CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

銃・病原菌・鉄

2011-04-11 22:42:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
銃・病原菌・鉄 著:ジャレド・ダイアモンド

久しぶりに骨の太すぎる本を読みました
ちょっと前に読み終わっていましたが、
読み始めてから上下巻終わるまでに二ヶ月近く
かけてしまったように思います
学術書というほどではありませんでしたが、
非常に難しい問題に取り組んだ
面白い本でした

内容は、人類の起源と、その後に現れた格差について、
それを考古学的に、地政学的に、生物学的に、
様々な分野からアプローチしてひもといていくという、
大変面白いものであります
人間が生まれて、さて、文明ができて
それらがどうして、生まれた場所それぞれで異なったのか、
また、それは最初からキマっていたものなのか、
誰かが、DNAなどの形質上優位であったんだろうか、
本当の知性とは何かまで、
様々考察が面白いものであります

結論というか、結局どういう話しだったというのは、
なかなか言いようのないところですが、
ひもといていく説明が興味深く、
少なくとも、肥沃三日月地帯と呼ばれた場所と
緯度が同じ程度であること、
増産、栽培化に有利な植物原種がいたこと、
同じく家畜化しやすい獣がいたことなどなど、
運命と呼べばいいのか、
仕方ないとも思える偶然によって、
或る程度の文明が築かれたようでありました

人種や、そのレース(種族みたいな)によって、
知性の優劣はどうやら存在せず
誰もが、同じように知的であり、
ただ、それを蓄えるという手法に気付いた、
そうではなかった、伝播しなかったなどの
物理も含めた要因によって
現在の格差は生まれてしまっているという話しであります

文字の発明のくだりとかも面白かったのですが、
本の初頭からわかりやすく解説されていた、
家畜を持つことによる、耐病性の獲得という、
天然痘由来のそれが、非常に大きな優位を引き出したのは
間違いがないようでありまして、
最も大きな要因として、
その地域に「馬」がいたかどうかというのが、
その後、戦争にいたるところまで
大きく影響を及ぼしたというところが
非常に楽しく読めたのでありました

ちょっと難しすぎて途中で
わけわかんなくなったりもしましたが
大変よい本だと思われましたので
珍しく、真面目にレビウしておくのであります

年齢を重ねたせいか、こういう
勉強的な本が、凄い面白いと思えるのでありますところ