CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

ガラスの巨塔

2011-06-21 21:16:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
ガラスの巨塔  作:今井 彰

これはNHKカテゴリでよかったかもしれない
そんなことを思いつつ、
重たい内容ながら一日で読みきってしまいました
なかなか、骨が太いというか、重たいから
読むのに疲れました
そういう内容であります

NHKのプロジェクトXを作ったプロデューサの小説で、
どこまでがフィクションなのか、それはわかりませんが、
NHKを舞台にした、一人のテレビマンの栄光と挫折を描いた
そんな小説でありました
というか、本人を主役とした、自叙伝めいたところでもあるんでしょう
そう思うせいか、ちょっと、どうかなと
思わされてしまうところが残念でありますが、
題名が、アレに似ている感じは、
メッセージ性の強い、よい題名だななんて
感じた次第でありました

NHKという組織がどういう仕組みなのか
それを紐解いたというと御幣があるんでしょうが、
その内部が、それなりに描かれているのが面白かった
そうか、組織というか、NHKとのは
やはりこうなのかと、さもありなんなんて
思わされるような描かれかたがステキで、
下っ端で馬鹿にされていたながらも、
実力で、すげぇ映像を撮って、そこから、凄い出世というか、
認められていく、正確には、上の覚えがめでたくなっていく
そんな具合で、天皇と仰がれた、
当時のNHK会長である、海老沢氏とおぼしき人物と
近づくにいたるのでありました

そのあたりから、雲行きというか、その権力のした
また、ここも凄いことがあれこれ書かれていた気がせんでもないが、
まぁ、読む人によっては、自慢話だなという内容が
ずらずらと続いて、NHKの前会長という人が、
あんだけたたかれたけど、実際はどうだったのか、
その理解というか、一つ、示してもらえるという意味で
個人的に貴重な資料だなと思わされる内容
しかし、かの事件があり、
天皇の陥落ということから、彼の不幸がはじまって

ここから、題名を模したとおぼしきほうの作者である、
山崎豊子先生ならば、この鬱屈をもう少しライトというか、
読んでいて、気が重たくなるけども、
なんというか、救いでもないが、こう、
同じくして生きていくような、有様が描かれたんでしょうが
残念ながら、ここからは、目をそむけたくなるような
ひどい有様で、たぶん書いている方も
ここはひどく疲れて書いたんだろうなと
ちょっと距離を置いて読んでしまうような
そんな内容のまま、終わってしまうという
なんとも、読後感は最悪ながらも、面白い小説だったと
メモるのであります

読み終わってからちょっとだけ感じたのは、
方々のレビウで辛い評価なのは、ひょっとしたら、
そういう勢力がそうしたんじゃないかな、
あるいは、どうかしらと、思わされるほど、
いろいろ憎いという悪しき感情が、わらわらと読み取れる
ある意味不幸な図書だと
思ったのでありました

でも、面白かった