CLASS3103 三十三組

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【読書】上流階級 冨久丸百貨店外商部

2017-12-20 21:34:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
上流階級 冨久丸百貨店外商部  作:高殿 円

百貨店の外商というテーマを書いた小説でありました
うわさには聞いていたというほどでもないけど、
百貨店外商って、とてつもなく大変な仕事なんだなと
お金持ちを相手にする難しさというか
つまるところ、仕事を丁寧に真摯につとめられるかといったことを
こんこん、諭されるように読める本でした

上流階級を相手にするということ、
百貨店が本当に提供するものはサービスだということ、
このあたりがお金持ち相手の仕事なんだなと
改めて思い知ったのであります
よくお話に聞く、金持ちのための世界というか
そういう気遣いといえばいいのか、
なんとも、高度なおもてなしのようなものを見たのであります

仕事が面白いと思える、
そんな物語なので、非常にストレスなく読めるのだけども
現代劇で、ドラマチックな事件でもないが、
仕事に取り組んで成功して、失敗してと
そういうのを積み重ねていくような姿で、
読み終えて面白かったのは間違いないんだが
なぜだか、ここというのがあげられない
ずっとといえばいいか、いくつかのエピソードの
それぞれが面白いというのに、
不思議とパンチがないというか、強い印象や衝撃がない
でも、確かに物語を堪能できたと
そんな読書体験になったのであります

外商という仕事の本質についてと、
そもそも仕事についてどう考え取り組むか
これについて考えさせられたのであります
面白かった、なのに、現実の自分とあまりに違うように見えて
まばゆいその姿が、なんとも沁みるようだったのである


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