実力も運のうち 能力主義は正義か? 著:マイケル・サンデル
難解だけど面白い本だった
白熱教室で一世を風靡したサンデル先生の著書なんだが、
現在のアメリカにおける問題の根幹に触れるような内容で、
能力主義というものの是非を問うのがすごく面白い
ものすごく考えさせられる一冊だった
タイトルの「実力も運のうち」というのは
著書中に出てこなかったと思うのだが、
実力を持ってるのは運がいいよねという単純な話ではなく、
実力とはそもそも何を示すのか、
アメリカでは、努力の結果が正当に評価される社会を目指すとされて、
それが翻って、現状評価されていない人は努力が足らないというロジックとなり、
様々な不平不満が募ったという今を説明して、
現在のアイビーリーグの選抜への疑問から、そこをいっそのこと
ある程度の能力以上からはくじ引き(運任せ)にしたほうがよいのではと
かなり面白い提案となるものでありました
能力と呼ばれるものが、運と呼べるのか、
ある種の生まれ育ちに左右される部分が否めない現状なので、
貧困から抜け出すことができない、真の能力と呼ばれるものがなんなのか、
また並行して、その能力とは異なる技能についての尊敬が失われていることの問題点など
まぁ、言い出したら様々に不満となることが、
とても理路整然と解説されていて、すさまじく頭のいいひとだなと痛感させられたのでありました
以前の正義問題と同じく、これもまた、
よくよく考えてみるとどちらに与するという話になったら、答えに詰まる、
二択という単純さでは解決しない問題だとつきつけられたようで
非常に面白いのでありました
日本ではここまでではないのかもしれないが、大なり小なりそういう傾向はありそうだし、
個人的には、育ちの良さがそのまま環境の良さとなって、ずっと、有利なまま進むというのは
なんとも残念だと思いつつも、そういう両親は、頭のいいひと同士だったりするから、
自然と遺伝的にも優秀になっていくんじゃないか?と、今回触れられてなかった部分について
回答が欲しいとか思ったりもしてしまうのであるが、
それは、また違う話なんだろう
エリートが、それ以外を見下しているという感覚、
それは実在するだろうし、そういう僻目もあるだろうし、
いかにも人間の問題だという感じで、
それを解決する方法があるのか、それでいて、本当の意味での平等と
能力主義による、社会の繁栄は訪れるんだろうかと
考えるほど難しくなっていくのがたまらんと思えたわけであります
ただ、このご時世というか、昨今流行りのFIREとか見ていると
これも、この問題から発したもののようにも思えて、
そうなると、近々、不労所得への課税が増大して、
FIREだと思ってた人たちが、大変ひどい目にあるんじゃないかと
自分も目指しているだけに、気を付けようと考えたのでありました
この本読んでいると、確かに、投資で儲けたものというのは
実力により勝ち得たものと、また異なるようにも思えるので
そうではない実業による課税というのは、一見正しいようにも思えるというか、
それは、民主主義的に貧乏人が増えていけば、当然の帰結のようにも思える
となると、やはり、地道に働いて、手に職をつけておくというのが
正しい生き方、正義なんだろうか
考えてばかりいる
難解だけど面白い本だった
白熱教室で一世を風靡したサンデル先生の著書なんだが、
現在のアメリカにおける問題の根幹に触れるような内容で、
能力主義というものの是非を問うのがすごく面白い
ものすごく考えさせられる一冊だった
タイトルの「実力も運のうち」というのは
著書中に出てこなかったと思うのだが、
実力を持ってるのは運がいいよねという単純な話ではなく、
実力とはそもそも何を示すのか、
アメリカでは、努力の結果が正当に評価される社会を目指すとされて、
それが翻って、現状評価されていない人は努力が足らないというロジックとなり、
様々な不平不満が募ったという今を説明して、
現在のアイビーリーグの選抜への疑問から、そこをいっそのこと
ある程度の能力以上からはくじ引き(運任せ)にしたほうがよいのではと
かなり面白い提案となるものでありました
能力と呼ばれるものが、運と呼べるのか、
ある種の生まれ育ちに左右される部分が否めない現状なので、
貧困から抜け出すことができない、真の能力と呼ばれるものがなんなのか、
また並行して、その能力とは異なる技能についての尊敬が失われていることの問題点など
まぁ、言い出したら様々に不満となることが、
とても理路整然と解説されていて、すさまじく頭のいいひとだなと痛感させられたのでありました
以前の正義問題と同じく、これもまた、
よくよく考えてみるとどちらに与するという話になったら、答えに詰まる、
二択という単純さでは解決しない問題だとつきつけられたようで
非常に面白いのでありました
日本ではここまでではないのかもしれないが、大なり小なりそういう傾向はありそうだし、
個人的には、育ちの良さがそのまま環境の良さとなって、ずっと、有利なまま進むというのは
なんとも残念だと思いつつも、そういう両親は、頭のいいひと同士だったりするから、
自然と遺伝的にも優秀になっていくんじゃないか?と、今回触れられてなかった部分について
回答が欲しいとか思ったりもしてしまうのであるが、
それは、また違う話なんだろう
エリートが、それ以外を見下しているという感覚、
それは実在するだろうし、そういう僻目もあるだろうし、
いかにも人間の問題だという感じで、
それを解決する方法があるのか、それでいて、本当の意味での平等と
能力主義による、社会の繁栄は訪れるんだろうかと
考えるほど難しくなっていくのがたまらんと思えたわけであります
ただ、このご時世というか、昨今流行りのFIREとか見ていると
これも、この問題から発したもののようにも思えて、
そうなると、近々、不労所得への課税が増大して、
FIREだと思ってた人たちが、大変ひどい目にあるんじゃないかと
自分も目指しているだけに、気を付けようと考えたのでありました
この本読んでいると、確かに、投資で儲けたものというのは
実力により勝ち得たものと、また異なるようにも思えるので
そうではない実業による課税というのは、一見正しいようにも思えるというか、
それは、民主主義的に貧乏人が増えていけば、当然の帰結のようにも思える
となると、やはり、地道に働いて、手に職をつけておくというのが
正しい生き方、正義なんだろうか
考えてばかりいる
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