CLASS3103 三十三組

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【読書】「リベラル」がうさんくさいのには理由がある

2018-05-29 21:19:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
「リベラル」がうさんくさいのには理由がある  著:橘 玲

久しぶりに橘氏の本を読みました
ついつい使ってみたくなる「リベラル」なる謎の言葉について、
私みたいな知ったかぶりには意味がわかっていなかったのですが、
それの本当の意味と、現在日本で使われている意味と、
そしてそれによってあーだこーだなっている滑稽な部分というのが
わかりやすく解説されていて、なるほどなぁと
感心しきりの一冊でありました
興味深いし勉強になった

と、皮肉のような調子で書いてしまうのでありますが、
実際にそうなのだろうということが、ありありわかる内容で
要約ではないけども、読んだ感想としては、
今あれこれ議論を戦わせている人たちは
随分と古い何かの上に積みあがっていて、
もうにっちもさっちも行かないのだなと
空理空論、現実から剥離しすぎて、そこはどこなんだと
そういう状態なんだろうと思わされたのでありました

これを時代が変わったと形容するべきなのかわかりませんが、
日本のリベラルなる人たちがいうことについても、
保守と呼ばれる人たちがいうことについても、
いずれも都合の悪いところは目を背け、
調子のよいことだけただのりするという
大変よろしくない、ダブルスタンダート&フリーライドという感じなんだそうで、
だから政治を見ていると、腹が立つのかと
論理的に説明反論できないけど、感覚的におかしいと思うところが
ここに起因してるんじゃないかと
思ったり考えたりしたのであります
私にしては随分頭を使ったな

あくまで、事実を論理の積み上げで証明というほどでもないけど
解説した本というだけなので、思想なんかとは離れていて、
特にこの本が主張したいこともあるわけではないというのが
現代の本だなと感じたりもするのでありますが、
書かれていることに、なるほどなぁと物凄く納得したり、
現在語られている文脈が、既にごたまぜになっていて、
二極化できないといえばいいか、
双方によいところと悪いところがごたまぜなのに、
それぞれの弱点をかばうために、わけわからんことになっているというのが
ありありわかって楽しかったというか、面白かったのでありました

日本の戦争責任についての部分や、
それ以外の報道に関わるところなど
なんと形容したらいいのか、これこそが、
うさんくさいリベラルという人たちなのか、
それらが、どうにも小悪党に見えて仕方ないとも思ったりしたんだが
ともかく、そういうのも含めて
人間社会というか、日本は出来上がっているなんて
かっこいいけど、中身のないことを
言いぶってみたりする
そんな気分になった本であります


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