CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】孤独の教え

2022-11-14 20:55:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
孤独の教え  著:ヘンリー・D・ソロー

ソローという哲学者が、孤独について考えた言葉を集めた本
孤独という定義から始まるような感じなんだが、
確かに現代人によくマッチするというか、
これは普遍的に人間社会に受け入れられるものなのかもなぁと
ぼんやり思ったりしながら読んだのであります

世間でいう孤独に身を置くと、色々なわずらわしさから解放されて、
本当に必要な人は会いにきてくれるし、
なにより、自分のペースで自分のしたいことを集中してやれるからよいと
まぁ、そういうお話なんだが、
もっともだと思いつつも、昨今のあふれる情報やらから考えると、
この人はADHD的な人で、他人のわずらわしさが人よりも多かったし、
その反動的にものすごく集中力や、ひらめきがあるという
そういうことだったんじゃなかろうかなどと、邪推してしまったんだが
本は、そういう人となりがどうしたではなく、
語られる言葉について、あれこれ思索するものでありまして、
森に一人で住むということ、そこで自然を見つめることの楽しさ
そこにある大切なものというのが
とても平易で短い言葉ながら、なるほどということを120個にまとめてあるのでした

言葉としては、いいなと思うし、実際やろうと思って、
頑張ったらやれないこともないかもと
思ったりするわけなんだが、
まだそこまで、世間のわずらわしさから、逃れたいというほどの何かに囚われていないようでもあるし、
そうなってしまった人には、きっと必要なことなんじゃないかと考えたりする
孤独であるというよりも、必要以上に求めたり、求められたりということから
距離を置くことで、平穏や平静を取り戻すというのは、
よくあることだと思われ、それが反社会的とかではなく、
人間としての在り方においても、割と一般的なんじゃないかと
思ったりするのでありました

とはいえ、こういう人が、何人かいてもいいけど
みんながこうなったら、社会が崩壊してしまうし、
そういう感じで生きる人を助けるというか、助け合うこともなくなってしまうんじゃとか
あれこれ考えてしまうところ
アナーキストの話ではないはずなんだが、
孤独というものについて、また、つながりというものについて、
すべてを否定しているわけでも、受け入れているわけでもないというのがミソで
この人の考える社会として、触れ合う人間たちがいるんだろうと思うと
いわゆる真の孤独といわれるそれの救いにはならないような
慰めとも異なるようなと思ったりしたのでありました

おそらくこういう偉人というか、哲人というのには、
なんだかんだ、世話を焼いてくれる人というのがついてきて
それがいるから孤独じゃないと、そういうことでもあるんじゃないかしらと
なんか、批判的に読んでしまっているのはよくないんだが
とりあえず、書いてあることはよいと思ったり
すごく共感する内容だったと思うのである


最新の画像もっと見る

コメントを投稿