まぁ、何がネタバレなのか、どこにネタであり
ばらされてがっかりするものがあるのか
実際のところ、それすらも読み解くことができませなんだ
流石受賞作品、難しすぎる・・・
と、まぁ、感想を抱こうにもなんといったらいいのか
漠然とした不安を得たという
芥川賞作品にとっては、まさに最上級褒め言葉といった
それしか浮かばないのでありますが、というか
その認識が正しいかさえも怪しいところ
ともあれ、読んでいて、痛快だ、楽しかった、面白かった
そういった感情というか感想ではなく
なんか不安だ、なんだろう、大丈夫かこの作者
といった、煽り立てられるじめじめしたものを抱くというか
包まれるのでありました
作者の人は若く、そして同郷ということがありまして
なんというか、世代近く、住んでる場所まで近いなら
とても分かり合えるのかもだよ、などと
期待して読んだのでありましたが、孤高に過ぎるというか
暗い、暗いよお前、友達できないよ
そんないらぬお世話、いや、ともかく大変だと
なんか軽々しく近づいてごめんなさいのような具合になってしまった
内容は、どうやら親に捨てられて
とてつもなく酷い目に遭い、挙句、精神科医に
「恐怖が肉体を侵食して、同化しつつある」(そんなような言葉)
といわれるほど、大変酷い目に遭い
恐怖に取り付かれて、自ら危険な目に遭おうとしてしまう
そういった精神不安定な男が主人公であります
その男、とりあえず社会適応するためにタクシー運転手をしつつ
また捨てられた子犬のようなというか
ともかく、素性怪い不感症の女と同棲しているのでありました
主人公の恐怖への渇望ぶりがこんこんと一人称で語られ
なんか突然気をやってしまったように
恐怖に取り付かれていく様が描かれておりました
こういうの読んでいると、他人から影響を受けやすい人は
同じような症状になるんじゃねぇかという
なんともとらえどころのない不安の煽り方でステキでありました
その彼が死ぬ、もう死ぬ、ああ、死ぬよ
そんな具合になっては戻り、なっては死に損ないと
ぐるぐる駆け巡っていって
やがて、一つの真理、かもしれない事象に気づいて
生きることを渇望していた様を傍観する?
なんだ、何書いてあんだ俺
そんな具合でありましたとさ(違うよ)
執拗な恐怖の植え付けというのが断片的に語られるのですが
なかなかリアルなのか、実体験ではなかろうと思うのだが
土に生きたまま埋められたり、殴り飛ばされたりと
聞いたことあるけど見たことない事象が並べられ
薄暗く、そして恐怖から逃れるでもなんでもなく
不感症の女を抱いたり
でも、その先というか、その女とのかかわりや
なんだろうか、よくわからんが
未来へ期待というには淡すぎるものを描き終了
芥川賞の内容をわたしよくわかってませんが
芥川竜之介風ならOKという基準でありますならば
この終わり方は、羅生門の終わりに通ずるなという
え!?終わり?今ので??
みたいな具合で終了というお話でありました
で、おまけについていた短編「蜘蛛の声」も
まったく別の話なんだが、なんか大変似ている
いや、なんだろうね、こういう作風の人かと
薄っぺらく断定が許されるなら、やっぱりこの作者は気の毒な人だと
思ったり考えたりしたのでありました
こっちも結局どゆこと?みたいな具合で終わってしまい悲しい
せつない、だが、これが賞をとるというものなのだわ
そんな風に考えたりしつつ
作者のあとがきで、この二つの作品は自分をよくあらわしていると思うと
悲しいコメントがついており
やっぱり、悲しい人なのだわと、妙な感慨にふけったのでありましたとさ
別作品を読むべきではなかろうか
思ったりもするのですが
わずか一日で読める薄さというか、手ごろさと
ありあまる欝っぷりは、なかなか、一読に値するやもかもでした