胡椒 暴虐の世界史 著:マージョリー・シェファー
世界史を胡椒という貿易品を軸にして語る
これは面白そうにすぎるじゃないかと
楽しみにして読んだのでありますが、
読み終えてみると、胡椒がというよりも、
オランダ人とイギリス人とアメリカ人が、おおよそ悪辣非道であったと
そういう世界史の、当たり前の側面が見られたと
まぁ、そういう本でありました
世に言う、大航海時代の頃から、西欧がアジアに進出していく過程と
その切欠となったのが、この胡椒を含む
香辛料の取引であったわけで、なかなか、面白いんだが
読めば読むほど、アジア人だからだろうか、
西洋人嫌いだと思わされてしまうのであります
そう、帝国主義、植民地主義というものがどうであったか
それを紐解いた歴史書でもありました
人類の汚点といっていいのかしらんが、ともかく、暴虐は間違いないのである
胡椒に取り付かれるようにして、
様々な冒険家や、山師の数々が徒党を組んでアジアへ向かった
コロンブスだとか、バスコダガマだとかが、
これに近しいことをしていたという話で
彼らが、どう雇い主を騙してというか、夢を語り大金を集めていたかと
そんなところもつぶさに記されているのが
大変興味深いというか、当時というのがよくわかる内容で
非常に面白いのであります
いずれも、ご当地では英雄とされているけども、
先の国では、悪漢として記憶されているというのが
なかなか興味深い、
特に、バスコダガマって、とくに知らなかったんだが
ここに描かれている様を読む限り、ろくでもないというか
悪人以外の何者でもないなと思うんだが
これが時代というか、その当時の一般的な冒険家のそれだったんだろうと
思わされると、暗澹たるというか
なんだろう、偏見覚悟でいうなら、西洋人っぽい感じだよなと
思ったのでありました
しかし、これが、東西ともに貴重な産物だったようで、
インドネシアよりも、さらに東にあたる中国で
莫大な需要が掘り起こされると、そこを含めての三角貿易だの
なんだのという価値が現れて、
東インド会社と入り乱れての汚職や、植民地やと
あれこれがごたまぜになって
戦争もしばしば起こるようなところで、
本当、支配される側はたまったもんじゃないなと
つくづく思い知らされるのであります
この流れから、やがては蘭印解放みたいな話に繋がっていくというのが
これも、ひとつ考えさせられるところでありまして、
1800~1900くらいまでの、英、蘭のアジアにおける覇権というか
影響力というものについて、物凄く深く考えさせられたのでありました
アヘン売ったりするとかも、もう、どうしようもねぇな本当にもう
と、現在にも続きそうなお話ではあるものの
胡椒が信用のバロメータ、つまり金銀に代わるものだったというのも
なかなか面白いところでありまして、経済の面からも
非常に興味深い一冊でありました
ちょっと、歴史羅列にすぎる感じはあるものの
おおむね満足の読書でありました
世界史を胡椒という貿易品を軸にして語る
これは面白そうにすぎるじゃないかと
楽しみにして読んだのでありますが、
読み終えてみると、胡椒がというよりも、
オランダ人とイギリス人とアメリカ人が、おおよそ悪辣非道であったと
そういう世界史の、当たり前の側面が見られたと
まぁ、そういう本でありました
世に言う、大航海時代の頃から、西欧がアジアに進出していく過程と
その切欠となったのが、この胡椒を含む
香辛料の取引であったわけで、なかなか、面白いんだが
読めば読むほど、アジア人だからだろうか、
西洋人嫌いだと思わされてしまうのであります
そう、帝国主義、植民地主義というものがどうであったか
それを紐解いた歴史書でもありました
人類の汚点といっていいのかしらんが、ともかく、暴虐は間違いないのである
胡椒に取り付かれるようにして、
様々な冒険家や、山師の数々が徒党を組んでアジアへ向かった
コロンブスだとか、バスコダガマだとかが、
これに近しいことをしていたという話で
彼らが、どう雇い主を騙してというか、夢を語り大金を集めていたかと
そんなところもつぶさに記されているのが
大変興味深いというか、当時というのがよくわかる内容で
非常に面白いのであります
いずれも、ご当地では英雄とされているけども、
先の国では、悪漢として記憶されているというのが
なかなか興味深い、
特に、バスコダガマって、とくに知らなかったんだが
ここに描かれている様を読む限り、ろくでもないというか
悪人以外の何者でもないなと思うんだが
これが時代というか、その当時の一般的な冒険家のそれだったんだろうと
思わされると、暗澹たるというか
なんだろう、偏見覚悟でいうなら、西洋人っぽい感じだよなと
思ったのでありました
しかし、これが、東西ともに貴重な産物だったようで、
インドネシアよりも、さらに東にあたる中国で
莫大な需要が掘り起こされると、そこを含めての三角貿易だの
なんだのという価値が現れて、
東インド会社と入り乱れての汚職や、植民地やと
あれこれがごたまぜになって
戦争もしばしば起こるようなところで、
本当、支配される側はたまったもんじゃないなと
つくづく思い知らされるのであります
この流れから、やがては蘭印解放みたいな話に繋がっていくというのが
これも、ひとつ考えさせられるところでありまして、
1800~1900くらいまでの、英、蘭のアジアにおける覇権というか
影響力というものについて、物凄く深く考えさせられたのでありました
アヘン売ったりするとかも、もう、どうしようもねぇな本当にもう
と、現在にも続きそうなお話ではあるものの
胡椒が信用のバロメータ、つまり金銀に代わるものだったというのも
なかなか面白いところでありまして、経済の面からも
非常に興味深い一冊でありました
ちょっと、歴史羅列にすぎる感じはあるものの
おおむね満足の読書でありました